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CPUのデータパスの違いを解説:シングルサイクル・マルチサイクル・パイプライン

データパス(Data Path)とは

CPUは、その機能上の役割から大きく「データ部」と「制御部」の2つのセクションに分けられます。このうちデータ部はデータパスと呼ばれ、レジスタALU(演算論理装置)、そしてこれらを結ぶ相互接続バスによって構成されます。データパスの設計方式には主に以下の3種類があります。

  • シングルサイクル方式

  • マルチサイクル方式

  • パイプライン方式

ここでは、シングルサイクル・マルチサイクル・パイプラインという3つのデータパス方式について、CPIや命令の実行形態など重要なポイントを比較表で整理して解説します。

No.比較項目シングルサイクルマルチサイクルパイプライン
1CPI(命令あたりのクロックサイクル数)CPIは1。1命令を1クロックサイクルで完了する。CPIは可変。命令の種類により必要なサイクル数が異なる。CPIは固定。一定のサイクル数で処理が進む。
2命令の分割方法命令はCPI単位では分割されない。1つの命令を任意のステップ数に分割できる。1つの命令が、パイプラインの各ステージごとに1ステップずつ分割される。
3同時実行できる命令数一度に実行できるのは1命令のみ。こちらも一度に実行できるのは1命令のみ。複数の命令を同時に実行できる。
4追加レジスタの必要性追加のレジスタは不要。中間状態を保持するため追加のレジスタが必要。こちらも追加のレジスタが必要。
5クロックサイクル時間クロックサイクル時間は長い。クロックサイクル時間は短い。こちらもクロックサイクル時間は短い。
6クロックサイクルの重複(オーバーラップ)クロックサイクルの重複は発生しない。クロックサイクルの重複は存在しない。クロックサイクルの重複(オーバーラップ)が発生する。

まとめ

シングルサイクル方式は構造がシンプルな反面、最も遅い命令に合わせてクロックを設計する必要があるため効率が悪くなります。マルチサイクル方式は命令を複数のステップに分けて実行することでクロック周期を短縮できますが、同時実行はできません。一方、パイプライン方式は複数の命令の処理をステージ単位で重ねて進めることで高いスループットを実現しますが、その分ハードウェアの複雑さが増す点に注意が必要です。

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