第6正規形(6NF)とは?リレーション分解の考え方と具体例を解説
第6正規形(6NF)とは
第6正規形(6NF:Sixth Normal Form)は、リレーション変数をそれ以上分解できない最小単位(不可分な要素)まで分解した状態を指します。あるリレーションが6NFに属するのは、次の条件を満たす場合のみです。
- そのリレーションが第5正規形(5NF)に属していること
- リレーション上のすべての結合依存(join dependency)が自明(trivial)であること
つまり6NFでは、キーと非キー属性を1つずつ組み合わせた、最小構成のテーブルへとリレーションを分解します。
例1:学生テーブルの分解
まずは基本となる例を見てみましょう。次のような学生テーブルを考えます。
<Student>
| Enrollment_No | Name | Marks |
このテーブルに存在しうる結合依存は次のとおりです。
| {Enrollment_No, Marks} {Enrollment_No, Name} |
第6正規形(6NF)では、このテーブルは以下の2つのテーブルに分解されます。
<StudentInformation>
| Enrollment_No | Name |
<ResultInformation>
| Enrollment_No | Marks |
例2:学生成績テーブルの分解
続いて、実際のデータを含む例を確認してみましょう。
<StudentMarks>
| Student_ID | Student_FirstName | Student_LastName | Marks |
| S01 | Tom | Alter | 90 |
| S02 | Jacob | Watson | 80 |
| S03 | Harry | Smith | 85 |
このテーブルを6NFに従って分解すると、次の3つのテーブルになります。
<StudentFirstName>
| Student_ID | Student_FirstName |
| S01 | Tom |
| S02 | Jacob |
| S03 | Harry |
<StudentLastName>
| Student_ID | Student_LastName |
| S01 | Alter |
| S02 | Watson |
| S03 | Smith |
<StudentResult>
| Student_ID | Marks |
| S01 | 90 |
| S02 | 80 |
| S03 | 85 |
6NFの実用性について
以上のように、分解後の各テーブルはすべて第6正規形(6NF)を満たしています。しかし、お察しのとおり、ここまで細かく分解するのは現実のデータベース設計ではほとんど実用的ではありません。テーブル数が増えて結合(JOIN)のコストが大きくなるため、6NFは時制データベースなど、ごく限られた特殊な用途で活用される概念となっています。実際の設計では、第3正規形(3NF)やボイス・コッド正規形(BCNF)あたりを基本としつつ、必要に応じて正規化のレベルを調整するのが一般的です。
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