Cプログラムのメモリレイアウト徹底解説!4つのセグメントの役割と特徴
Cプログラムのメモリレイアウトとは
C言語で作られたプログラムは、実行時にあらかじめ決まった構造でメモリ上に配置されます。このメモリ配置を理解することは、効率的なプログラミングやデバッグ、パフォーマンスの最適化において非常に重要です。
Cプログラムのメモリ領域は、主に以下の4つのセグメントに分類されます。
- スタックセグメント(Stack Segment)
- ヒープセグメント(Heap Segment)
- テキストセグメント(Text Segment)
- データセグメント(Data Segment)

各セグメントの役割と詳細
それでは、それぞれのセグメントがどのような働きを持っているのか、詳しく見ていきましょう。
1. スタック(Stack)
スタックには、関数の引数、戻り先アドレス、ローカル変数といった一時的なデータが格納されます。自動変数や関数パラメータのために確保されるメモリ領域であり、関数呼び出しの際には戻り先アドレスもここに保存されます。
スタックはLIFO(Last-In-First-Out:後入れ先出し)の仕組みでデータを管理します。戻りアドレスとは、関数の実行が完了した後に処理を復帰させるためのアドレスのことです。
このセグメントのサイズは、ローカル変数の量や関数呼び出しの深さに応じて可変となります。また、スタックは上位アドレスから下位アドレスへ向かって成長するという特徴があります。
2. ヒープ(Heap)
ヒープは、プロセスの実行時に動的に割り当てられるメモリ領域です。malloc() や calloc() といった動的メモリ確保関数によって利用される記憶域がこれに該当します。
ヒープのサイズも、プログラマによる割り当てに応じて可変です。スタックとは逆に、下位アドレスから上位アドレスへ向かって成長します。
なお、各セグメントの実際のサイズは、size コマンドを実行することで確認できます。
3. テキスト(Text)
テキストセグメントは、.text セクションで表される領域で、プログラムの命令コードを格納します。プログラムカウンタ(PC)が示す現在の実行位置や、プロセッサのレジスタの内容も、この現在の処理活動の一部として扱われます。
テキストセグメントは固定サイズの領域であり、通常は書き換え不可(読み取り専用)として保護されています。
4. データ(Data)
データセグメントには、グローバル変数と静的変数が含まれ、.data セクションと .bss セクションで構成されます。
- .data セクション: プログラムで使用するデータ要素が格納されるメモリ領域を宣言します。一度データ要素を宣言すると、その後は領域を拡張できず、プログラム全体を通して静的に保たれます。
- .bss セクション: 静的なメモリセクションの一種で、プログラム内で後から宣言されるデータのためのバッファを保持します。このバッファメモリはゼロで初期化されるのが特徴です。
データセグメントの2つの分類
データセグメントは、さらに以下の2つの部分に細分化することができます。
初期化済みデータセグメント(Initialized Data Segment)
オブジェクトファイルやプログラムの仮想アドレス空間のうち、初期化された静的変数およびグローバル変数が格納される領域です。このセグメントは読み書き可能であり、実行時に変数の値を変更できます。
未初期化データセグメント(Uninitialized Data Segment / BSS)
未初期化データセグメントは、BSS(Block Started by Symbol)とも呼ばれます。明示的に初期化されていない静的変数やグローバル変数が格納される領域で、こちらも固定サイズを持ちます。前述のとおり、この領域のメモリはゼロで埋められるため、未初期化のグローバル変数が自動的に0になるのはこの仕組みによるものです。
まとめ
Cプログラムのメモリは、スタック・ヒープ・テキスト・データという4つの主要セグメントで構成され、それぞれ異なる役割と特性を持っています。特にスタックとヒープでは成長方向が逆である点、データセグメントが初期化済み(.data)と未初期化(.bss)に分かれる点は、メモリ管理を理解するうえで押さえておきたい重要なポイントです。
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