スタックの成長方向を判定するCプログラムの解説
スタック(Stack)とは、要素を格納するためのデータ構造です。スタックに対しては主に2つの操作が定義されています。
push:スタックに新しい要素を追加する操作
pop:スタックから要素を取り除く操作
スタックは、それを使用するプログラムの性質(アーキテクチャやコンパイラの実装)に応じて、上位アドレス方向(上向き)にも下位アドレス方向(下向き)にも成長します。この記事では、C言語のプログラムを使って、実際にスタックがどちらの方向に成長するのかを判定する方法を解説します。
判定のアルゴリズム
スタックの成長方向は、異なる関数内のローカル変数のアドレスを比較することで判定できます。手順は以下の通りです。
ステップ1:main関数内にローカル変数を宣言する。 ステップ2:別の関数内にもローカル変数を宣言する。 ステップ3:main関数からその関数を呼び出し、両関数内のローカル変数を比較できるようにする。 ステップ4:main関数のローカル変数と、呼び出された関数のローカル変数のアドレスを比較する。 ステップ5:main関数内の変数のアドレスが、関数内のローカル変数のアドレスより大きい場合、スタックは上向きに成長する。そうでなければ下向きに成長する。
サンプルコード
#include<stdio.h>
void fun(int *main_local_addr){
int fun_local;
if (main_local_addr < &fun_local)
printf("Stack grows upward\n");
else
printf("Stack grows downward\n");
}
int main(){
int main_local;
fun(&main_local);
return 0;
}実行結果
Stack grows downward
プログラムの仕組み
このプログラムでは、main関数内のローカル変数 main_local のアドレスを、関数 fun() にポインタとして渡しています。関数内では、自身のローカル変数 fun_local のアドレスと比較することで、スタックの成長方向を判定しています。
上記の実行例では「Stack grows downward(スタックは下向きに成長する)」と表示されています。これは、呼び出された関数のローカル変数が、呼び出し元の変数よりも低いアドレスに配置されることを意味します。多くの一般的なアーキテクチャ(x86など)では、スタックは下位アドレスに向かって成長するため、この結果は典型的なものです。
なお、スタックの成長方向はC言語の標準で規定されているものではなく、プラットフォームやコンパイラの実装に依存する点に注意してください。
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