C#の「as」演算子とは?目的と基本的な使い方を解説
C#の「as」演算子は、互換性のある型同士の変換を行うための演算子です。キャスト(明示的な型変換)とよく似た動作をしますが、実行できる変換は次の3種類に限定されています。
- 参照型の変換(参照変換)
- null許容型への変換
- ボックス化変換
ユーザー定義の変換など、上記以外の変換を「as」演算子で行うことはできません。そのような場合は、通常のキャスト式を使用する必要があります。
「as」演算子の特徴
「as」演算子の大きな利点は、変換が失敗した場合に例外をスローせず、nullを返すという点です。通常のキャストでは無効な変換を行うと InvalidCastException が発生しますが、「as」を使えばnullチェックだけで安全に処理を分岐できるため、コードがシンプルになります。
以下は、C#で「as」演算子を使ってobject型からstring型へ変換する例です。
string s = obj[i] as string;
使用例
次のコードを実行して、「as」演算子の実際の動作を確認してみましょう。この例では、object型の配列に格納された値が文字列かどうかを判定しています。
using System;
public class Demo {
public static void Main() {
object[] obj = new object[2];
obj[0] = "jack";
obj[1] = 32;
for (int i = 0; i < obj.Length; ++i) {
string s = obj[i] as string;
Console.Write("{0}: ", i);
if (s != null)
Console.WriteLine("'" + s + "'");
else
Console.WriteLine("This is not a string!");
}
Console.ReadKey();
}
}実行結果
0: 'jack' 1: This is not a string!
このように、配列の要素0(文字列"jack")は正常にstring型へ変換されましたが、要素1(整数32)は文字列ではないため変換に失敗し、nullが返されています。結果として「This is not a string!」と表示される仕組みです。
まとめ
「as」演算子は、型の互換性がある場合に安全なダウンキャストを行いたい場面で非常に便利です。例外処理を書かずに済むため、可読性の高いコードを実現できます。ただし、値型への変換やユーザー定義変換には使えない点には注意しましょう。
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