KDE ConnectでUbuntuデスクトップにAndroidの通知を表示する方法【導入から活用術まで】

PCで興味深い記事を読みながら、スマートフォンではWhatsAppのグループチャットに同時に参加している――よくある光景ですよね。グループチャットのすべてのメッセージに返信する価値があるわけではないことは誰もが認めるところですが、この状況では、メッセージの中身にかかわらず、PCとスマホの間を行き来し続けなければなりません。
もし、WhatsAppのメッセージをすべてデスクトップ画面に通知として受け取れたらどうでしょうか?かなり便利だと思いませんか?これこそ、KDE Connectがもたらす数ある実用的なメリットのひとつです。本記事では、パッケージのダウンロード・インストール・セットアップの手順を解説しながら、提供されている多彩な機能についても紹介します。
KDE Connectとは
KDE Connectは、Linux PCとスマートフォン(AndroidやBlackBerry)がWi-Fi経由で相互に通信できるようにするプロジェクトです。たとえば、スマホの通知をPCで受信したり、スマホをデスクトップのリモコンとして使ったり、スマホのバッテリー残量を監視したり、スマホとPCの間でファイルを共有したりと、便利な機能が多数用意されています。
ダウンロード・インストール・セットアップ
以下のコマンドを実行して、Linux PCにパッケージをダウンロードおよびインストールします。
sudo add-apt-repository ppa:vikoadi/ppa
sudo apt-get update
sudo apt-get install indicator-kdeconnect kdeconnect
パッケージのインストールが完了したら、今度はスマホ側の準備です。PlayストアからKDE Connectのコンパニオンアプリをダウンロードしておきましょう。
続いて、PCで以下のコマンドを実行します。
indicator-kdeconnect
初回実行時には、ツールの使い方を案内する簡単なセットアップが起動します。すぐに完了するので、そのまま進めてください。セットアップが終わると、デスクトップの通知領域に次のようなアイコンが表示されます。

アイコンをクリックすると、次のようなメニューが表示されます。

先頭の「google」は筆者のスマホのデバイス名で、特別な意味を持つ項目ではありません。2番目と3番目のオプションは、見れば用途がわかるものばかりです。
次に、スマホ側でアプリを開くと、同じネットワーク上のPCが自動的に検出されます。以下は筆者のスマホでアプリを開いた際のスクリーンショットです。

ご覧のとおり、PCが正しく検出され、「Available Devices(利用可能なデバイス)」セクションに表示されています。
ペアリングと主な機能
セットアップが完了したら、まずはPCとスマホを接続(ペアリング)しましょう。デスクトップのKDE Connectメニューから「Request pairing(ペアリング要求)」を選択します。

するとスマホにペアリング要求が届くので、それを承認してください。承認後、PCがスマホ側の「Connected devices(接続済みデバイス)」セクションに表示されるはずです。

ペアリング後にもう一度デスクトップのKDE Connectアイコンをクリックすると、次のように選択肢が増えています。

これで、スマホのバッテリー残量の監視、PCからスマホへのファイル送信、スマホ内のファイル閲覧ができるようになりました。
一方、スマホ側のアプリでPCの項目をタップすると、次のようなメニューが表示されます。

「Remote Input(リモート入力)」ボタンをタップすれば、スマホの画面をタッチパッド代わりにして、PCのマウスポインタを操作できます。「Send Ping(Ping送信)」は、デバイス間の接続状態をpingでテストする機能です。

「Multimedia Control(マルチメディアコントロール)」ボタンを使うと、PC上のアプリで再生中の音楽や動画をスマホから操作できます。実際に筆者は、Nexus 5からUbuntuマシンで動作しているRhythmboxの再生ファイルをコントロールすることができました。

さらに、スマホ上の任意のファイル(画像、テキスト、動画など)を選んで、KDE Connect経由でPCに送信することも可能です。
さて、冒頭で挙げた例に戻りましょう。WhatsAppのメッセージ通知は、次のようにデスクトップに表示されます。

同様に、KDE Connectは着信やSMSに関する通知はもちろん、その他のアプリからの通知もデスクトップに表示してくれます。
筆者が遭遇した唯一の不具合は、デスクトップメニューの「Browse device(デバイスをブラウズ)」からスマホ内を閲覧できなかった点です。このオプションをクリックすると、ファイルブラウザーで空のディレクトリが開いてしまいました。sudo付きでコマンドラインからそのディレクトリを開いてみましたが、やはり中身を確認できませんでした。
まとめ
筆者にとってKDE Connectは非常に有用なツールでした。スマホには宣伝メッセージやメールが大量に届きますが、このアプリのおかげで、無用な通知のたびにスマホを手に取る必要がなくなり、かなりの時間を節約できます。「ファイル送信」機能は動作が速く時間短縮に役立ちますし、「リモートコントロール」や「マルチメディアコントロール」機能は、PCの前に座っていないときにこそ真価を発揮します。
なお、近年のUbuntuでは標準リポジトリから sudo apt install kdeconnect だけでインストールできるようになっており、PPAの追加は基本的に不要です。また、GNOMEデスクトップ環境を使用している場合は、KDE Connectと互換性のある「GSConnect」という拡張機能を選択肢に入れるのもよいでしょう。Android側との連携方法は本記事の手順とほぼ同じです。
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