Raspberry Pi 3にAndroid TVをインストールする方法を徹底解説
ラズベリーパイ(Raspberry Pi)には複数のモデルがありますが、その中でもRaspberry Pi 3は最高の仕様を誇るモデルです。Wi-FiとBluetoothアダプターを内蔵し、64ビットCPUを搭載しているため、価格以上の価値を持つ優秀なミニコンピューターと言えます。ラズベリーパイでできることは無数にありますが、このスペックならテレビボックスとして活用するのも非常に魅力的です。本記事では、Raspberry Pi 3にAndroid TVをインストールする方法をご紹介します。
注意:本記事ではLinuxでのインストール手順を解説しますが、同じ手順はWindowsやmacOSでも応用できます。また、使用するAndroid TVのイメージは安定版ではないため、一部のアプリが正常に動作しない場合がある点にご留意ください。
必要なもの
まず当然ながらRaspberry Pi 3本体が必要です。加えて、最低8GB以上のmicroSDカード(できればClass 10規格)も用意してください。
Raspberry PiにAndroid TVをインストールする手順
ここでは「Geek Till it Hertz」が作成したAndroid TVイメージを使用します。
1. 「Geek Till it Hertz」の公式サイトにアクセスし、「img.bz2」ファイルをダウンロードします。
2. ダウンロードしたイメージファイルを展開します。「atvrpi320160530.img」というファイルが生成されるはずです。(開発者がビルドを更新するとファイル名は変わることがありますが、必ず.imgという拡張子で終わります。)
3. microSDカードをパソコンに挿入します。(パソコンにmicroSDカードスロットがない場合は、SDカード用USBアダプターが必要です。)
4. ターミナルを開き、以下のコマンドを実行してmicroSDカードのデバイス名を確認します。
sudo fdisk -l
デバイスは「/dev/sdX」の形式で表示されます。この例ではmicroSDカードが「/dev/sdc」として認識されています。
注意:microSDカードがFAT32形式でない場合は、gPartedなどのツールを使ってFAT32形式にフォーマットしてください。また、次の手順でカード内のデータはすべて消去されるため、事前にバックアップを取っておきましょう。
5. 以下のコマンドを実行して、イメージをSDカードに書き込みます。
dd if=/location/to/androidtv-image-file.img of=/dev/sdX
「/location/to/androidtv-image-file.img」の部分は、先ほどダウンロードしたAndroid TVイメージの実際のパスに、「sdX」の部分はお使いのmicroSDカードの実際のデバイス名に置き換えてください。デバイス名を間違えると別のドライブのデータを消去してしまう恐れがあるため、入力内容は必ず再確認してください。筆者の場合、コマンドは以下のようになります。
dd if=/home/damien/atvrpi320160530.img of=/dev/sdc
書き込みにはある程度時間がかかります。コーヒーでも飲みながら気長に待ちましょう。
6. 書き込みが完了したらSDカードを取り外し、Raspberry Piに挿入して起動します。Android TVが起動する様子が確認できるはずです。
GUIツールでimgファイルを書き込む方法
コマンドライン操作に慣れていない方やWindowsユーザーの方には、imgファイルをmicroSDカードに簡単に書き込めるGUIツールがおすすめです。
- Linux – Etcher(現:balenaEtcher)
- Windows – Win32 Disk Imager
Android TVの初期設定
ホーム画面を快適に操作するため、キーボードとマウスをRaspberry Piに接続しておきましょう。初回起動時のホーム画面には「Settings(設定)」と「Network Settings(ネットワーク設定)」のアイコンしか表示されていません。最初に行うべきは、Android TVをインターネットに接続することです。
キーボードの矢印キーを使って(筆者の環境ではマウスクリックがうまく機能しませんでした)「Network Settings」アイコンまで移動し、Enterキーを押します。
次に「Wifi」を選択してオンにすると、周囲のWi-Fiネットワークのスキャンが始まります。ご自身のネットワークを選択して接続してください。
接続が完了したら、後のアプリのサイドロードに備えてIPアドレスを確認しておきます。
接続済みのネットワークを選択してEnterキーを押し、「status info(ステータス情報)」を選びましょう。
表示されたIPアドレスをメモしておいてください。筆者の場合は192.168.1.8でした。
その他の設定項目も自由に見て回れますが、現時点ではほぼ空の状態です。アプリをインストールするには、「Settings → Security & restrictions(セキュリティと制限)」から「Unknown sources(提供元不明のアプリ)」を有効にする必要があります。
別のAndroidスマホ・タブレットからアプリをサイドロードする方法
お気づきの通り、このAndroid TVにはアプリが一切プリインストールされておらず、新しいアプリを探して入手できるアプリストアもありません。そこで、アプリストア自体をサイドロードし、そこから他のアプリをインストールできるようにします。このAndroid TVビルドではGoogle Playストアのサポートが十分ではないため、代わりにAptoideアプリストアを使用します。
サイドロード作業には、別のAndroid端末(スマホまたはタブレット)が必要です。
1. AndroidスマホでAptoideの公式サイトにアクセスし、「Aptoide TV」のAPKファイルをダウンロードします。Aptoide TVアプリの代わりに、通常版AptoideアプリストアのAPKを利用しても構いません。
2. APKファイルのダウンロードが完了したら、Playストアから「Apps2Fire」アプリをインストールします。(Kindle Fireにサイドロード可能な他のアプリでも代用できます。)
3. Apps2Fireを起動し、画面をスワイプして最後の「SETUP」ページへ移動します。Raspberry PiのIPアドレスを入力して「Save」を押します。
4. Raspberry Piを起動したままの状態で、Androidスマホ側のApps2Fireにある「Upload」ボタンを押します。
先ほどダウンロードしたAptoideのAPKファイルを選択し、指示が表示されたら「Install」を選びます。
すべて正常に完了すれば、しばらく後にRaspberry Piのホーム画面に「Aptoide」アプリが表示されるはずです。
以上で準備完了です。Aptoideアプリを起動すれば、あとは好きなアプリをどんどんインストールできます。ファイルシステム内を閲覧してAPKファイルを直接インストールできるようになるため、「ES File Explorer」の導入もおすすめです。
まとめ
現時点のRaspberry Pi向けAndroid TVビルドにはバグが多く、すべてのアプリが完璧に動作するわけではありません。筆者は複数のゲームやTVアプリを試しましたが、快調に動作するものもあれば、グラフィックや表示に不具合が出るものもありました。体感は環境によって異なるでしょう。それでも、上記の手順に従えばRaspberry Pi上で動作するAndroid TV環境を構築できます。過度な期待は禁物ですが、ぜひ楽しんで試してみてください!
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