AnboxでUbuntu Linux上にAndroidアプリを導入する方法
長年にわたり、多くのユーザーがLinux上でAndroidアプリを動かす方法を模索してきました。理屈の上では非常に筋が良い話です。Androidは実際にLinuxカーネルを採用しているのですから。では、なぜこれほど難しかったのでしょうか?
カーネル以外の部分を見ると、LinuxとAndroidはまったく異なるシステムです。LinuxはGNUのユーザー環境を採用していますが、AndroidはJavaに強く依存した独自の環境を持っています。さらにAndroidは、Playストアなどを支えるGoogle独自のツール群にも依存しており、当然ながらこれらはLinux向けには提供されていません。
Anboxは、AndroidアプリとLinuxの間に互換レイヤーを提供することで、この溝を埋めることを目指したプロジェクトです。ホストシステムのLinuxカーネルを利用しつつ、独自のAndroidユーザースペースを構築します。イメージとしては、Windows向け互換レイヤーであるWineに近い存在です。
ただし重要な点として、Anboxはまだ初期段階のアルファ版です。現時点で完璧な動作は期待しないでください。あくまで実験や機能・アプリのテストのためのものであり、不具合が発生することも珍しくありません。プロジェクトの成熟とともに、今後数ヶ月のうちに改善されていく可能性は十分にあります。
Anboxのインストール
Ubuntuをお使いなら、すでにSnapはインストール済みのはずです。AnboxはSnapパッケージとして配布されているため、次のコマンドでインストールできます。
snap install --edge --devmode anbox
Anboxモジュールのインストール
Anboxを正しく動作させるには、専用のカーネルモジュールがいくつか必要です。これらはPPAから入手できるので、まずリポジトリをシステムに追加し、その後インストールを行いましょう。
sudo add-apt-repository -y ppa:morphis/anbox-support sudo apt update sudo apt install -y anbox-modules-dkms
インストールが完了したら、モジュールが確実に読み込まれるよう、一度Ubuntuを再起動しておくのがおすすめです。
Anboxの起動
Anboxの起動手順には少し癖があります。ランチャーだけでは必要なプロセスがすべて立ち上がらないため、まずターミナルウィンドウを開き、以下のコマンドを実行します。
anbox session-manager

一見するとコマンドが反応していないように見えますが、問題ありません。そのウィンドウは開いたままバックグラウンドで放置してください。
続いて、普段使用しているUnityやその他のデスクトップ環境から、通常どおりAnboxを起動します。

数秒待つとAnboxが開き、現在インストールされているアプリの一覧が表示されます。中身はかなり最小限で、基本的なユーティリティが並ぶのみ。ブラウザやPlayストアは含まれていません。
とはいえ、最初から入っているアプリは概ね問題なく動作します。どれもAndroidに標準搭載されたアプリなので、見ればすぐ分かるはずです。まずは自由に触ってみましょう。
ADBでパッケージをインストールする
では、本物のAndroidアプリはどうやって導入すればいいのでしょうか? ここでもまだ発展途上で、ADB(Android Debug Bridge)を使用する必要があります。幸い、セットアップ自体は簡単です。
ターミナルを開き、aptコマンドで必要なパッケージをインストールします。
sudo apt install android-tools-adb android-tools-fastboot

インストールが完了したら、ApkMirrorなどのサイトからAndroidアプリのパッケージ(APK)を入手しましょう。スマートフォンからAPKを取り出して流用することはできません。AnboxはARMではなくx86マシンとして動作するためです。アプリを探す際には、この点に十分注意してください。
また、すべてのアプリが動作するわけではないことも覚えておきましょう。現状では、PlayストアやGoogle PlayサービスをAnbox上で動かす方法がありません。そのため、Playサービスを必須とするアプリは動作しません。
インストールしたいアプリが用意できたら、adbコマンドで導入します。Anboxが起動している状態でターミナルを開き、以下のコマンドを入力してください。指定したアプリがAnboxにインストールされます。
adb install 'name-of.apk'

処理が完了すると、Anbox内にアプリのアイコンが表示されます。早速起動してみましょう。正常に動くこともあれば、動かないこともあります。さまざまなアプリで試してみることが、現段階における最大の目的です。
まとめ
Anboxは日常利用できる完成度にはまだ達していませんが、注目に値する興味深いツールです。開発が進み成熟していけば、Linux上でAndroidアプリを動かす最良の手段になり得ますし、Linuxユーザーにとってアプリ選択の幅を大きく広げる可能性も秘めています。
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