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Android Lollipopの8つのセキュリティ機能でスマートフォンをもっと安全に

私たちのデジタルライフは、パソコンからスマートフォンへと急速に移り変わっています。それに伴い、モバイルセキュリティの重要性は日々高まっています。今やスマホの中には、個人の写真から銀行のログイン情報まで、機密性の高いデータがぎっしりと詰まっています。では、どうすれば大切な情報を守れるのでしょうか?

Googleがリリースした「Android 5.0 Lollipop」は、新しいMaterial Designをはじめとする数々の便利な機能を搭載しています。しかし、それ以上に注目すべきは、セキュリティ面での大幅な強化です。本記事では、Lollipopに搭載されたセキュリティ改善ポイントを詳しく解説していきます。

メモリ暗号化

2014年10月、Googleは新しいLollipop端末について、出荷時から暗号化が有効になると発表しました。既存端末からアップグレードした場合は自動的に有効にはなりませんが、設定でオンにすることは可能です。これは端末セキュリティにおける大きな前進です。ストレージを暗号化しない限り、どんなに堅牢なセキュリティ対策を講じていても、攻撃者に物理的にメモリへアクセスされれば無意味になってしまいます。最終的に、暗号化されていないデータは常に脆弱なのです。スマホに機密情報を保存しているなら、暗号化は必須といえます。

ただし、ここには性能面での大きな懸念があります。多くのAndroid端末は専用の暗号化チップを搭載しており、暗号化状態でもファイルの読み書きが高速かつスムーズに行えます。一方、チップ非搭載の端末では、暗号化を有効にすると顕著なパフォーマンス低下が発生しかねません。実際、Google自社のNexus 6でさえ影響を受け、ストレージの読み出し速度が最大80%低下するという報告もあります。こうした性能問題のため、Googleの方針にもかかわらず、一部のローエンドLollipop端末では暗号化がデフォルトで無効になっています。対照的にiOSは、2010年以降すべての端末で暗号化を義務付けてきました。

これは、Googleのオープンプラットフォーム戦略ゆえの課題でもあります。Appleなら全iOS端末に暗号化チップを搭載させることは比較的容易ですが、多種多様なハードウェアメーカーを抱えるGoogleにとっては、はるかに困難な道のりです。メーカーに厳しい要求をすれば、Lollipopへのアップグレードを拒否され、エコシステムの分裂がさらに進むリスクもあるのです。

現時点では、まず自分の端末で暗号化を有効にしてみて、体感できるほどの動作の遅さがないか確認してみましょう。ハードウェアが対応できるのであれば、必ず活用すべき重要なセキュリティ機能です。

Smart Lock

Androidにおける最も基本的なセキュリティ機能のひとつである画面ロック(PIN・パスコード)は、長い間存在してきたものの、あまり広く使われていませんでした。確かにロック解除コードはカジュアルな攻撃からデータを守る上で大きな効果がありますが、その反面、入力の手間が不便だったのです。そこでLollipopでは、Smart Lock機能によってログインの利便性を大きく向上させました。

Smart Lockの考え方は、「端末が安全だと判断できる状況ではロックしない」というものです。加速度センサーを使って端末が手元にある・持ち運ばれていることを検知し、置かれるまでロックしないようにできます。また、ウェアラブルデバイスや信頼済みのWi-Fiスポットと同期して、許可されたユーザーの近くや安全な場所(自宅など)にいる間はロックを解除したままにすることも可能です。さらに顔認証を使えば、ユーザーが端末に近づいてからの経過時間に応じて自動的にロックすることさえできます。

この機能自体は端末をより安全にするわけではありません(むしろセキュリティレベルはわずかに下がります)。しかし、ロック画面の利用を格段に快適にすることで、結果としてより多くの人がロック画面を有効にし続けることにつながるのです。

Verify Apps(アプリの確認)

Lollipopで新たに導入された「Verify Apps」モードは、PC向けOSのアンチウイルスソフトに似た機能です。有効にすると、サードパーティ製アプリをインストールしようとした際に自動的に警告を表示し、インストール済みアプリを継続的にスキャンして悪意のあるコードを検出します。さらに、ユーザーデータの窃取が報告されているアプリのブラックリストとも照合します。脅威が深刻な場合には、ユーザーに警告した上で、アプリを自動的に削除することもあります。

ごく基本的な機能に思えるかもしれませんが、何もないよりはるかに優れています。特に、iOSと比べてアプリの審査が比較的緩やかなAndroidでは重要です。Googleは「Androidにマルウェア問題はない」と主張していますが、過去にはユーザーデータを密かに盗み取っていた懐中電灯アプリのような事例も存在しました。こうした危険なアプリを特定し、無効化できる仕組みは、Androidのセキュリティにとって大きな前進です。

自動アップデートの拡大

GoogleがAndroidで長年抱えてきた最大の課題のひとつが、OSの断片化(フラグメンテーション)です。端末メーカーが最新版のAndroidを一貫して採用し、旧端末も最新の状態に保ち続けるのは、非常に困難な闘いでした。

これに対抗するため、GoogleはOS本体の機能を少しずつ「Google Play開発者サービス」へ移行させています。Play開発者サービスはメーカーの協力なしにGoogleが単独で更新できるアプリとして提供されるため、長期的にはAndroidの通常のバージョンアップという形態自体が変わり、ほぼすべての機能がPlay開発者サービス経由で配信される可能性さえあります。

現段階では、Webページのレンダリングを担う「WebView」がPlay開発者サービスへ移管されました。これによりGoogleは、バグや潜在的なセキュリティ問題に対して、次期Androidのリリースを待たずに柔軟かつ迅速に対応できるようになります。ウェブコンテンツがインタラクティブになるにつれ、ブラウザ経由の攻撃も増えていくため、この仕組みの重要性は今後ますます高まるでしょう。

リセット保護

リセット保護は、間接的に端末のセキュリティを高める設定です。ロックのかかった盗難Android端末は、表面上まったく役に立たない「レンガ」同然ですが、実はほぼすべてのAndroid端末では、BIOSレベルから工場出荷時の状態に初期化でき、パスワードがなくても新品同様の端末に戻せてしまいました。

リセット保護はオプション設定で、工場出荷時へのリセット時にパスワードの入力を必須にするものです。盗まれた端末を取り戻す助けにはなりませんが、盗んだAndroid端末の転売価値を下げることで、そもそも盗む動機そのものを減らす効果が期待できます。

SELinux

Androidの大きな変更点のひとつは、ユーザーからは完全に見えない部分、つまり内部で動作するSELinuxへの切り替えです。SELinux自体の採用は以前から行われていましたが、実際にセキュリティ機能が有効になったのはLollipopからです。技術的には、「Permissive(許容)」モードから「Enforcing(強制)」モードへの移行にあたります。

SELinuxは、もともと米国国家安全保障局(NSA)が開発した特殊なLinuxで、マルウェアがシステム内に足場を築くのを困難にするよう設計されています。Androidには従来からアプリを互いに隔離するサンドボックス機構がありましたが、SELinuxによってこの機能に実効性が備わり、回避や無効化がはるかに難しくなりました。その結果、マルウェアが他のアプリを覗き見て個人情報を盗むことが、格段にやりにくくなっているのです。

ゲストアカウント

ゲストアカウントは、現代のPC向けOSには欠かせない標準機能です。家族や友人に端末を貸したいけれど、個人情報やログイン情報まで自由にアクセスされるのは避けたい——そんな場面は多々あります。

スマートフォンでも同じニーズは当然あり、Lollipopでようやく実現しました。ワンタップでゲストモードに切り替えられるだけでなく、頻繁に端末を使う相手のために、フル機能の別アカウントを作成することもできます。日常的な使用シーンにおけるプライバシー保護に、大きく寄与する機能です。

Windows Phoneには以前からあった機能ですが、iOSにはまだ搭載されていません。Androidへの乗り換えを迷っているiOSユーザーにとって、決め手になりうる変更点といえるでしょう。

Android for Work

多くのビジネスパーソンは、仕事用とプライベート用の2台のスマホを持ち歩いています。一般ユーザーの個人端末のセキュリティを保証するのが難しく、企業データを個人の端末に入り込んだ未知のマルウェアから守るのも困難だからです。

「Android for Work」はこの問題への答えとして、他のアプリから隔離された安全なサンドボックスをAndroid内に構築する仕組みです。データも厳格に分割され、個人用アプリは仕事用データを復号できず、その逆もまた然りです。要するに、1台の端末の中に2台分のスマホを持っているようなもので、シームレスに切り替えられます。Googleはこの機能を武器に、企業に対して従業員の個人所有Android端末の業務利用(BYOD)を促そうとしています。企業向け公式端末の約69%をApple製品が占める現状を覆し、iOSの市場シェアを侵食する狙いがあるのです。

セキュリティは「使い方」で決まる

Androidは、より閉じられた競合OSとは異なる独自のセキュリティ課題を抱えていますが、今回の変更は正しい方向への一歩です。ただし、セキュリティの強度は最も弱いリンク、つまり多くの場合「ユーザー自身」によって決まります。これらの機能をできるだけ活用し、常にセキュリティを意識しましょう。ある懐中電灯アプリが要求する権限が多すぎると感じたら? 別のアプリに乗り換えればいいのです。常識に代わるカーネルのアップデートは存在しません。

もうLollipopにアップグレードしましたか? 新しいセキュリティ機能の感想を、ぜひコメント欄でお聞かせください!

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