友人に伝えたい、知られざるオンラインセキュリティ脅威5選
パソコンやインターネットのセキュリティへの意識を高めようという取り組みは、年々難しくなっているように感じます。ウイルスやマルウェア、トロイの木馬、バックドアといった脅威は、テレビ番組や映画のおかげで一般にも広く知られるようになりましたが、多くの人はこれらを「パソコンだけの問題」と捉えています。
しかし実際には、こうした攻撃はスマートフォン、ルーター、さらには子ども用のクアッドコプター(ドローン)など、ネットワークに接続されたあらゆるデバイスを標的にできます。
そこで今回は、「メール添付のウイルス」や「ブラウザ経由のマルウェア」といった定番の脅威にとどまらない、5つの重要なリスクをまとめました。これらはまだ十分に認識されていないため、できるだけ多くの人に伝えてほしい内容です。ぜひSNSでシェアしたり、メールで友人に紹介したりしてください。
詐欺師はあなたのスマートフォンを武器にする
これは「知っている人には当たり前、知らない人には衝撃的」というタイプの脅威です。そもそも、スマートフォンが金銭面や個人情報の安全を脅かすことなどあるのでしょうか?
実は、スマートフォンが悪用される手口はいくつも存在します。SMSスパム、セキュリティ保護されていないWi-Fi接続、そして「War Texting(ウォー・テキスティング)」と呼ばれる攻撃です。後者は車とスマートフォン間のBluetooth接続を盗み見る手法で、位置情報の追跡や、最悪の場合は車両盗難につながる恐れがあります。
しかし最大の脅威は不正アプリです。特にAndroidユーザーは、Google Playなど信頼できる配信元のアプリだけをインストールするよう心がけましょう。
NFC:モバイルマルウェアとカード詐欺のリスク
NFC(近距離無線通信)は、非接触型カード決済端末や自動化愛好家の間で使われる程度で、あまり広く普及してはいません。とはいえ、車にスマートフォンを置くとナビモードへ切り替えるといった活用法があり、便利な技術であることは間違いありません。ただし、この技術にはいくつかのリスクが伴います。
2台のスマートフォン間でNFC経由で送信されるデータは、改ざんや傍受が可能であることが実証されています。さらに懸念されるのは、NFC経由でAndroidデバイスにマルウェアを送り込めるという点です。
これらはすべて、ユーザーが気づかないうちに起こり得ます。つまり、NFCには常に注意が必要なのです。使用しないときは、デバイスの種類にかかわらずNFC機能をオフにしておきましょう。
スマートテレビはあなたを見ている?
スマートテレビで天気予報アプリを確認したり、NetflixやAmazonプライムビデオ、Huluなどのストリーミングサービスを楽しんだりするのは、高速インターネット時代の大きな成功例のひとつです。
しかし、スマートテレビにはウェブブラウザが搭載されているため、JavaScriptやHTML5の脆弱性の影響を受けやすくなっています。
2013年には、研究者たちがSamsungのSmartTV OSに対する一連の攻撃を実演し、ログイン情報やブラウザ履歴の窃取、アプリのクラッシュが確認されました。さらに、ソフトウェアファイアウォールが備わっていない点や、内蔵カメラによるプライバシー問題も指摘されています。要するに、スマートテレビはプライバシー擁護者にとって悪夢のような存在なのです。
また、スマートテレビを持っていなくても、Androidベースのセットトップボックスでテレビをスマート化している場合は、Androidに存在する既知の脆弱性が悪用される恐れがあります。
無線ルーターは初期状態では安全ではない
ここ数年で、WPA2というより強力な無線暗号化方式が登場し、セキュリティ水準は向上しました。しかし、無線インターネットがあまりに普及したため、公共のネットワークに接続するときは保護されていないケースが多いことを忘れがちです。
さらに厄介なことに、自宅のルーターさえも実は危険な場合があります。初期設定のまま使い続けていたり、ファイアウォール機能がほとんど役に立たなかったりするからです。これらの問題は、時間をかけてルーターを正しく設定すること(取扱説明書を参照してください)、あるいはOpenWrtなどのルーター向けOSを導入することで解決できます。
ルーターがセキュリティ上の「時限爆弾」にならないよう、今すぐ対策を講じましょう。
クアッドコプター(ドローン)が牙をむく日
2015年初頭には、Rahul Sasi氏がドローン向けのデモ用マルウェアを作成し、これら「大人も夢中になるおもちゃ」のセキュリティがいかに脆弱であるかを実証しました。
この攻撃はクアッドコプターを操作不能にするもので、カメラとGPSを搭載したデバイスがハイジャックされ、危険な行為や悪意ある目的、プライバシー侵害などに悪用され得ることを示しています。
さらに驚くべきことに、現在の子ども向け玩具には、高度なLEGOセットからLeapPadタブレットまで、ネット接続機能を持つ製品が数多く存在します。つまり、オンライン詐欺師にとって「おもちゃ箱」からの新たな攻撃経路が生まれているのです。
意識を高めて、周りにもシェアしよう
ここで紹介したハードウェアを所有していますか?慌てる必要はありません。まずは関連記事を確認し、スマートフォンのセキュリティ確保、NFCの無効化、スマートテレビによる監視の防止など、必要な対策をひとつずつ講じましょう。加えて、ルーターのセキュリティ設定を見直し、ご自身やお子さんのネット接続対応のおもちゃにも注意を払うことが大切です。
どのセキュリティ脅威が一番驚きましたか?周りの人が意外と無頓着だったり、知らなかったりする脅威はありますか?ぜひコメント欄で教えてください。
-
Cloudbleed事件が教えてくれるオンラインセキュリティの教訓
Redditなどをはじめ、驚くほど多くのウェブサイトがCloudflareのようなリバースプロキシやDDoS対策サービスを利用し、大規模な障害から身を守りながら安定した運営を実現しています。こうしたサービスは「セキュリティとパフォーマンスの向上」を掲げて提供されているのが一般的です。しかしそれに反する形で、2017年2月17日、Cloudflareのソフトウェアに存在した重大なバグにより、数百万ものウェブサイトの機密データが誰でも閲覧できる状態になっていました。一部のデータは、Googleの検索結果に表示されたキャッシュページにも残っていたのです。「Cloudbleed」と呼ばれるこの事件は、
-
ファイルレスマルウェアとは?仕組み・攻撃手法・対策を徹底解説
マルウェアにはさまざまな種類や脅威レベルが存在します。その中でも特に危険とされるのが「ファイルレスマルウェア(Fileless Malware)」です。 「ファイルレス」という名前から、ファイルが関与しないのにどうやって感染が広がるのかと不思議に思う方も多いでしょう。たとえば、何もファイルをダウンロードしていないのに、どうして自分のPCが乗っ取られてしまうのか――疑問に感じるのは当然です。 ここで、攻撃者の思考に少し踏み込んでみましょう。攻撃者がファイルレスマルウェアを使う理由は以下の通りです。 通常の状況ではアンチウイルスソフトに検知されにくいため(その理由は後述します) 検出対象となるフ