TikTokがAndroid端末のMACアドレスを無断で収集していた――Googleの規約違反が発覚
動画共有アプリ「TikTok」が、Android端末のMAC(メディアアクセスコントロール)アドレスを、ユーザーの同意なしに収集していた疑いがあることが明らかになりました。Googleが以前からこの行為を禁止していたにもかかわらず、TikTokは1年以上にわたり、ひそかにデバイスデータを収集し続けていたといいます。
TikTokはどのようにGoogle Playストアの規約に違反したのか
米ウォール・ストリート・ジャーナル(Wall Street Journal)の報道によると、中国企業バイトダンス(ByteDance)傘下のTikTokは、少なくとも15か月間にわたってAndroid端末のMACアドレスを追跡していました。この手法は2018年から使われ始めたとされています。
MACアドレスとは、端末ごとに割り当てられた固有のハードウェア識別子のことです。この番号をもとに、インターネット上での閲覧活動を通じて特定の端末を見つけ出し、追跡することが可能になります。
さらに厄介なのは、MACアドレスがユーザー自身の手では変更もリセットもできないという点です。そのため広告主にとっては絶好の情報となり、MACアドレスを利用すれば、ユーザーが閲覧したコンテンツに基づいたパーソナライズド広告を配信できるのです。
つまりTikTokは、広告目的でMACアドレスを収集していた可能性が高く、これはGoogle Playストアのポリシー違反にあたります。Google Play Consoleのヘルプページには、広告およびMACアドレスの利用に関するポリシーが次のように明記されています。
広告IDを、永続的なデバイス識別子(SSAID、MACアドレス、IMEIなど)と接続し、いかなる広告目的にも使用してはなりません。広告IDを個人を特定できる情報と紐付けられるのは、ユーザーの明示的な同意がある場合のみです。
TikTokはユーザーの同意を求めなかっただけでなく、暗号化のレイヤーを使って自らの活動を隠蔽していました。通常、他のアプリでは広告IDをリセットすることで追跡を防げますが、MACアドレスを利用されると、それを更新することは不可能です。
TikTokがMACアドレスの収集を停止したのは2019年11月のこと。これは、複数の国からTikTokへの批判が強まり始めた時期とちょうど重なっています。
止まらないTikTokをめぐる論争
バイトダンス傘下のTikTokは、これまでも度々論争の渦中にありました。セキュリティ上の脅威を理由に、米国ではアプリの禁止措置が検討される事態にまで発展しています。それでもバイトダンスは「悪意はない」と主張し続けていますが、こうした状況を踏まえれば、TikTokアカウントの削除を検討するタイミングかもしれません。
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