サイバーフラッシングとは?違法性の現状と被害を防ぐための対策を解説
「サイバーフラッシング」と呼ばれる新しい形のオンライン嫌がらせが増加しています。加害者はAirDropなどのサービスのセキュリティ上の弱点を悪用し、わいせつな画像や不適切な画像を被害者に送りつけます。サイバーフラッシングはますます深刻な問題になっていますが、アプリのセキュリティ設定を少し見直すだけで、こうした嫌がらせから身を守ることが可能です。

サイバーフラッシングとは何か?
サイバーフラッシングとは、iPhoneユーザー同士がファイルや画像を直接送受信できるAirDropのようなサービスや、SNSのダイレクトメッセージ機能を使い、相手の同意なしにわいせつな写真を送りつける行為です。
この手口は、「Zoombombing(ズームボミング)」など他のオンライン嫌がらせとよく似ています。Zoombombingの加害者は、アプリやデバイスの初期設定のままのセキュリティ設定につけ込んで非公開の会議に侵入し、罵声を浴びせたり、不適切な画像を共有したりして妨害を行います。
サイバーフラッシングの被害は報告されないケースが多く、実際の発生頻度は正確には把握されていません。しかし、既存の情報からは、サイバーフラッシングをはじめとするさまざまなオンライン嫌がらせが急速に増えていることがうかがえます。
サイバーフラッシングは違法なのか?
サイバーフラッシングが違法かどうかは、住んでいる国や地域によって異なります。多くの国ではサイバーフラッシングそのものを直接取り締まる法律はありませんが、オンライン嫌がらせやサイバーストーキングを禁止する他の法規制で処罰できる場合があります。シンガポールは例外で、2019年以降、サイバーフラッシングは明確に違法行為とされています。
また、サイバーフラッシングを個別の犯罪として定める法律を導入する動きも世界的に広がっています。イングランドとウェールズではまだ犯罪ではありませんが、政府は違法化に向けた新たな法律の策定を進めています。ボリス・ジョンソン元首相もサイバーフラッシングを非難し、刑事罰の対象にすべきだと述べました。当時の文化大臣ナディーン・ドリーズ氏も反対の立場を明確にし、オンライン安全法案(Online Safety Bill)によって刑事犯罪となる可能性があると発言しています。
一方、アメリカでは現在のところ、連邦レベルでサイバーフラッシング法を制定する計画はありません。ただし、Virginia Mercuryの報道によると、バージニア州では州議会議員がこれを犯罪とする法案を提出しており、成立すれば同年中にも施行される可能性がありました。
サイバーフラッシングを防ぐ方法

適切なセキュリティ設定とプライバシー設定を行えば、そもそも嫌がらせ者から画像を受け取らないようにできます。これはサイバーフラッシングだけでなく、他の種類のオンライン嫌がらせからの保護にも役立ちます。
iPhoneをお使いの場合は、AirDropの設定を変更して、ファイルを受信できる相手を限定したり、機能自体を無効化したりできます。これにより、AirDropの利用に伴う一部のセキュリティリスクからデバイスを守ることも可能です。
設定を厳しくすると、友人や家族がファイルを送りにくくなる場合がありますが、工夫次第で利便性との両立もできます。例えば、iPhoneのAirDrop名を変更すれば、混雑した場所や公共の場でも自分のデバイスを見分けやすくなります。また、AirDropの受信を「連絡先のみ」に制限するか、必要になるまで受信を完全にオフにしておくのも効果的です。
SNSでは、知らない人やフォローしていないユーザーからのダイレクトメッセージを受信しないよう設定できることが多く、プラットフォームによってはダイレクトメッセージ機能自体を無効化することも可能です。さらに多くのサービスでは、フォローしていないアカウントからのコメントややり取りを制限する機能も用意されています。
より確実に守りたい場合は、アカウントを非公開にしましょう。プラットフォームによりますが、非公開アカウントは他人が閲覧できず、メッセージも送れないため、画像・コメント・ファイルの送りつけを根本的に防げます。
サイバーフラッシングなどのオンライン嫌がらせから身を守るために
サイバーフラッシングは地域によっては違法ではないものの、被害を受けた人の心を深く傷つける行為です。相手の同意なく写真や動画などのコンテンツを送りつけることは、道徳的に許されません。サイバーフラッシングを含むオンライン嫌がらせは今後も増える可能性がありますが、アプリやアカウントのセキュリティ設定を適切に見直すことで、ネット上の自分自身をしっかりと守ることができます。
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