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OpenKeychainを使ってAndroidで暗号化メールを送信する方法

暗号化は、外出先でメールを送受信する際に特に重要です。無料の公衆Wi-Fi接続が完全に安全だとは限らないからです。幸い、プライベートなメールを暗号化という層で包むことで、こうしたリスクを大幅に軽減できます。

この記事では、OpenKeychainを使ってAndroidでメールを暗号化する方法を解説します。手軽で簡単、しかも完全に無料なのが魅力です。

暗号化とは?

暗号化とは、情報を隠したり、読めない形に変換(スクランブル)したりする仕組みです。暗号化では「暗号(サイファー)」と呼ばれる複雑なアルゴリズムを使い、通常のデータ(平文)を、意味不明な文字列(暗号文)へと変換します。一度データを暗号化すると、特別な鍵を使って復号しない限り、誰もその内容を読むことができません。

暗号化は現代のデジタルライフのあらゆる場面で使われています。WhatsAppを使っていますか? 同アプリはエンドツーエンド暗号化でメッセージを保護しています。ネットバンキングへのログインにも暗号化が使われています。カフェでWi-Fiのパスワードをもらうときも、暗号化があなたのデータを守ってくれています。パスワードこそが「鍵」なのです。

そして、Androidデバイスからも、この暗号化を活用して安全にメールを送信できます。

OpenKeychainは、Androidデバイス上でOpenPGP暗号化標準を実装したオープンソースアプリです。OpenPGPは、PGP暗号化標準のオープンソース実装であり、数百、数千規模のさまざまなアプリケーションで採用されています。

現代の暗号化の多くは「非対称暗号方式」を採用しており、鍵の組み合わせによってデータを保護します。

公開鍵は、誰でも知ることができる鍵です。あなたの公開鍵を持つ人は、メッセージを暗号化してあなたに送信できますが、それを開封できるのはあなただけです。それは秘密鍵を持っているのはあなただけだからです。秘密鍵は公開鍵と暗号学的に紐付けられています。

ただし、秘密鍵は絶対に他人に知られてはいけません。漏れてしまうと、なりすましやメッセージの盗み見など、深刻な被害につながる恐れがあります。

OpenKeychainでメールを暗号化する手順

OpenKeychainを使えば、OpenPGP暗号化をとても簡単に利用できます。全体の流れは以下の通りです。

  1. OpenKeychainをダウンロードしてインストールする
  2. OpenKeychainのユーザーアカウントを設定する
  3. 公開鍵を共有する
  4. 最初のメッセージを暗号化する

さらに、受信したメッセージの復号方法についても後ほど解説します。それでは、デバイスでの設定手順を見ていきましょう。

1. OpenKeychainをダウンロード・インストールする

まず、Google Playストアにアクセスして、OpenKeychainをダウンロードしましょう。

2. OpenKeychainのユーザーアカウントを設定する

続いて、以下の手順で初期設定を行います。

  1. OpenKeychainアプリを起動します。初期設定画面が表示されるので、「Create My Key(鍵を作成)」を選択します。
  2. 鍵に関連付ける名前を入力します。本名である必要はなく、ニックネームでも問題ありません。次に、鍵に関連付けるメールアドレスを入力します。
  3. 最終ページで実際に鍵を作成します。名前とメールアドレスを確認し、「Publish on keyservers(キーサーバーに公開)」のチェックを外してから、「Create Key(鍵を作成)」を選択します。

アプリ上では鍵の作成にある程度時間がかかると表示されますが、実際にはOpenKeychainは非常に素早く暗号化鍵を生成してくれます(少なくとも筆者の環境ではそうでした。体感には個人差があるかもしれません)。

これで、OpenKeychainのユーザーアカウントである「鍵ハブ」を利用できるようになります。ここからは、リンクやQRコードによる鍵の共有、ファイルやメッセージの暗号化送信、キーサーバーへの鍵の公開など、さまざまな操作が可能です。

3. 公開鍵を共有する

次に、やり取りしたい相手と公開鍵を共有する必要があります。これを怠ると、メッセージを送っても相手側で復号する手段がなくなってしまいます。OpenKeychainには複数の鍵共有方法がありますが、ここでは最も簡単な2つの方法を紹介します。

  1. まず、鍵アカウントページの右上隅にある三点リーダーの「Settings(設定)」メニューアイコンを選択し、「Advanced(詳細)」をタップします。「Share(共有)」タブに切り替えると、共有用のQRコードが表示されます。相手と同じ場所にいる場合は、相手が暗号化アプリでこのQRコードをスキャンするだけで、自動的に鍵をインポートできます。
  2. QRコードをスキャンできない状況や、物理的に離れている場合は、おなじみのAndroidの共有機能を活用しましょう。同じページの「Key(鍵)」欄にある「Share with(共有先)」を選択すれば、Androidデバイスに搭載されたさまざまな共有オプション経由で鍵を送れます。

重要なポイントとして、受信者側にはOpenKeychain、または同等の機能を持つ暗号化鍵管理アプリが必要です。相手は互換性のあるアプリであれば、モバイルでもデスクトップでも鍵をインポートできます。たとえば、OpenKeychainの公開鍵をPCに送り、Gpg4winの「Kleopatra」という鍵・証明書管理ソフトにインポートする、といった使い方も可能です。

4. 最初のメッセージを暗号化する

相手があなたの公開鍵をインポートすれば、安全なメッセージの送受信が可能になります。(もちろん、エンドツーエンド暗号化対応のセキュアなメッセージングツールを使うという選択肢もあります。)同様に、相手から公開鍵を受け取れば、あなたも相手宛てにプライベートなメッセージを暗号化して送れます。

OpenKeychainの鍵IDページでは、名前の下に2つのアイコンが並んでいます。1つは小さな南京錠マーク付きのフォルダアイコン、もう1つは同じく南京錠マーク付きのメッセージアイコンです。前者はファイルの暗号化用、後者はメッセージの暗号化用です。

メッセージ画面を開いて本文を入力します。入力が完了したら、次のいずれかの方法を使いましょう。

  • 直接コピーアイコン:メッセージ内容を暗号化した状態でクリップボードにコピーし、別のアプリに貼り付けられる
  • 共有アイコン:メッセージ内容を暗号化しながら、そのまま別のアプリへ共有できる

どちらのアイコンも、メッセージ画面の右上隅に配置されています。

OpenKeychainでメールを復号する方法

暗号化メールの送信方法は分かりました。では、受信トレイに暗号化メールが届いた場合はどうすればよいのでしょうか?

OpenKeychainなら復号も簡単です。PGPメッセージの内容を選択(ハイライト)してください。このとき、必ずすべてを選択することが大切です。プロンプトが表示されたら、「共有 > OpenKeychainで復号」を選択します。すると、メッセージの内容が即座にOpenKeychainへ取り込まれます。送信者があなたの公開鍵を使ってメッセージを暗号化していれば、その場で内容が表示されるはずです!

オンラインでのやり取りをもっと安全にしたいとお考えなら、手間をかけずに日常の通信を暗号化するさまざまな方法も、ぜひチェックしてみてください。

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