WinSxSフォルダーとは?肥大化する理由・役割と安全なクリーンアップ方法を徹底解説
Windowsユーザーにとって、ストレージ容量との戦いは終わりがありません。1月にPCを大掃除しても、春が来る頃にはまたディスク容量が一杯になっている——そんな経験はありませんか?容量を圧迫している原因を掘り下げていくと、たどり着くのが「C:\Windows\WinSxS」というフォルダーです。
WinSxS(「Windows Side by Side」の略)は、Windowsのインストールに必要なファイルと、それらのバックアップや旧バージョンが保存される特別なフォルダーです。システムファイルの復元やWindows機能の追加・削除が必要になったとき、Windowsはここから必要なファイルを探し出します。そのため、「コンポーネントストア(component store)」とも呼ばれています。
さらにWinSxSには、品質更新プログラムのインストールに必要なファイルや、Windowsコンポーネントの以前のバージョンも格納されています。おかげで、更新後に問題が発生した場合でも、直前の状態へロールバック(復元)できるようになっています。
時間が経つにつれて新しいコンポーネントのバージョンが蓄積されていくため、WinSxSフォルダーは徐々に肥大化していきます。
WinSxSフォルダーの「正しい」サイズを確認する方法
実は、エクスプローラーが表示するWinSxSフォルダーのサイズは、正確ではないことが多いのです。
WinSxS内のファイルは、OS内の複数の場所から参照されているように見えますが、実際にはファイルの実体は1つだけで、残りはすべて「ハードリンク」と呼ばれる参照です。ところがエクスプローラーはこの仕組みを考慮せずにサイズを計算するため、実際よりも大きく表示されてしまいます。
WinSxSフォルダーの正確なサイズを知るには、DISMツールを使います。管理者権限でコマンドプロンプトを起動し、以下のコマンドを実行してください。
DISM.exe /Online /Cleanup-Image /AnalyzeComponentStore
処理が完了すると、エクスプローラー上での表示サイズと実際のサイズの両方が、コマンドプロンプトの画面に表示されます。
WinSxSフォルダーをクリーンアップする方法
コンポーネントストアを整理すれば、HDDやSSDの貴重な空き容量を取り戻せます。ただし、作業前にいくつか注意点を押さえておきましょう。
- WinSxSフォルダーは手動では削除できません。
- クリーンアップ後は、次回のWindows Updateを適用するまで、更新プログラムのロールバック(アンインストール)ができなくなります。
- 古いバージョンのDLLファイルに依存しているアプリがある場合、クリーンアップでそのDLLが削除されると不具合が起こる可能性があります。
以下、WinSxSフォルダーをクリーンアップする3つの方法を順番に紹介します。
方法1: DISMコマンドでクリーンアップする
DISM(Deployment Image Servicing and Management)は、コンポーネントストアのクリーンアップ機能を備えたコマンドラインツールです。DISMを使えば、システムの動作に影響を与えることなく、WinSxSディレクトリから不要なファイルだけを安全に取り除けます。
- まず、管理者権限でコマンドプロンプトを起動します。Win + Rキーを押して「cmd」と入力し、Ctrl + Shift + Enterを押してください。
- 次のコマンドを入力して実行します。
DISM.exe /Online /Cleanup-Image /AnalyzeComponentStore
- 処理完了後、「コンポーネント ストアのクリーンアップが推奨されています(Component Store Cleanup Recommended)」の欄が「Yes」か「No」かを確認します。
- 「Yes」と表示された場合は、続けて次のコマンドを実行します。
DISM.exe /Online /Cleanup-Image /StartComponentCleanup
処理が完了すると、WinSxS内の不要なファイルが削除されます。
特定の種類のファイルだけを対象にしたい場合は、専用のコマンドも用意されています。例えば、古いバージョンのWindowsコンポーネントを削除したいときは、次のコマンドを使用します。
DISM.exe /Online /Cleanup-Image /StartComponentCleanup /ResetBase
なお、Windows 7などの古いバージョンをお使いの場合は、サービスパックのバックアップを削除するために次のコマンドが使えます(Windows 8/10/11にはサービスパックの概念がないため、このコマンドは不要です)。
DISM.exe /Online /Cleanup-Image /StartComponentCleanup /SPSuperseded
方法2: ディスククリーンアップでクリーンアップする
Windowsには、システムファイルなど各種の不要ファイルを削除できる「ディスククリーンアップ」ツールが標準搭載されており、WinSxSフォルダー内のファイルもこれで整理できます。
- エクスプローラーを開き、「PC」(Windows 11では「コンピューター」)を選択します。
- ローカルディスク(C:)を選択してAlt + Enterキーを押し、ドライブのプロパティを開きます。
- 「全般」タブの「ディスククリーンアップ」をクリックします。
- Windowsが、安全に削除できるファイル(バックアップファイル、一時ファイル、旧バージョンのWindowsから残されたファイルなど)をスキャンします。ディスククリーンアップのウィンドウが開いたら、下部にある「システムファイルのクリーンアップ」ボタンをクリックします。
- 今度はシステムファイルを対象に再スキャンが行われます。削除可能なファイルが見つかると、ファイルの種類の一覧が表示されます。「Windows Update のクリーンアップ」「Microsoft Defender ウイルス対策」「インターネット一時ファイル」などが代表的な項目です。
システム全体のジャンクファイルを一掃したい場合は、すべての項目にチェックを入れても構いません。ただし、WinSxSフォルダー内の更新ファイルを削除するには、必ず「Windows Update のクリーンアップ」にチェックを入れてください。選択が完了したら「OK」をクリックします。
もちろん、時間が経てばWinSxSフォルダーには再びファイルが溜まっていきます。定期的にディスククリーンアップを実行するか、次に紹介するタスクスケジューラで自動化しておくと安心です。
方法3: タスクスケジューラで自動クリーンアップする
「設定してあとは放置」で定期的にWinSxSフォルダーを掃除したいなら、タスクスケジューラを活用しましょう。
- Win + Rキーを押し、「taskschd.msc」と入力してEnterキーを押します。
- 左側のサイドバーから「タスク スケジューラ ライブラリ\Microsoft\Windows\Servicing」へ移動します。
- タスク一覧から「StartComponentCleanup」を右クリックし、「プロパティ」を選択します。プロパティウィンドウの「トリガー」タブに切り替えて、「新規」をクリックします。
- タスクの実行頻度(毎日/毎週/毎月)と時刻を設定し、「OK」をクリックします。
- 以降、タスクは設定したスケジュールに従って自動的に実行されます。すぐに実行したい場合は、「StartComponentCleanup」タスクを選択した状態で、右側のサイドバーから「実行」をクリックしてください。
さらに容量を増やしたいときは
HDDやSSDの空き容量を確保したいなら、WinSxSフォルダーのクリーンアップは絶好の出発点です。それに加えて、使っていないアプリのアンインストールや、容量の大きい個人ファイルを外付けHDDへ移動することでも、さらなる空き容量を確保できます。
Windows PCの空き容量を増やすその他の方法についても、ディスク容量を解放するテクニックをまとめたチュートリアル記事を参考にしてみてください。
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