LSAISO.exeとは?CPU使用率が異常に高くなる原因と5つの対処法
PCが突然重くなり、見慣れないプロセスが原因だと気づいたとき、多くの人はまずマルウェアを疑います。しかし、実際にはWindowsの正規プログラムが原因であるケースもあります。LSAISO.exeはその典型例で、不具合を起こしてCPU使用率が異常に高くなることで知られるWindowsプロセスです。
この記事では、LSAISO.exeプロセスの概要、CPU使用率が高くなる理由、そして具体的な修復方法について詳しく解説します。
LSAISO.exeとは?
LSAISO.exe(LSA Isolated)は、MicrosoftのCredential GuardおよびKeyGuardに関連する正規のWindows実行ファイルです。「トラストレット(trustlet)」と呼ばれる重要なプロセスの一種で、Windows OSがシステムコールを完了できるよう支援するセキュアなプロセスです。
LSAISO.exeは、Virtual Secure Mode(VSM)と呼ばれる保護された環境の中で、Isolated User Mode(IUM)プロセスとして動作します。VSMはWindows 10で導入されたセキュリティ機能であり、異なるVirtual Trust Level(VTL)間でメモリへの相互アクセスを禁止します。これにより、マルウェアなどの不正アクセスからシステムを守っています。

Local Security Authority(LSASS)は、システムポリシーの管理、ユーザー認証、パスワードハッシュやKerberosキーといった機密データの取り扱いを担っています。LSAISO.exeは、異なるVTL間の通信を仲介する役割を果たします。具体的には、LSAISO.exeはVTL1上で動作し、VTL0のLSASS.exeと暗号化された通信を行うことで、VTL0における悪意あるコードの実行を防いでいます。
LSAISO.exeのCPU使用率が高くなる理由
LSAISO.exeはMicrosoftの安全で信頼されたプロセスですが、CPU使用率が高くなるトラブルが頻繁に報告されています。最も一般的な原因は、ドライバーや他のアプリケーションがダイナミックリンクライブラリ(DLL)ファイルをLSAISO.exeへロードしようとすることです。この処理の過程でシステムが不安定になり、CPU使用率が急上昇することがあります。

そのほかにも、以下のような原因が考えられます。
- マルウェア: ハッカーはシステム実行ファイルに偽装したマルウェアを作成することが少なくありません。LSAISO.exeに偽装したマルウェアに感染している場合、症状としてはCPU使用率の上昇しか現れないことがあります。
- システムファイルの破損: ファイルの破損などの一般的な不具合により、LSAISO.exeのようなプロセスが誤動作することがあります。
- 古いドライバー: ドライバーが自身のプログラムをロードしようとすることでCPU使用率が上がるケースが多く、古いドライバーの更新で解決できることがあります。
- システムへの過剰な負荷: 一度にあまりにも多くのプロセスを実行すると、CPU使用率が高くなります。
LSAISO.exeのCPU使用率が高いときの対処法
CPU使用率が高い状態を改善するための、5つの対処法を順番に紹介します。
1. LSAISO.exeプロセスの正当性を確認する
最初に行うべきは、LSAISO.exeが正規のプロセスかどうかの確認です。手順は以下の通りです。
- Ctrl + Shift + Escキーを押してタスクマネージャーを開きます。
- LSAISO.exeを右クリックし、「プロパティ」を選択します。

- 「詳細」タブを開き、「著作権(Copyright)」の欄に「Microsoft Corporation. All Rights Reserved.」と表示されていることを確認します。別の表記がある場合は、正規プロセスに偽装したマルウェアの可能性が高いです。

いずれの場合でも、マルウェアやウイルスのスキャンを実行しておくと安心です。サードパーティ製のウイルス対策ソフトを導入していない場合は、Windows Defenderを利用できます。
- Windowsキー + Iを押して「設定」を開きます。
- 「更新とセキュリティ」を選択します。

- 「Windows セキュリティ」を選択します。
- 「ウイルスと脅威の防止」を選択します。

- 「ウイルスと脅威の防止」を選択します。

- 「クイック スキャン」を選択します。

2. 消去法で原因を特定する
残念ながら、Windowsデバッグツールを使ってLSAISO.exeのCPU使用率急上昇の原因を直接調べることはできません。そのため、消去法によって原因となっているアプリケーションやドライバーを切り分ける必要があります。
まず、LSAISO.exeの使用率が下がるまで、できるだけ多くのアプリケーションを終了させてみましょう。
- Ctrl + Shift + Escキーでタスクマネージャーを開きます。
- 「プロセス」タブを選択し、一覧をスクロールします。
- 各タスクを右クリックして「タスクの終了」を選択します。追加のトラブルを避けるため、Windows以外のプロセスを優先的に終了させましょう。

特定のタスクを終了したことでLSAISO.exeの使用率が下がれば、原因が判明したことになります。一回きりの現象であれば特別な対応は不要ですが、同じプロセスで再発する場合は、そのアプリケーションを更新するかアンインストールしてください。
3. ドライバーを更新する
LSAISO.exeのCPU使用率が依然として高い場合は、ドライバーを無効化または手動で更新してみましょう。
手順は以下の通りです。
- Ctrl + Rキーで「ファイル名を指定して実行」を開きます。
- 「devmgmt.msc」と入力してEnterキーを押すと、デバイスマネージャーが開きます。

- 各カテゴリを順番に展開し、各デバイスを右クリックして「デバイスを無効化」を選択します。そのたびに、LSAISO.exeのCPU使用率が高いままだどうかを確認します。
- 原因となるデバイスが見つかったら、それを右クリックして「ドライバーの更新」を選択します。「ドライバーを自動的に検索」を選び、ウィザードが完了するのを待ちます。

4. キューに入ったAPCを確認する
Windowsのデバッグツールでは問題のあるアプリケーションを特定できませんが、ドライバーが原因かどうかを調べることは可能です。
まず、Windows Debugger(WinDbg)をダウンロードしてインストールします。Windows 10 Anniversary Updateより前のバージョンのWindowsをお使いの場合は、Visual Studioをインストールしたうえで、適切なバージョンのWindows Driver Kit(WDK)をダウンロードする必要があります。
次に、CPU使用率が急上昇しているタイミングでカーネルメモリダンプを作成します。これにより、どのドライバーが原因かを特定できます。
手順は以下の通りです。
- Sysinternals Suiteをダウンロードします。

- NotMyFault.exeカーネルダンプツールを展開します。

- コントロールパネルを開きます。
- 「システムとセキュリティ」を選択します。

- 「システム」を選択します。

- 「システムの詳細設定」を選択します。

- 「詳細設定」タブの「起動と回復」にある「設定」を選択します。

- 「起動と回復」ダイアログボックスで「カーネル メモリ ダンプ」を選択します。

- ダンプファイルの保存場所を控えたうえで「OK」を選択します。

- WinDbg.exeを管理者として実行します。
- 「ファイル」>「設定」を選択します。
- 「デバッグ設定」を選択します。
- 「既定のシンボル パス」の横に次のパスを追加して「OK」を選択します:https://msdl.microsoft.com/download/symbols

- 「ファイル」メニューから「ダンプ ファイルを開く」を選択します。開けない場合は、管理者として実行しているかを確認し、C:\Windows内にあるファイルを手動で探してください。

- 先ほど控えたダンプファイルの保存場所に移動して「開く」を選択します。プロパティで日付を確認し、その.dmpファイルが本日作成されたものであることを忘れずにチェックしてください。
- WinDbg.exeのコマンドウィンドウに「!apc」と入力してEnterキーを押します。

- ダンプファイルを解析し、「LSAISO.EXE」を探します。LSAISO.exeの下にドライバーが表示されている場合は、「Problem Driver.sys(Problem Driverの部分に実際のドライバー名が入ります)」という形式で表示されます。ここにドライバーが表示されていれば、そのドライバーがAPCキューを作成していることを意味します。対処としては、ドライバーを再インストールするか、ドライバーの製造元に問い合わせてさらにトラブルシューティングを行ってください。

LSAISO.exeの下に何も表示されなければ、キューに入ったAPCは存在しないということです。
5. Windowsをリセットする
上記の方法でもCPU使用率の問題が解決しない場合は、Windowsを出荷時の状態にリセットしてみましょう。多くの場合、ドライバーやアプリケーションに残った問題が解消され、LSAISO.exeプロセスがデフォルトの状態に戻ります。
Windows 10およびWindows 11の出荷時リセットの手順については、詳しいガイド記事を参考にしてください。
CPU使用率を抑えて快適なPC環境を
心当たりのないプロセスにシステムリソースを勝手に消費されるほどストレスなことはありません。このトラブルシューティングガイドが、LSAISO.exeの問題を解決し、PCを通常の快適な状態に戻す一助となれば幸いです。
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