DSLRを売ってテレビスタジオを自作しよう――4Kカメラより賢い選択
ブラックフライデーの買い物シーズンも終わりに近づき、中には「買ったはいいものの、実は使い道がよくわからない高価な電子機器」を持ってしまった方もいるのではないでしょうか。
たとえば4Kカメラ。3840×2160という高解像度センサーによる画質向上は、少なくとも99.99%の人(筆者自身も含めて)にとって、4K動画の編集や再生に必要な追加リソースに見合う価値があるとは言い難いのが正直なところです。
サイバーマンデーで今年最上位クラスのDSLRカメラ——Canon EOS R、Nikon Z7、Sony a7R IIIなど——を購入したとしましょう。これらのカメラで撮影した写真や動画を本来のクオリティで楽しむには(撮影時はレンズの使用をおすすめしますが、これは別売りです)、4K対応モニターが必要になります。そして4K動画を編集するなら、大容量ストレージを備えたハイスペックPCも必須です。録画ボタンを押した瞬間にカメラの設定が完璧だったことを祈るしかありません。
執筆時点で、上記3つのミラーレスカメラのボディはAmazonで平均2,500ドル(税抜)前後で取引されています。そこで一つの思考実験として、あえて最先端ではない製品に目を向け、「超高性能カメラ1台」の代わりに「放送スタジオ一式」が手に入るアイテムリストを作成してみました。そう、そのオーバースペックなDSLRを手放せば、マルチカメラ収録環境があなたのものになるのです。
それでは、ショッピングリストを見ていきましょう。
4K DSLRの代替カメラ(1080pでも十分だから)
思い出してください。4Kカメラを最大限活用するには4Kスクリーンが必要です。この規格に対応したスマートフォンはまだ多くありません。YouTubeやVimeoに動画をアップロードしても、視聴者の約半数は1080pまでしか表示できないため、2,500ドルのNikon Z7で撮ったのか、400ドルのPanasonic HC-V770で撮ったのか、物理的に見分けられないのです。
さらに、こうしたビデオカメラは長時間撮影に特化して設計されており、センサーが小さいぶん発熱も抑えられるため、DSLRよりもはるかに長く撮影できることが多いのもポイントです。
画像:Unsplash
とはいえビデオカメラはやや大きめです。小さなフォームファクターのカメラが活きるプロジェクトもあります。たとえばライブ音楽イベントでは、GoPro Hero5 Black(220ドル)ならステージ上にほぼ隠すように設置でき、誰かの視界を遮ったり倒されたりすることを気にせず済みます。しかも、ほとんどの端末では高級4K DSLRとほぼ同等の視聴品質の動画が得られます。
ただし、どちらの代替カメラも内蔵マイクの音質は特に優れているわけではありません。動画ポッドキャストの収録やピアノ練習のライブ配信などを行いたいなら、単体マイクへの投資をおすすめします……2本あってもいいでしょう。Blue Snowball iCEコンデンサーマイク2本でも約100ドル程度です。
カメラ2台とマイク2本から、放送スタジオ一式へ
マイクだけでは録音できません。パソコンが必要です。しかし、4Kカメラを売って浮いた予算があれば、キャプチャカードを搭載できる自作PCを組むのに十分すぎるほどの資金があります。
キャプチャカードとは、モニターにHDMI信号を送るのではなく、逆に受け取るためのデバイスです。これにより、カメラのフル解像度出力をリアルタイムで編集・録画できます。
画像:Blue Microphones
内蔵型ビデオキャプチャカード市場のリーディングブランドが「Magewell」です。同社のPro Dual-HDMIカードは580ドルで、このミニマル構成のスタジオにおける最大の出費項目となります。しかし、このデバイスと自作PCがあれば、PanasonicのビデオカメラとGoProからの信号を受け取り、片方からもう片方へスイッチングしたり、ピクチャーインピクチャー表示したりしながら、vMixなどのソフトを使って完成した映像をライブ配信することさえ可能です。
Magewell Pro Dual-HDMIカードとの互換性が確認されている、おすすめのパーツリストはこちらです。
- ASUS TUF B360-Pro Gaming (WiFi) LGA1151(Intel第8世代)DDR4 HDMI VGA M.2 B360 ATXマザーボード、802.11ac WiFi搭載 – 120ドル
- Intel Pentium Gold G5500 – 100ドル
- Gigabyte GV-N1030OC-2GI Nvidia GeForce GT 1030 – 90ドル
- Samsung 860 EVO 250GB 2.5インチ SATA III 内蔵SSD – 80ドル
- EVGA 600 B1、80+ BRONZE 600W電源 – 60ドル
- Corsair Vengeance LPX 8GBメモリ – 70ドル
- CORSAIR CARBIDE AIR 240ケース – 90ドル
- Asus 24倍速 DVD-RW Serial-ATA 内蔵光学ドライブ – 25ドル
- Seagate Barracuda ST500DM002 500GB 3.5インチ内蔵HDD – 25ドル
これらをすべて購入し、自作PCの組み立てが完璧に成功し(いつも、いつだって成功しますよね)、キャプチャカードを差し込んだとしても、残念ながら放送スタジオ完成までにはまだ周辺機器が必要です。モニター(例:90ドルのBenQ)、micro HDMIケーブル2本、キーボード&マウス、ビデオカメラ用の流体ヘッド三脚、GoPro用のアジャスタブルスタンド……あ、それから170ドルの「Neewer バイカラー660 LEDビデオライト&スタンドキット(2個セット)」もあるといいかもしれません。
クレジットカードの限度額が心配になってきたところですが、ライブ視聴者の前で着るインパクトのある衣装も必要ですよね。ついでに鉄製の「騎士十字軍ヘルメット レプリカ」も注文しておきましょう。ご安心ください。ここまで注文しても、税抜きで2,500ドルの仮想予算から100ドル余ります。……最初はカメラ1台だけでいいと思っていたのに、ですね。
スタジオの改造・拡張に関する注意点
内蔵型のほかに、主にUSB接続で動作する「外付け」ビデオキャプチャカードもあります。自作PCを組んだり購入したりせずにHDMIカメラの出力を録画したい場合は、手持ちのパソコンとMagewell USB Captureのようなデバイスの組み合わせで実現できるかもしれません。
放送で3台以上のカメラを使う場合や、4K品質のカメラを使用することが必須の場合は、上記のリストからPC構成を大幅にグレードアップする必要があるでしょう。HDMI入力を4系統持つキャプチャカードや4K解像度規格に対応させるためです。
広い会場でのイベント収録では、PCから各カメラへHDMIケーブルを這わせることが難しい場合があります。そんなときはワイヤレスHDMIレシーバーがこの障害を解消してくれるでしょう。バッテリー式発電機を使えば、スタジオ全体を完全にオフグリッドで運用することも可能です。
いかがでしたか?自分専用のテレビスタジオを作ってみようと思いますか?ぜひコメント欄でお知らせいただくか、TwitterやFacebookで議論を続けましょう。
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