AutoCADの代わりに使える!おすすめ代替CADソフト6選
AutoCADは、製図業界の大手であるAutodeskが手がけるフラッグシップ製品です。製品や建物の設計、製造計画、建設、土木インフラなど、幅広い分野でユーザーをサポートするために開発されました。洗練された3D対応のコンピュータ支援設計(CAD)ソフトであり、プロフェッショナルから学生、趣味で使う方まで幅広く愛用されていますが、同等の機能を持つ他のソフトウェアと比べると費用がかなり高額です。そこで本記事では、AutoCADの優れた代替ソフトを厳選してご紹介します。
良いAutoCAD代替品の条件とは?
予算が限られている学生や個人利用者であれば、必ずしもAutoCADを選ぶ必要はありません。同様のサポート体制と重要な機能を備えた有力な候補がいくつも存在します。
課題となるのは、粗悪な模倣品が市場にあふれているため、どの代替ソフトが自分の時間に見合う価値があるのかを見極めることです。当然ながら、AutoCADと同等の機能を持ち、同じファイル形式を読み込め、AutoCADとの連携もスムーズで、直感的に学べる、より手頃な価格の代替品を求めることになります。
選択時に考慮すべき重要なポイントは以下の通りです。
- コスト – 無料の製図ソフトは常に魅力的な選択肢ですが、低価格の有料版でも、AutoCADの年間1,700ドル超のサブスクリプション料金よりは断然お得です。
- 互換性 – これまでAutoCADを使っていた、またはAutoCADファイルの閲覧・編集が必要な場合は、互換性のある代替品を選びましょう。ファイルの閲覧だけであれば、公式の無料AutoCADビューアーが提供されている点にも注目です。
- クロスプラットフォーム対応 – AutoCADはWindows、macOS、iOS、Android向けに提供されていますが、Linux版はまだ存在しません。
- 内蔵ツールセット – AutoCADには、建築や電気系などの一般的な作業をすぐに始められる内蔵ツールセットが含まれています。
- 直感的なインターフェース – 複雑なツールや機能を数多く備えながら、AutoCADは驚くほど直感的に操作できます。優れた代替品も学びやすく使いやすいものであるべきで、充実したドキュメントが用意されているとなお理想的です。
1. FreeCAD(無料)
LibreCADが2Dモデルに強いのに対し、FreeCADは3Dモデリングに対応するオープンソースのAutoCAD代替ソフトとして最高峰の一つです。もちろん2Dにも対応しており、Windows、macOS、Linux環境向けに設計されています。
パラメトリックモデリングが中核機能となっており、過去の変更履歴をさかのぼって、その上にさらに修正を加えていくことが可能です。DWGを含む数十種類のファイル形式に対応しています。また、作業内容ごとにグループ化された「ワークベンチ」により、特定のタスクに必要なツールを簡単に見つけられます。ワークベンチは定期的に追加されています。
この無料の建築設計ソフトに搭載された豊富なツール群は、有料の競合製品やAutoCAD本体にも十分匹敵します。しかも完全無料です。
良いところ
- 無料で使える
- クロスプラットフォーム対応
- 数十種類のファイル形式に対応
- リソース消費が少なく、古いPCでも動作
- 活発なコミュニティによるサポート
- パラメトリック2Dスケッチャー搭載
- ワークベンチによる高い使いやすさ
気になるところ
- 学習曲線が急(習得に時間がかかる)
- コミュニティ主導の開発のため、一部機能が時代遅れになっている場合がある
2. SolidWorks
AutoCADはここ数年、3Dモデリングへの対応をかなり強化してきましたが、その真価は依然として2D設計・製図向けのアーキテクチャソフトウェアにあります。
SolidWorksは、主に3D設計に特化したパラメトリックソリッドモデラーです。そのため、幾何学用語だけでなく、工学用語についてもある程度の知識が必要となります。
最新版のSolidWorksには、タッチスクリーン上でフリーハンドのスケッチができるなど、優れた機能が満載です。3Dモデリング中心ではありますが、2Dスケッチツールも実用的に使えます。ただし、その機能はAutoCADのものより大幅に簡素です。
料金詳細
正確な価格は見積もり依頼が必要ですが、スタート価格は年間約4,000ドルで、別途年間1,000ドル超の保守費用がかかります。学生なら年間わずか60ドルから利用でき、要件を満たすスタートアップや起業家は初期費用無料で導入できる場合もあります。ここまで高価なのは、AutoCADと非常に近い性能を持つためです。
良いところ
- 優れた3Dモデリング機能
- エンジニアリングおよび自動化分野で無敵の強さ
- DXFファイルに対応
- 設計の弱点を評価・検出できる
- 3Dプリンターとの相性が良い
- タッチスクリーンスケッチング対応
- 一部コマンドライン操作にも対応
気になるところ
- Windows専用
- 2Dスケッチ機能が限定的
- 高価
3. BricsCAD
このCADプラットフォームは豊富な機能で知られており、ネイティブの.dwgアプリケーションを含む、馴染み深い機能を多数備えています。
AutoCAD 2008に馴染みのある方なら、BricsCADのインターフェースはどこか似ていると感じるでしょう。2D設計と3Dダイレクトモデリングの両方でリッチな機能を提供します。macOS、Windows、Linuxといった主要OSで利用でき、.dwgベースの世界中の数百種類のサードパーティ製アプリとも連携可能です。
AutoCADと同じく有償ソフトですが、BricsCADの方が手頃で、Lite、Pro、BIM、Mechanicalの4つのエディションが用意されています。後者の2つには、板金(Sheet metal)、3D Compare、BIMといった、AutoCADにはないツールが満載です。
BricsCADはクラウドとの統合、堅牢なレンダリングエンジン、XREFSの認識、カスタマイズ性にも対応しています。
基本的な3Dモデリングだけが必要であれば、BricsCAD Shapeは完全無料です。強力な機能こそありませんが、無料の建築設計ソフトとしては十分に印象的な出来栄えです。
料金詳細
BricsCADの嬉しい点として、クレジットカード不要で30日間無料トライアルを試せます。その後は以下のようなプランから選択できます。
- Lite – 年間350ドル/買い切り560ドル
- Pro – 年間720ドル/買い切り960ドル
- BIM – 年間1,360ドル/買い切り1,800ドル
- Mechanical – 年間1,290ドル/買い切り1,700ドル
- Ultimate(全エディションのバンドル)– 年間1,500ドル/買い切り2,000ドル
ご覧の通り、永続ライセンスを選べば長期的には大幅にコストを抑えられます。
良いところ
- AutoCAD経験者なら簡単に使いこなせる
- LISPの実行速度が速い
- 永続ライセンスが購入可能
- 幅広いカスタマイズと開発の可能性
- IFCインポート/エクスポート、BIMデータベース連携のアーキテクチャダイレクトモデラー、SketchUp SKP対応などの内蔵ツール
- 複雑な図面を高速で開ける
- AutoCADファイルを.dwg形式で読み込み・編集・保存できる
- AutoCADのカスタマイズ設定を流用可能
- AI強化された予測型QUADカーソルにより、大型図面での作業が高速化
気になるところ
- ドキュメント管理ツールが扱いにくい
- 対応範囲が限定的
4. DraftSight
DraftSightはプロ仕様のAutoCAD代替ソフトで、.dwgファイルの読み書きや共有をより快適に行いたいユーザー向けに設計されています。
このオープンな2D CADソフトは使いやすく、高度なアーキテクチャを基盤としており、技術的な2D図面を作成するために必要なすべてのツールを備えています。プロのCADユーザーから教育者、学生まで、DraftSightは無料でダウンロードでき、数分でアクティベートできます。Windows 10(64ビット)やmacOS Mojave以降を含む、複数のOSプラットフォームで動作します。
明快なユーザーインターフェースにより習得が容易で、設計要素がレイヤー単位で管理されるため、正確な修正作業が行えます。Gコードをプログラム内で直接作成できるほか、DXF・DWGファイルの保存や読み込みにも対応。既存デザインを活用できる巨大なデザインライブラリ、一括印刷、マクロ記録機能も備えています。
ただし、有料版のみの提供となっているため、予算が限られている場合は最安のプランを選ぶのがおすすめです。これは学生や個人利用者に適しています。法人向けにはProfessional、Premium、Enterpriseの3つのプランが用意されており、価格はニーズによって異なります。規模を拡大すれば、追加料金を払うことでAutoCADに匹敵する高度な機能を利用できます。
料金詳細
30日間の無料トライアルあり。AutoCADのプロ向け代替ソフトの中でも最も手頃な部類に入ります。各プランの料金は以下の通りです。
- Professional – 年間199ドル
- Premium – 年間499ドル(3D機能を追加)
- Enterprise/Enterprise Plus – 見積もり制
良いところ
- 多機能
- 2Dモデリングに最適
- ストレージ容量を圧迫せず軽快に動作
- 習得・操作が簡単
- 永続ライセンスあり
- DWG・DXFファイルの保存・読み込み対応
- 図面の比較、シンボルの追加、PDFのプロジェクトファイルへの添付が可能
気になるところ
- LISPルーチンが動作しない
- Express Tools非搭載
- Professionalエディションに3D機能がない
- 専門的なソリューションを求める場合には不向き
5. SketchUp(無料)
旧Google SketchUpとして知られるこの無料ツールは、CADプロフェッショナルにとって優れた選択肢です。
SketchUpは、インテリアデザイン、建築・土木・機械工学、ビデオゲームや映画のデザインなど、幅広い用途で使われる3Dモデリングプログラムです。
フリーウェア版として提供されており、DWG、DXF、OBJ、XSIなど複数のファイル形式に対応しているほか、HDアニメーションやPDFの書き出しも可能です。
料金詳細
この建築設計ソフトは無料版で有名ですが、プリビルド3Dモデルへの無制限アクセス、無制限クラウドストレージ、デスクトップ版など、より多くの機能が必要な方向けに3つの有料プランも用意されています。
- Shop(Webのみ)– 年間119ドル
- Pro(デスクトップ/Web)– 年間299ドル
- Studio(デスクトップ/Web)– 年間1,199ドル
ProおよびStudioプランの割引に使えるプロモーションコードが、サイト上で頻繁に配布されています。
良いところ
- 習得・操作が簡単
- さまざまな種類のファイルを簡単にインポートできる
- 図面のアップロード・ダウンロードに使える膨大なライブラリ
- 3Dモデルの作成に最適
- サードパーティ製プラグインと統合可能
気になるところ
- レンダリング能力が低いため、ディテールの精密さに欠ける
- NURBS(曲線モデリング)が作成できない
6. LibreCAD(無料)
もう一つの無料代替ソフトがLibreCADです。機能が豊富で、多くのユーザーやデザイナーから大きな支持を集めています。
LibreCADは、QCAD(後にCADuntuと呼ばれる)から派生した高品質なオープンソース2Dモデリングソフトで、コンセプトや機能面でAutoCADに似ています。
AutoCADに慣れている方ならLibreCADは比較的容易に使いこなせるでしょう。特に、DWGファイルも読み込める無料CADツールを求めているLinuxユーザーにおすすめです。WindowsやAppleプラットフォームでも利用でき、主要なクロスプラットフォームアプリケーション&UI開発フレームワークであるQtを基盤としています。
良いところ
- 無料
- 習得・操作が簡単
- DWGファイルなど各種形式を読み込み可能
- DXFファイルの書き出しに対応
- ソースコードがGitHubで公開されている
- AutoCADからの移行がスムーズ
- すっきりとしたインターフェース
- リソース消費が少ない
- 多言語対応(30言語以上)
- Mac、Windows、Linux OSのクロスプラットフォーム対応
- JPG、SVG、PDF、PNGなど各種形式で書き出し可能
気になるところ
- 2D専用
- 2D表示のみ
- 3Dモデルやレンダリング作業は不可
番外編:その他のおすすめ代替ソフト
以上がAutoCADの優れた代替製図ソフトですが、紹介に値するのはこれだけではありません。
機能面ではやや劣るものの、個人利用や小規模プロジェクトには十分活躍してくれる、以下のソフトウェアもチェックしてみてください。
- nanoCAD – 教育目的および個人プロジェクト限定で無料の基本プランを提供。年間180ドルから5つの有料プランが用意されています。ほとんどの製図プロジェクトに必要なツールをすべて備え、DWGファイルにも対応。商用利用や追加機能が必要な場合は有料プランへのアップグレードが必要です。
- SelfCAD – 初心者でもすぐに習得でき、プロのデザイナーの要求にも応えられる使い勝手です。2D・3Dモデルの両方に対応し、Web版とデスクトップ版(macOS/Windows)があります。基本版は完全無料。Proは年間139ドル、買い切りのLifetime版は599ドルです。Proの10日間無料トライアルも用意されています。
- Tinkercad – Autodeskが提供する無料の教育ツールです。AutoCADほど多機能ではありませんが、初心者、趣味で使う方、個人的な製図プロジェクトには理想的な代替品です。学生や教育者向けに作られていますが、個人アカウントを無料で作成して、新しいデザインを気軽に試せます。
まとめ
プロ向けの高価格帯ツールから無料のオープンソースまで、あらゆるタイプのユーザーに合ったAutoCADの代替ソフトが存在します。有料製品の多くはサブスクリプションモデルへ移行していますが、中には永続ライセンスを提供しているものもあり、長期的に使うなら通常はこちらの方が断然お得です。
学生の方は、必ず学生版の有無を確認しましょう。全機能が使えるとは限りませんが、大幅に安く利用できます。ただし、在学期間中のみの期限付きライセンスとなる場合が多い点には注意してください。
あなたが愛用している他の優秀なAutoCAD代替ソフトはありますか?ぜひコメント欄で、その理由とともにお聞かせください。あわせて、おすすめのオンライン図表作成ソフトの記事もチェックしてみてください。
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