Photoshopのスクラッチディスクが満杯になるエラーとは?原因と6つの解決策を完全解説
Photoshopは、多くのデザイナーに愛用されている強力な画像編集ソフトウェアです。画像のレタッチやさまざまな制作作業に活躍しますが、使用中に「スクラッチディスクがいっぱいです」というエラーに遭遇することも少なくありません。この記事では、このエラーの原因と具体的な解決方法をわかりやすく解説します。
目次:
- スクラッチディスク満杯エラーが発生する仕組み
- Photoshopのスクラッチディスクが満杯になる原因
- スクラッチディスクとは?
- スクラッチディスクの保存場所はどこ?
- スクラッチディスクの容量と使用状況を確認する方法
- スクラッチディスクに必要な容量はどれくらい?
- スクラッチディスク満杯エラーの6つの解決策
- まとめ
スクラッチディスク満杯エラーが発生する仕組み
Photoshop 2020やCC2019などのバージョンで、ブラシツールの使用や画像へのテキスト追加といった操作を行っていると、突然エラーのダイアログが画面に表示されることがあります。

また、Photoshopの初期化時やファイルの保存時にも同様のエラーメッセージが表示される場合があります。代表的なエラー表示は以下の通りです。
- スクラッチディスクがいっぱいのため、Photoshopを初期化できません
- スクラッチディスクがいっぱいのため、要求またはコマンドを完了できません
- スクラッチディスクがいっぱいのため、Photoshopを開けません
- スクラッチディスクがいっぱいのため、ファイルを保存できません
- スクラッチディスクがいっぱいのため、ブラシツールを使用できません
- スクラッチディスクがいっぱいのため、文字ツールを使用できません
これらの問題の根本的な原因は、ほぼすべてスクラッチディスクの容量不足にあります。
Photoshopのスクラッチディスクが満杯になる原因
スクラッチディスクが満杯になる主な理由は、以下の3つです。
1. ディスク容量の不足。Adobe Photoshopは動作にある程度のリソースを必要とし、RAMを使って一時データを処理します。
コンピューターのメモリだけではデータを処理しきれない場合、Photoshopはハードドライブを代わりに使用します。その結果、スクラッチディスクの容量が逼迫し、満杯エラーが発生します。
2. Photoshopの一時ファイルが多すぎる。開いていたファイルを閉じずにPhotoshopを終了すると、Photoshopは異常終了と判断し、復元用の一時ファイルを自動的に作成します。
こうした一時ファイルが蓄積されていくと、スクラッチディスクの空き容量を少しずつ圧迫し、最終的に「ファイルを保存できない」「要求を完了できない」といったエラーが表示されるようになります。
3. Photoshopのキャッシュが溜まりすぎている。Photoshopは通常の動作中にキャッシュを生成し続けます。キャッシュを適切にクリアしていないと、この問題が起こりやすくなります。定期的にキャッシュを削除することで、スクラッチディスクの空き容量を確保できます。
スクラッチディスクとは?
Photoshopを実行すると、一時ファイルが自動的に生成されます。作成・編集するファイルが大きいほど、この一時ファイルも大きくなります。たとえば、数百MBを超えるファイルを扱う場合、一時ファイルは数GBに達することもあり、大量のディスク容量を消費します。この一時データの保管に使われる領域が「スクラッチディスク」です。
スクラッチディスクとして設定されたドライブの空き容量が少ないと、満杯になった時点でPhotoshopが正常に動作しなくなり、「初期化できない」「ファイルを保存できない」などのエラーが発生します。対処としては、不要なファイルを削除するか、スクラッチディスクの保存先を変更する必要があります。
スクラッチディスクの保存場所はどこ?
Photoshopに慣れている方なら、スクラッチディスクの設定画面で最大4つのドライブを選択できることに気づいているかもしれません。
デフォルトでは、OSがインストールされているシステムドライブ(Cドライブ)がスクラッチディスクとして使用されます。
スクラッチディスクの容量と使用状況を確認する方法
「スクラッチディスクがいっぱいです」と表示されたら、まず実際の容量と使用状況を確認しましょう。
1. Photoshopを開くと、ウィンドウ下部のステータスバーに、現在開いているドキュメントの状態が表示されます。
2. ステータスバー右側の三角形をクリックし、「スクラッチディスクサイズ」を選択します。すると、スクラッチディスクの合計容量と使用状況を確認できます。
3. 左側に現在のドキュメントのサイズ、右側にスクラッチディスクの合計サイズが表示されます。一般的に、使用率が60%以下であれば、Photoshopは快適に動作します。
スクラッチディスクに必要な容量はどれくらい?
スクラッチディスクは大きければ大きいほど良いのでしょうか?理想としてはその通りですが、現実にはコンピューターのディスク容量には限りがあります。大部分をPhotoshopに割り当ててしまうと、OSや他のアプリケーションの動作に支障をきたします。幸い、Adobe側でも最適化が行われています。
1. Photoshopはシステムドライブに最低6GB、その他のドライブにも最低1GBの空き容量を残すよう設計されています。これはOSの安定動作を守るための予約領域です。
2. 必要なスクラッチディスク容量は、編集内容やメモリに保持される履歴の数、開いているファイルの状態によって変わります。
3. 軽微な編集中心で、環境設定・ブラシ・パターンなどをデフォルトのまま使う場合は、1.5GB以上あれば十分です。さらに、同時に開いている全ファイルの合計サイズの2倍を目安に余裕を持たせましょう。
4. 複数レイヤーの編集や複数のフィルターを多用する場合は、元のファイルサイズの数倍の容量が必要になることがあります。
スクラッチディスク満杯エラーの6つの解決策
スクラッチディスクに関する基礎知識を理解したところで、具体的な解決策を見ていきましょう。以下の6つの方法で問題を解消できます。
ポイント:一部の解決策ではPhotoshopを起動する必要があります。「スクラッチディスクがいっぱいのためPhotoshopを開けない」というエラーが出ている場合は、起動時に以下のキーを押しながら立ち上げてください。
macOSの場合:Cmd + Optionキーを押しながら起動
Windowsの場合:Ctrl + Altキーを押しながら起動
解決策1:パソコンのディスク空き容量を確保する
スクラッチディスクが満杯なら、まずはディスクの空き容量を増やすのが基本です。ディスクの空き容量を確保すればPhotoshopの動作も軽くなり、キャッシュの蓄積も防げます。
Photoshopを開かずにスクラッチディスクを空にしたい場合は、IObit Advanced SystemCareのようなクリーニングツールを活用するのも有効です。
IObit Advanced SystemCareは総合的なシステム保護・クリーニングツールで、システムログ、一時ファイル、画像キャッシュ、アップデートキャッシュなど26種類以上のジャンクファイルを一括削除できます。PCの高速化やプライバシー保護機能も備えており、Photoshopを起動せずにスクラッチディスクの空き容量を確保できます。
1. Advanced SystemCareをダウンロードしてインストールし、起動します。
2. 「すべて選択」にチェックを入れ、「スキャン」をクリックします。

3. 「修復」をクリックします。

この3ステップだけで、PCから大幅に空き容量が解放され、Photoshopのスクラッチディスク領域も確保されます。
関連記事:Windows 10でディスク使用率100%になる問題の解決法
解決策2:スクラッチディスクの保存先を変更する
前述の通り、スクラッチディスクのデフォルトは動作速度の速いシステムドライブに設定されています。Photoshopを初期化できない場合は、別のドライブに変更することで満杯エラーを回避できます。
Windowsユーザーの場合:
1. Photoshopを開き、「編集」>「環境設定」から「パフォーマンス」をクリックします。パフォーマンス画面の右側に「スクラッチディスク」の項目があります。
2. スクラッチディスクの空き容量が40GB以上あることを確認してください。通常はCドライブが指定されており、空き容量も確認できます。

3. 空き容量が40GB以上ある別のドライブ(例:Dドライブ)を選択し、「既定」をクリックします。これで新しいスクラッチディスクの設定が完了します。

Macユーザーの場合:
1. Photoshopを開き、「Photoshop」>「環境設定」へ進みます。
2. 左側のメニューから「スクラッチディスク」を選択します。
3. スクラッチディスクとして使いたくないドライブを選び、チェックボックスのチェックを外します。

4. Photoshopを再起動します。
これでPhotoshopが正常に開けるようになり、「開けない」というエラーは解消されます。
解決策3:Photoshopの一時ファイルを手動で削除する
前述のAdvanced SystemCareを使えば一時ファイルをまとめて削除できますが、そうしたツールを使わずに手動で削除する方法もあります。
1. Win + Rキーを押して、「ファイル名を指定して実行」ダイアログを開きます。
2. ボックスに「appdata」と入力し、Enterキーを押すか「OK」をクリックします。
3. 「Local」>「Temp」フォルダへ移動します。ここにPCの一時ファイルが格納されています。
4. 「~PST」または「Photoshop Temp」で始まる名前のファイルを探します。
5. 該当する一時ファイルをすべて選択して削除します。

6. Photoshopを再起動します。
MacでPhotoshopを使用している場合は、検索ボックスに「pst」または「Photoshop Temp」で始まる拡張子を入力し、表示されたファイルをすべて削除してください。これでスクラッチディスクが空になり、通常どおり作業を続けられるようになります。
解決策4:Photoshopにより多くのRAMを割り当てる
メモリ不足もスクラッチディスク満杯エラーの原因となるため、次の2つの観点からPhotoshopに十分なRAMを確保しましょう。
1. 可能であれば、未使用のアプリケーションやバックグラウンドで動作しているプログラムを閉じる。無駄なメモリ消費を抑えることで、PCの速度が維持され、より多くのメモリをPhotoshopに割り当てられます。
2. 手動でPhotoshopへのRAM割り当てを増やす。適切な比率に設定すれば、PC全体の正常な動作を最大限守りつつ、Photoshopのパフォーマンスも最適化できます。
Photoshopを起動後、「編集」>「環境設定」>「パフォーマンス」を開きます。「メモリ使用量」の項目で三角形のスライダーをドラッグし、Photoshopが使用するメモリの割合を調整してください。

手動でメモリ割り当てを増やすことで、Photoshop CS6などを快適に動かせ、スクラッチディスク容量不足が起こる可能性も下がります。
関連記事:Windows 10で搭載RAM容量を確認する方法
解決策5:自動復元保存を無効にする
Photoshop 2020をはじめとするバージョンには、自動復元(オートリカバリー)機能が備わっています。PCがフリーズしたり強制再起動されたり、Photoshopが予期せず終了した際に、自動的に復元情報が保存される仕組みです。しかし、この機能はスクラッチディスクの容量を常時消費するため、満杯エラーの一因になります。無効化して問題を解決しましょう。
1. Photoshop 2020を開きます。
2. 「編集」>「環境設定」>「ファイル管理」へ進みます。
3. 右側の「[N分]ごとに自動的に復元情報を保存」のチェックを外し、「OK」をクリックします。

これで、移動ツールや文字ツール、ブラシツールなどを使用しても、エラーは表示されなくなります。
解決策6:Photoshopのキャッシュをクリアする
キャッシュが溜まりすぎると、スクラッチディスクの容量不足でPhotoshopを初期化できなくなることがあります。こまめにキャッシュをクリアして空き容量を確保すれば、Photoshopの動作もより滑らかになります。
1. Photoshopを開きます。
2. 「編集」(Windows)または「Photoshop」(Mac)>「消去」>「すべて」を選択します。

3. 「この操作は取り消せません。続行しますか?」という警告が表示されたら、「OK」をクリックします。

注意点として、「消去」機能ではPhotoshopのキャッシュをすべて削除できるわけではありません。完全にキャッシュをクリアしたい場合は、解決策1を参考にしてください。
関連記事:Windows 10のキャッシュをクリアする方法
まとめ
以上が、スクラッチディスク満杯エラーを解決するための最も直接的な6つの方法です。これらを実行すれば、Photoshopを問題なく起動・初期化でき、あらゆるコマンドや操作、すべてのツールをストレスなく使用できるようになります。日頃からディスク容量とキャッシュを意識して管理すれば、エラーの再発も効果的に防げます。
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