Googleの「非アクティブなアカウントの管理」を有効にする方法【デジタル遺産対策】
「人生で確実なものは死と税金だけ」という古いことわざがあります。特にオンラインでの活動が活発な人ほど、この両方にしっかり備えておく価値があります。もし明日、突然この世を去ってしまったら――誰にも管理されないまま、ネット上で動き続けるあなたのアカウントの数を想像してみてください。
Googleはこの問題に対処するため、「非アクティブなアカウントの管理(Inactive Account Manager)」という機能を提供しています。この機能は何年も前から存在しますが、その存在を知らない人が今でも非常に多いのが実情です。この記事では設定方法を丁寧に解説し、少しでも多くの方に「死後のデジタルライフ」について考えていただくきっかけになれば幸いです。

非アクティブなアカウントの管理とは?
この機能の仕組みは、離れて暮らす高齢のご親族の安否を確認するのに似ています。Googleがあなたのアカウントを監視し、数か月間ログインしていない、まったく使用していない、といった「非アクティブ」の兆候をチェックします。
何度か確認の連絡をしても返答がない場合、Googleはあなたが他界したと判断し、設定時に指定した「信頼できる連絡先」へ、アカウントへのアクセス方法を記載したメールを送信します。連絡先となった人は、アカウントを閉鎖するか、運用を続けるかを選べます。どちらにするかは、遺言などで事前に意思を残しておくとよいでしょう。

なお、アカウントを普段どおり使い続けていて明らかに生存していることがわかる場合でも、Googleからは定期的にリマインダーが届きます。信頼できる連絡先とした人との関係が変わったときは、この通知をきっかけに別の人物へ変更しておくと安心です。
設定手順
設定はとても簡単です。以下の手順で進めましょう。
まず、Googleアカウントの「非アクティブなアカウントの管理」ページにアクセスしてサインインします。下のような画面が表示されたら、青い「開始」ボタンをクリックします。

最初に、Googleが「非アクティブ」とみなす基準となる期間を決めます。

デフォルトでは「18か月」に設定されています。長すぎると感じる場合は、右側の鉛筆アイコンをクリックすると、3か月・6か月・12か月などの選択肢が現れます。

続いて、携帯電話番号の入力を求められます。メールでの確認に返信がない場合、信頼できる連絡先へ通知する前に、SMSで最終的な安否確認が行われるためです。入力した番号宛てには、認証用のコードが送られてきます。

あわせて別のメールアドレスも登録します。こちらには確認コードが送信され、有効なアドレスであることの確認が必要です。
青い「次へ」ボタンを押すと、「通知する相手と共有するデータを選択」のセクションに進みます。

画面の説明にあるとおり、通知先は最大10人まで指定でき、それぞれに一部のデータへのアクセスを許可できます。さらにGmailでは自動返信(文章は自分で作成)を設定でき、アカウントが非アクティブになったことを送信者に知らせることができます。
「ユーザーを追加」をクリックすると、入力ボックスが表示されます。

筆者の場合は妻一人だけを登録しました。9人もの他人に自分のメールを読まれることを想像するのは、さすがに抵抗があります。とはいえ、子供や両親、近しい親族などを複数登録したい方もいるでしょう。
相手を追加したら、次にどのGoogleサービスのデータを共有するかを選びます。サービスの一覧が表示されるので、相手に渡したい情報を含むものにチェックを入れます。

相手の電話番号を登録すれば、データへアクセスする前に本人確認を求めることもできます。個人的なメッセージを添付することも可能です。設定を完了すると、信頼できる連絡先として相手のメールアドレスが画面に表示されます。

次のステップでは、非アクティブになったアカウントをGoogleが自動的に削除するかどうかを決めます。筆者は判断を妻に委ねたいため、この自動削除はオフにしました。ここは各自の考え方次第です。

最後に「プランを確認」をクリックして、内容に漏れや誤りがないかチェックしましょう。メールによるリマインダーのスイッチも忘れずにオンにします。

すべて問題なければ「プランを確定」をクリックして、非アクティブなアカウントの管理を有効化します。
将来この機能を無効にしたくなった場合は、同じページに戻り「プランをオフにする」をクリックすれば解除できます。

まとめ
デジタル遺産への備えは、まだ意識している人が少ないテーマですが、準備しておけば遺された家族の負担を大幅に減らせます。Googleの非アクティブなアカウントの管理は無料で使える心強い機能なので、この機会にぜひ設定してみてください。Apple IDやMicrosoftアカウントなど、他の主要サービスにも同様の仕組みが用意されているため、併せて確認しておくことをおすすめします。
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