知っておきたいおすすめオープンソースWebブラウザ7選
主流のWebブラウザについては、誰もがよくご存じでしょう。Chrome、Opera、Safariといった定番の名前は、いつだって話題の中心にあります。
では、オープンソースのブラウザはどうでしょうか? オープンソースソフトウェアの活用を楽しんでいる方なら、実は非常に多くの選択肢があります。
本記事では、特におすすめのオープンソースWebブラウザを7つ厳選して紹介します。
1. Chromium
対応OS:Windows / Mac / Linux
Chromiumは、Googleが手がけるオープンソースのWebブラウザプロジェクトです。Chromeと多くのコードを共有しており、見た目も非常によく似ていますが、Chrome本体はクローズドソースのまま提供されています。
多くの開発者が、自作ブラウザのベースとしてChromiumを採用しています。Chromiumベースのブラウザには、Amazon Silk(Fire TV端末向け)、Avast Secure Browser、Vivaldi、Opera、そして近年ではMicrosoft Edgeなどが含まれます。
ChromiumにはChrome拡張機能をそのままインストールできますが、Chromeからの乗り換えを検討している方は、一部のChrome機能が引き継がれていない点に注意が必要です。自動アップデート、Adobe Flash、一部のコーデック、一部のGoogleサービスなどが該当します。
2. Waterfox
対応OS:Windows / Mac / Linux
Waterfoxは、Mozilla Firefoxをベースとしたオープンソースの64ビット専用ブラウザで、2011年から開発が続けられています。
当初は「とにかく高速なブラウジング体験」の提供に特化していましたが、現在ではその狙いが大きく広がっています。
オープンソースであることのメリットに加え、プライバシー重視のブラウジングを求める人にとって魅力的な特徴が2つあります。第一に、Waterfoxはテレメトリデータを一切収集しません。ブラウザ内での行動を追跡する者はいません。第二に、収集される情報はOSの種類とバージョン番号のみで、これはアップデートを正しく適用するためだけに使われます。
その他の注目ポイントとしては、ブートストラップ式アドオンへの対応、プラグインホワイトリストの廃止(JavaアプレットやSilverlightアプリが動作可能)、64ビットNPAPIプラグイン全般のサポートなどが挙げられます。
3. Basilisk
対応OS:Windows / Linux
Basiliskも優れたオープンソースブラウザの一つです。XULベースのFirefoxフォークで、2017年11月に初公開されました。Firefoxとは異なり、ServoやRustは採用しておらず、レンダリングエンジンにはGoannaを使用しています。
公式にはWindowsとLinuxのみの提供ですが、非公式のmacOSビルドも存在し、比較的安定して動作するようです。
主な機能としては、すべてのNPAPIプラグインのサポート、WebAssembly(WASM)への対応、最新のWeb暗号化標準への準拠などが挙げられます。
なお、開発者自身が「Basiliskは恒久的な開発段階にある」と認めており、事実上の永久ベータ版です。バグに遭遇する可能性もある点は留意しましょう。
4. Pale Moon
対応OS:Windows / Linux
Pale Moonは、Basiliskと同じ開発チームによるブラウザです。こちらもFirefoxのフォークですが、兄弟分であるBasiliskとの間には重要な違いがあります。
最大の相違点はUIです。BasiliskがFirefox 29以降のインターフェースをベースにしているのに対し、Pale Moonはカスタマイズ性を高めるため、あえて古いFirefox 4〜28のインターフェースを採用しています。
実際、Pale Moonの最大の売りはカスタマイズ性にあります。ブラウザ全体の見た目を一変させる「Complete Themes」を今なお適用できるのは大きな魅力です(この機能は現在のFirefoxでは廃止されています)。インターフェースの配置替えやオリジナルスキンの作成なども自由自在に行えます。
さらに、Pale Moonはシングルプロセスモードでの動作、XUL・XPCOM・NPAPIプラグインのサポート、Goannaエンジンの採用といった点でもFirefoxと異なります。すべてのFirefox拡張機能がPale Moonで動作します。
Basiliskと同様、公式リリースはWindowsとLinuxのみで、macOS向けには非公式ビルドが存在します。
5. Brave Browser
対応OS:Windows / Mac / Android / iOS
Brave Browserは、かなり個性的なオープンソースブラウザです。Chromiumフォークでありながら、このリストの他のブラウザとは一線を画す独自の仕組みを備えています。
その違いは、すべて広告に関わるものです。Braveはデフォルトでサードパーティ広告を完全にブロックし、代わりに独自の分散型広告プラットフォームを構築しました。このプラットフォームは「Basic Attention Token(BAT)」というトークンで動いています。ユーザーはBATでお気に入りのサイトをマイクロペイメントで支援でき、広告主はより精度の高いターゲティングに活用でき、ユーザーは広告視聴を通じてBATを報酬として得られます。
独自の広告モデル以外にも、Braveは「Google Chromeの最大8倍高速」で、トラッカーがない分プライバシー保護にも優れていると主張しています。
6. Dooble
対応OS:Windows / Mac / Linux
プライバシーを最優先するオープンソースブラウザをお探しなら、ぜひDoobleをチェックしてみてください。
このブラウザは、サードパーティ製コンテンツのiFrameをブロックでき、Cookieを自動的に削除し、分散型検索エンジン「YaCy」を採用しています。さらに、保持するデータはすべて認証付き暗号化で保存されます。
そのほか、自動Cookie除去、JavaScript非依存のファイルマネージャーやFTPブラウザ、パスワードによるブラウザロック機能なども備えています。
近年ではプラグインサポートも追加されました。ソーシャルメディア系アドオン、メールクライアントアドオン、インスタントメッセンジャーアドオンなど、多彩な拡張が可能になっています。
2019年初頭には、ユーザーインターフェースが全面的に刷新されました。現在は格段にモダンなデザインになり、操作性も大きく向上しています。
7. Firefox
対応OS:Windows / Mac / Linux / Android / iOS
最高のオープンソースWebブラウザを語るうえで、Firefoxに触れないわけにはいきません。Google Chromeに次ぐ、世界で2番目に人気のあるブラウザです。
また、主要3デスクトッププラットフォームと主要2モバイルOSの両方で利用できる、このリスト唯一のブラウザでもあります。すべてのデバイスでブックマークや設定を同期し、一貫したユーザー体験を得たいなら、Firefoxが最適な選択となるでしょう。
一方で、Firefoxも完璧ではありません。自動翻訳機能が搭載されていないこと、RAM消費が多いと不満を漏らすユーザーがいること(Mozillaはこれを否定しています)、過去にはアップデート時にユーザーの許可なくアドオンがインストールされたこともありました。
私たちは、FirefoxをLinux環境における最高のブラウザだと考えています。
結局、どれが一番のオープンソースWebブラウザ?
さて、現時点で最良のオープンソースWebブラウザはどれなのでしょうか? 答えは簡単ではありません。何を最も重視するかによって、最適解は変わってきます。
クロスプラットフォーム間の一貫性を重視するならFirefoxを選びましょう。プライバシー保護を最優先するなら、Dooble、Brave、Waterfoxが有力候補です。カスタマイズにこだわりたいならPale Moon、そしてChromeユーザーからUIの馴染みを保ちながらオープンソースへ移行したいならChromiumがおすすめです。
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