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Chrome 100とFirefox 100がウェブサイトを壊す可能性がある理由とは?

Google Chrome 100のリリースまであと数回のアップデートとなりましたが、一部のウェブサイトが動作しなくなる可能性がすでに懸念されています。幸いにも、Googleはこの問題を認識しており、すでに調査と解決策の検討を進めています。

他のソフトウェアと同様に、Chromeの各アップデートは以前のバージョンのバグ修正を目的としています。しかし、100回目となるリリースを目前に控え、GoogleはChrome 100がDudaなどで構築された一部のサイトを完全に機能不全に陥らせる可能性があることを確認しました。しかも影響を受けるのはGoogleだけではなく、Firefoxも同様の問題を抱えています。

その原因は、こうしたサイトがユーザーエージェント(User-Agent)文字列を使って、訪問者のブラウザの種類・バージョン・オペレーティングシステムを判別している点にあります。

ユーザーエージェント文字列が引き起こす問題

WhatIsMyBrowser.comにアクセスして自分のユーザーエージェント文字列を確認すると、次のような形式の情報が表示されます。

この例では、Chromeのバージョンが「Chrome/96.0.4664.110」と表記されていることに注目してください。

ところが、多くのウェブ開発者は先頭の2桁(メジャーバージョン)だけを利用しています。たとえば「Chrome 96」のようにです。Dudaもまさにこのケースに該当します。この方式に当てはめると、「Chrome/99」は99として正しく認識されますが、「Chrome/100」は先頭2桁のみを読み取って10として処理されてしまいます。まるで2000年問題(Y2Kバグ)の再来のようです。

さらに厄介な問題もあります。Dudaはバージョン40未満のChromeを自動的にブロックする仕組みを持っています。Dudaのサイトが「Chrome/100」を10として読み込んでしまうため、アクセスが自動的に遮断されてしまうのです。

Googleはこれ以外にも、Chrome 100によって動作しなくなるリスクのある複数のサイトを特定しています。

Googleの対応策

GoogleはChrome 100の互換性問題を解消するために、いくつかの対策を講じています。第一に、ユーザーエージェント文字列内のChromeメジャーバージョンを99に固定し、メジャーバージョン番号をマイナーバージョンの位置に強制的に移動させる新しいChromeフラグを導入しました。

以下の図は、新しいフラグの有無によって、Chrome 100環境下でDudaサイトのUA文字列がどのように変化するかを示したものです。

また、英国のYell Businessが運営するすべてのサイトがChrome 100に非対応であることが判明した後、Googleは個々のウェブ開発者に対して、この不具合について直接連絡を取り始めました。

現時点でこのアプローチはYell Businessに対して有効に機能しており、同社はネットワーク全体をChrome 100に対応させることができています。

ただし、2022年3月29日のChrome 100正式リリースまでに、Googleがすべての開発者に個別かつタイムリーに連絡を届けられるかどうかは、まだ不透明です。

Firefoxも影響を受ける可能性

Firefoxも100回目のアップデートが近づいており、Chromeと同様に一部のサイトで表示や動作の不具合が発生することが予想されます。Firefox 100は、まず実験的なFirefox Nightlyに展開され、その後ベータ版を経て、2022年5月3日に安定版チャンネルへとリリースされる予定です。

Firefox 100の場合も、ユーザーエージェント文字列が2桁から3桁へ移行することが主な原因とされています。実は2021年8月以降、ChromeとFirefoxの両方でバージョン100のテストが継続的に行われており、サイトが壊れる事例がすでに複数報告されています。

Mozilla(Firefox)の対応策

Mozillaのウェブ互換性チームは、Firefox 100に関連するあらゆる互換性問題の修正を担当しています。

そのために活用されるのが、Mozillaの「サイト介入(Site Intervention)」メカニズムです。これにより、Firefox 100が原因で発生したサイトの不具合を迅速に修正できます。具体的には、該当サイト宛てのユーザーエージェント文字列を上書きし、バージョン99として送信するという手法が用いられます。

進捗状況を確認したい場合は、Firefoxのアドレスバーにabout:compatと入力するだけで、現在の介入リストを閲覧できます。万が一、大規模なサイト障害が発生した場合には、Mozillaは他の修正方法を模索しつつ、メジャーバージョン番号を99に凍結する措置を取る方針です。

ユーザーが今できる対策

ChromeやFirefox 100のリリースを前に、自分のウェブサイトが壊れないよう早めの対策を始めましょう。まずは新しいChromeフラグに慣れておくことをおすすめします。アドレスバーから「ForceMajorInMinorPositionInUserAgent」を検索し、有効化するだけで設定できます。

また、Chrome 100のリリース時に万一サイトが動作しなくなった場合に備えて、フォロワーや購読者、顧客に対して、EdgeやSafariなど他のブラウザを試してみるよう案内しておくのも有効な手段です。

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