MacにEFIセキュリティチェックの警告が表示されたときの原因と対処法
Mac EFIセキュリティチェックとは
Appleは定期的にセキュリティアップデートを配信し、オンライン攻撃やハードウェアの不正な改ざんからデバイスを守っています。2017年にリリースされたmacOS High Sierraでは、新たに「Mac EFIセキュリティチェック」というセキュリティ機能が導入されました。この機能は、MacのEFI(Extensible Firmware Interface)ファームウェアを、Appleが管理する正規ファームウェアのデータベースと照合してスキャンするものです。
eficheckユーティリティは通常、次のディレクトリに格納されています。/usr/libexec/firmwarecheckers: eficheck
このツールは週に1回自動的に実行され、EFIファームウェアがAppleの承認済みリストに含まれているか、改ざんや破損がないかを確認します。EFIファームウェアに何も問題がなければ、バックグラウンドでこのツールが動作していることに気づくことすらないでしょう。
警告メッセージの内容
しかし、スキャンによってそのMacのモデルに合わないファームウェアが検出されると、EFIチェックの警告メッセージが表示されます。エラーメッセージは次のような内容です。
「お使いのコンピュータで潜在的な問題が検出されました。」
「『Appleに送信』をクリックして、Appleにレポートを提出してください。」
ワンポイントアドバイス:システムの不具合や動作の遅さにつながるパフォーマンス上の問題、ジャンクファイル、有害なアプリ、セキュリティ上の脅威がないか、定期的にMacをスキャンしておきましょう。
また、別のバージョンの警告では次のように表示されます。
「ファームウェアの変更が検出されました」
「送信」をクリックすると、Appleに情報が報告されます。
「無視」をクリックすると、情報の送信をスキップできます。
「Finderで表示」をクリックすると、送信される情報の内容を確認できます。
選択できる3つのオプション
- レポートを表示 – このオプションを選ぶと、eficheck.dumpファイルが開きます。
- 送信しない – 警告を無視して、そのまま作業を続行できます。
- Appleに送信 – レポートをAppleへ送信し、サポートチームがデータを分析したうえでアドバイスを提供してもらえます。
eficheck.dumpファイルとは何でしょうか。これは、eficheckの実行結果がすべて記録されるファイルで、内容の確認や共有が簡単に行えます。eficheckの結果の分析に支援が必要な場合や、結果をAppleサポートに送りたい場合に役立ちます。
EFIチェックエラーが発生する主なシナリオ
この警告メッセージが表示されるということは、MacのEFIファームウェアに何らかの異常があることを意味します。Eficheckエラーにつながりやすい典型的なケースは以下のとおりです。
- ハードウェアの交換を行った
- ファームウェアが改ざんされている
- ウイルスやマルウェアに感染している
- Hackintosh(市販のPCにmacOSを導入したマシン)である
- ファームウェアが古いままになっている
Mac EFIセキュリティチェックエラーの解決方法
EFIセキュリティチェックの警告は、軽微な一時的な不具合から、ファームウェアの不整合といった複雑な問題まで、さまざまな原因で発生します。ここでは、MacのEFIセキュリティチェックでエラーに遭遇した際に試せる手順を順番に紹介します。
手順1:Appleにレポートを送信する
EFIの警告メッセージが表示されたら、まずはレポートをAppleに送信しましょう。これにより、AppleのエンジニアがMacの状態を把握し、必要な対応について提案を受けられます。ただし、Appleからの返答には時間がかかることがあります。返答を待つ間も、以下の手順を試して、エラーが解消するかどうか確認してみてください。
手順2:最近インストールしたソフトウェアをアンインストールする
アップデートやサードパーティ製アプリをインストールした直後に警告が表示された場合は、その新規インストールがEFIファームウェアに影響を与えた可能性があります。直前にインストールしたアプリをゴミ箱にドラッグして、アンインストールしてみてください。
一方、システムアップデートをインストールした場合、Appleはシステムアップデートをアンインストールする手段を提供していないため、バックアップからの復元しか方法がありません。
手順3:システムをクリーンアップする
EFIファームウェアの問題は、ウイルスやマルウェアへの感染によっても発生することがあります。一部の悪意あるソフトウェアは、感染したデバイスのファームウェアを攻撃対象とし、複数の問題を引き起こします。ウイルス対策ソフトでデバイス全体をスキャンし、指示に従って感染ファイルを削除してください。
ついでに、ジャンクファイルもすべて削除して、システムに余裕を持たせましょう。Mac修復アプリなどを利用すれば、不要なファイルをワンクリックで一括削除できます。
手順4:EFIチェックの環境設定をリセットする
Mac EFIセキュリティチェックの警告が表示されるもう一つの理由として、eficheckユーティリティの環境設定ファイル(.plist)が破損していることが考えられます。設定をリセットするには、このツールに関連付けられた.plistファイルを削除します。ツールを再起動すると、新しい.plistファイルが自動的に生成されます。
EFIcheckの.plistファイルを削除するには、以下の手順に従います。
- Finderのメニューバーで「移動」をクリックします。
- Optionキーを押しながら、表示される「ライブラリ」フォルダをクリックします。
- 「Preferences」フォルダへ移動します。
- ウィンドウ右上の検索ボックスにEFIcheckと入力し、Enterキーを押します。これで、EFIcheckユーティリティに関連するすべての.plistファイルが表示されます。
- 検索結果からすべての.plistファイルを選択し、ゴミ箱へドラッグして削除します。
- ウィンドウを閉じて、Macを再起動します。
手順5:すべてのEFIアップデートをインストールする
EFIファームウェアが古い場合、この警告メッセージに遭遇する可能性が高くなります。ファームウェアは、Appleメニューの「ソフトウェア・アップデート」をクリックすることで更新できます。Macが利用可能なアップデートを確認している間、プログレスバーが表示されます。「インストール」ボタンをクリックしてアップデートを適用し、変更を反映させるためにコンピュータを再起動してください。
Macが新しいファームウェアアップデートを見つけられなかった場合は、Appleの公式サイトで最新アップデートへの直接リンクを確認しましょう。お使いのMacモデル向けのアップデートをダウンロードし、手動でインストールします。完了後、再起動すればアップデートが確実に適用されます。
手順6:EFIチェックを手動で実行する
EFIチェックは週に1回のスケジュールで実行されます。警告が消えたかどうかをすぐに確認したい場合は、ターミナルを使ってEFIチェックを手動で実行しましょう。「ユーティリティ」フォルダからターミナルを起動し、使用したいEFIコマンドを入力します。
主なコマンドとその意味は以下のとおりです。
- eficheck --generate-hashes – システムにインストール済みのファームウェアをチェックし、ハッシュ値をハッシュファイルに保存します。
- eficheck --integrity-check – システムをスキャンし、現在稼働中のファームウェアのバージョンを自動的に特定して、不整合があれば報告します。
- eficheck --integrity-check -h [EFIcheckディレクトリへのパス] – インストールされているEFIファームウェアを、Appleがそのデバイス向けに想定している基準値と比較します。
手順7:Appleのサービスセンターに相談する
上記の手順をすべて試しても警告メッセージが消えない場合は、最寄りのApple StoreまたはApple正規サービスプロバイダに持ち込んで、Macの点検を受けることをおすすめします。
まとめ
EFIチェックユーティリティは、Macのファームウェアを不正な改ざんから守るために設計された、Appleのセキュリティ機能の一つです。このツールは毎週バックグラウンドで静かに動作しており、警告メッセージが表示されて初めて存在に気づくでしょう。警告が出た場合は、本記事で紹介した手順に沿って対処すれば、問題を解消できる可能性が高まります。
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