起動時にAdobe AcroTray.exeを無効化する7つの方法【Windows】
Adobeとその豊富なアプリケーション群は、クリエイティブな作業における多くの課題を解決してくれます。しかし、アプリケーション自体が解決するのと同じくらい多くの問題を引き起こすこともあります。その中でも特によく報告されるのが、AcroTray.exeがバックグラウンドで自動的に起動し続けるというトラブルです。
AcroTrayは、PDFファイルの閲覧・作成・編集・印刷・管理に広く使われているAdobe Acrobatのコンポーネント(拡張機能)です。このコンポーネントはPCの起動時に自動的に読み込まれ、バックグラウンドで動作し続けます。PDFファイルを開いたり、さまざまな形式に変換したりするほか、Adobe Acrobatのアップデート状況を監視する役割も担っています。一見すると便利な機能のように思えますよね?
実際、正規のファイルであれば大きな問題はありません。しかし、何らかの理由で悪意のある偽装ファイルをインストールしてしまった場合、CPUやGPUなどのリソースを大量に消費し、PCの動作が目に見えて遅くなることがあります。悪意のあるファイルだと判明した場合はアプリを完全に削除するのが最善策です。正規のものであっても、AcroTrayの自動起動を無効化すればPCのパフォーマンス向上が期待できます。本記事では、そのための複数の方法を詳しく解説します。
Adobe AcroTray.exeを無効化すべき理由
具体的な手順に入る前に、起動時のAcroTray.exeの自動実行を無効化すべき主な理由を確認しておきましょう。
- PCの起動に時間がかかる: 一部のアプリ(AcroTrayを含む)は、PCの起動時にバックグラウンドで自動的に読み込まれるよう設定されています。これらのアプリはメモリやシステムリソースをかなり消費するため、起動プロセスが大幅に遅くなります。
- パフォーマンスの低下: これらのアプリは起動時に自動読み込みされるだけでなく、バックグラウンドで常駐し続けます。動作中はCPUに大きな負荷をかけ、前面で実行している他のプロセスやアプリの速度を低下させる可能性があります。
- セキュリティ: インターネット上には、Adobe AcroTrayに偽装したマルウェアが数多く存在します。正規版ではなくこうしたマルウェアをインストールしてしまうと、PCがセキュリティ上の脅威にさらされる恐れがあります。
さらに、AcroTrayプロセスが必要とされる場面はごくわずかです。必要なときだけ手動で起動する方が合理的だと言えるでしょう。
起動時にAdobe AcroTray.exeを無効化する方法
AcroTray.exeの自動起動を無効化するのはとても簡単です。最も手軽なのは、タスクマネージャーやシステム構成(msconfig)から無効化する方法です。これらでうまくいかない場合は、「サービス」からスタートアップの種類を「手動」に変更するか、Microsoft製のフリーツール「Autoruns」を活用しましょう。それでも解決しない場合は、マルウェア/ウイルススキャンの実行や、アプリの手動アンインストールを試みます。
方法1: タスクマネージャーから無効化する
Windowsのタスクマネージャーは、バックグラウンドおよびフォアグラウンドで動作中の各プロセスやサービスの情報と、それぞれが使用しているCPU・メモリの量を確認できるツールです。「スタートアップ」タブには、PC起動時に自動的に開始するよう許可されているすべてのアプリとサービスが表示され、ここから無効化や変更を行うこともできます。タスクマネージャーからAcroTray.exeの自動起動を無効にする手順は以下の通りです。
1. 以下のいずれかの方法でタスクマネージャーを起動します。
a. スタートボタンをクリックし、「タスク マネージャー」と入力してEnterキーを押す。
b. Windowsキー + X を押すか、スタートボタンを右クリックし、表示されたメニューから「タスク マネージャー」を選択する。
c. Ctrl + Alt + Delete を押し、「タスク マネージャー」を選択する。
d. Ctrl + Shift + Esc を押して直接起動する。
2. 「スタートアップ」タブをクリックして切り替えます。
3. リストから「AcroTray」を見つけ、左クリックで選択します。
4. 最後に、タスクマネージャーウィンドウ右下にある「無効にする」ボタンをクリックすれば、AcroTrayの自動起動を防げます。
または、「AcroTray」を右クリックし、表示されたメニューから「無効にする」を選択してもOKです。
方法2: システム構成(msconfig)から無効化する
システム構成ツールからAcroTray.exeを無効化することもできます。手順は前の方法と同じくらい簡単ですが、以下にステップバイステップで解説します。
1. Windowsキー + R を押して「ファイル名を指定して実行」を起動し、「msconfig」と入力してEnterキーを押します。
検索バーから「システム構成」と直接検索して起動することも可能です。
2. 「スタートアップ」タブに切り替えます。
新しいバージョンのWindowsでは、スタートアップ管理機能がタスクマネージャーに完全移行しています。そのため、「スタートアップ項目を管理するには、タスク マネージャーのスタートアップセクションを使用してください」というメッセージが表示された場合は、次の方法に進んでください。表示されない場合はこのまま続行できます。
3. 「AcroTray」を見つけて、チェックボックスのチェックを外します。
4. 最後に「適用」をクリックし、続いて「OK」をクリックします。
方法3: サービスから無効化する
この方法では、2つのAdobe関連サービスのスタートアップの種類を「手動」に変更し、PC起動時の自動読み込み・自動実行を防ぎます。ここでは、PC上で動作するすべてのサービスを管理できる管理ツール「サービス」アプリを使用します。
1. まず、Windowsキー + R を押して「ファイル名を指定して実行」ウィンドウを開きます。
実行コマンドに「services.msc」と入力し、「OK」ボタンをクリックします。
または、コントロールパネルを開いて「管理ツール」をクリックし、表示されたエクスプローラーウィンドウで「サービス」を見つけてダブルクリックしても起動できます。
2. サービスウィンドウで、以下の2つのサービスを探します:「Adobe Acrobat Update Service」と「Adobe Genuine Software Integrity Service」。
3. 「Adobe Acrobat Update Service」を右クリックし、「プロパティ」を選択します。
4. 「全般タブ」内の「スタートアップの種類」のドロップダウンメニューをクリックし、「手動」を選択します。
5. 「適用」ボタンをクリックし、続いて「OK」をクリックして変更を保存します。
6. 手順3〜5を「Adobe Genuine Software Integrity Service」に対しても同様に行います。
方法4: Autorunsを使用する
AutorunsはMicrosoft自身が開発したツールで、OS起動時に自動的に開始されるすべてのプログラムを監視・制御できます。上記の方法でAcroTray.exeの自動起動を無効化できなかった場合でも、Autorunsなら確実に対応できるでしょう。
1. まずはPCにアプリをインストールします。「Autoruns for Windows – Windows Sysinternals」の公式ページにアクセスしてアプリをダウンロードしてください。
2. ダウンロードしたファイルはzip形式で圧縮されているため、WinRAR/7-ZipやWindows標準の展開機能を使って中身を取り出します。
3. 「autorunsc64.exe」を右クリックし、「管理者として実行」を選択します。
アプリにPCへの変更を許可するかどうかを尋ねるユーザーアカウント制御のダイアログが表示されるので、「はい」をクリックして許可します。
4. 「Everything」タブで「Adobe Assistant (AcroTray)」を見つけ、左側のチェックボックスのチェックを外します。
アプリを閉じてPCを再起動すれば、AcroTrayは起動時に自動実行されなくなります。
方法5: システム ファイル チェッカー(SFC)スキャンを実行する
PC内の破損ファイルをチェックするためにスキャンを実行しておくことも有効です。SFCスキャンは破損ファイルの検出だけでなく、修復まで行ってくれます。スキャン自体は非常に簡単で、2ステップで完了します。
1. 以下のいずれかの方法で「コマンド プロンプトを管理者として起動」します。
a. Windowsキー + X を押し、表示されたメニューから「コマンド プロンプト(管理者)」を選択する。
b. Windowsキー + R で「ファイル名を指定して実行」を開き、「cmd」と入力して Ctrl + Shift + Enter を押す。
c. 検索バーに「コマンド プロンプト」と入力し、右側のパネルから「管理者として実行」を選択する。
2. コマンドプロンプトのウィンドウに「sfc /scannow」と入力し、Enterキーを押します。
スキャン完了までには、PCの環境にもよりますが20〜30分ほどかかる場合があります。
方法6: ウイルス対策スキャンを実行する
ウイルスやマルウェアの除去において、アンチマルウェア/アンチウイルスソフトに勝るものはありません。これらのソフトはウイルスの駆除にとどまらず、残存ファイルの削除まで行ってくれます。デスクトップ上のアイコンをダブルクリックするか、タスクバーからウイルス対策ソフトを起動し、フルスキャンを実行してPCからウイルスやマルウェアを完全に駆除しましょう。
方法7: アプリを手動でアンインストールする
最後に、上記のどの方法でも解決しなかった場合は、アプリを手動で削除する段階です。手順は以下の通りです。
1. Windowsキーを押すかスタートボタンをクリックし、「コントロール パネル」を検索して、検索結果が表示されたらEnterキーを押します。
2. コントロールパネル内の「プログラムと機能」をクリックします。
目的の項目を見つけやすくするために、「表示方法」の横のドロップダウンメニューからアイコンサイズを「小」に変更してもよいでしょう。
3. 最後に、AcroTrayサービスを使用するAdobeアプリケーション(Adobe Acrobat Reader)を右クリックし、「アンインストール」を選択します。
または、Windowsキー + I でWindowsの設定を開き、「アプリ」をクリックします。
右側のパネルから削除したいアプリケーションをクリックし、「アンインストール」を選択します。
まとめ
以上の方法のいずれかを使えば、起動時のAdobe AcroTray.exeの自動実行を無効化できるはずです。不要な常駐プロセスを減らせば、PCの起動速度や全体的なパフォーマンス向上にもつながります。どの方法がうまくいったか、ぜひコメント欄でお知らせください!
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