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LinuxでIPSファイルを使ってROMダンプにパッチを適用する方法

USBカートリッジダンパーなどを使って正規の手段でROMファイルを入手できるなら、ROMハッキングの世界に足を踏み入れてみてはいかがでしょうか。IPS(International Patching System)ファイルとは、プログラマーがオリジナルゲームのコードを一切配布することなく、変更済みのROMデータを配布できるようにする仕組みです。これにより、ゲームの派生作品を配布する際に発生しがちなライセンス上の問題を回避できます。

WindowsやmacOSでこの種のファイルをパッチ適用するには専用ユーティリティが必要ですが、LinuxではシンプルなPythonスクリプトだけで同じ作業が可能です。コンパイル済みのプログラムではなくインタプリタ型のPythonスクリプトであるため、最近のほとんどのGNU/Linuxディストリビューションでそのまま実行できます。

Lazy IPSを使ったパッチ適用手順

1. スクリプトの準備

まず、Boris Timofeev氏が公開している「Lazy IPS」というパッケージを入手します。ファイル名は lazy_ips.py.zip となっており、使用前に必ずウイルススキャンを行っておきましょう。

解凍は、Nautilusなどのファイルマネージャーでファイルを右クリックして「ここで展開」を選択するか、コマンドラインから unzip コマンドを実行して行います。展開すると lazy_ips.py という単一のファイルが得られます。

スクリプトは、ファイルをダブルクリックするか、ターミナルで ./lazy_ips.py と入力して起動してください。実行権限を求めるダイアログが表示されたらそのまま進めて問題ありません。ウィンドウの配色はGTKテーマに自動的に追従し、独自のGTKカラーやフォントを設定していても問題なく表示されます。なお、root権限で実行する必要は一切ありません。

2. パッチの適用

起動後は、以下の手順でパッチを適用します。

  1. 最初のファイル入力欄の横にある「Open」ボタンをクリックし、表示されたダイアログから対象のROMファイルを選択します。ROMの拡張子は、ゲームが元々動作していたハードウェアの種類によって異なります。
  2. 次に2つ目の「Open」ボタンをクリックし、適用したいIPSパッチファイルを選びます。
  3. 「Create a backup file(バックアップファイルを作成する)」にチェックが入っていることを確認します。念のため、元のROMのコピーを別のディレクトリに保存しておくとより安全です。
  4. 「Execute」ボタンをクリックし、「Done」と表示されるまで待ちます。完了したら「Quit」ボタンで終了しましょう。

3. 結果の確認

処理が終わったら、Lazy IPSで使用したROMファイルを右クリックしてプロパティを開いてみてください。ファイルの更新日時が、スクリプトを実行した日付と一致していれば成功です。また、同じディレクトリ内に生成されている .bak ファイルが、Lazy IPSが自動的に作成したバックアップです。万が一パッチ適用に失敗しても、このバックアップから元の状態に戻せます。


著者について

LinuxでIPSファイルを使ってROMダンプにパッチを適用する方法

Kevin Arrows(ケビン・アローズ)

10年以上の業界経験を持つベテランの技術スペシャリスト。Microsoft Certified Technology Specialist(MCTS)の資格を保有し、最新の技術動向への深い関心を持ち続けています。ソフトウェア開発、サイバーセキュリティ、クラウドコンピューティングなど幅広い技術分野で多数の記事を執筆しており、複雑な技術的概念を明快かつ簡潔に解説する能力で高く評価されています。

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