VirtualBoxエラー「NS_ERROR_FAILURE」の原因と対処法を徹底解説【macOS・Linux対応】
VirtualBoxを起動しようとした際に表示されるNS_ERROR_FAILUREというエラーは、多くの場合、仮想マシンの起動を妨げる厄介な問題です。このエラーは主にmacOSユーザーに発生しやすく、一部のLinuxユーザーからも報告されています。システムをアップデートした直後に発生するケースが多いようですが、それが唯一の原因というわけではありません。

仮想マシンは、複数のOSを同時に利用できる非常にコスト効率の高いソリューションです。ここでは、これまでに多くのユーザーから報告された原因をもとに、考えられる要因をまとめました。主な原因は以下のとおりです。
- Duet Displayの使用 — ディスプレイを増設するためのサードパーティ製ソフトウェアを使用している場合、使用頻度が低くてもVirtualBoxとの競合が起こることがあります。代表的なアプリが「Duet Display」で、該当する場合はアンインストールする必要があります。
- 仮想マシンの保存状態(Saved State)— 保存状態は現在ほぼすべての仮想化ソフトに搭載されている機能ですが、VMを保存状態のまま放置すると、NS_ERROR_FAILUREエラーの引き金になることがあります。その場合は、対象のVMの保存状態を破棄することで解決できます。
- インストールファイルの破損 — VirtualBoxのインストールディレクトリ内のファイルが破損していることが原因の場合もあります。正しくインストールされなかったり、アップデートでファイルが壊れたりすることがあるためです。この場合は再インストールが最も手軽な解決策です。
- Linuxカーネルの更新 — Linuxユーザーの場合、カーネルを最新版へ更新したタイミングでこの問題が発生しやすい傾向があります。その際はVirtualBoxのホストモジュールの更新が必要になります。
それでは、実際にエラーを解消するための具体的な対処法を見ていきましょう。以下の手順に沿って進めてください。
方法1:VMの保存状態を破棄する
保存状態とは、仮想マシンの現在の状態を記録しておき、次回すぐにその状態へ復帰できるようにする機能です。ノートPCの「休止状態」をイメージすると分かりやすいでしょう。便利な機能ではありますが、この保存状態が残っていることが、今回のエラーの原因になるケースがあります。
解決方法はとても簡単です。以下の手順に従ってください。
- まずVirtualBoxマネージャーを起動します。
- 起動したら、保存状態になっている仮想マシンをクリックして選択します。VM名の下に「Saved(保存済み)」と表示されているものが該当します。
- 選択したら、メニューバーの下矢印アイコンの「破棄(Discard)」をクリックします。

- または、仮想マシンを右クリックし、ドロップダウンメニューから「保存された状態を破棄(Discard Saved State)」を選択しても構いません。
- これでエラーが解消されるはずです。
方法2:Duet Displayをアンインストールする
マルチディスプレイ環境は作業効率を大きく向上させます。Duet DisplayはiPadなどをセカンドディスプレイとして活用できる便利なソフトウェアですが、メリットの一方で、macOS上で今回のような不具合を引き起こすことがあります。該当する場合は、ソフトウェアをシステムから削除しましょう。
アンインストールは以下の手順で行います。
- まずDuet Displayを起動します。
- 起動すると、画面右上にロゴが表示されます。
- ロゴをクリックし、ドロップダウンボックス右下にある設定(Settings)アイコンをクリックします。
- 続いてドロップダウンメニューから「Uninstall Duet」を選択してソフトウェアを削除します。

- 画面の指示に従ってアンインストールを完了させます。
- 問題が解決したかどうか確認してください。
方法3:VirtualBoxを再インストールする
インストールディレクトリ内のファイルが破損していることが原因の場合もあります。これはインストールが正常に完了しなかったか、アップデートの過程でファイルが壊れたときに起こります。大きな問題ではないため、簡単に解決できます。対処としては、一度VirtualBoxをアンインストールしてから再度インストールします。
macOSでは、インストーラーパッケージに同梱されている「VirtualBox_Uninstall.tool」を使うと簡単です。以下の手順に従ってください。
- まず、最新版のVirtualBoxインストーラーをダウンロードします。VirtualBox公式サイトのダウンロードページにアクセスし、OS X用インストーラーを入手してください。
- ダウンロードが完了したら、.dmgファイルをマウントします。
- Finderからマウントしたインストーラーを開き、「VirtualBox_Uninstall.tool」というファイルをダブルクリックします。
- 新しいターミナルウィンドウが開き、アンインストールを続行するか確認を求められます。「Yes」と入力してEnterキーを押すと、削除が実行されます。

- アンインストールが完了したらターミナルウィンドウを閉じます。
- その後、再びFinderからソフトウェアをインストールします。インストール中にエラーが表示された場合は、セキュリティ設定でVirtualBoxへのアクセスを許可する必要があります。
- システム環境設定 > セキュリティとプライバシーを開きます。
- 画面下部に「アプリケーションがブロックされました」というメッセージが表示されているので、「許可(Allow)」ボタンをクリックすれば完了です。

方法4:VirtualBoxホストモジュールを更新する(Linux)
Linuxディストリビューションでこの問題が発生している場合、原因は多くの場合、VirtualBoxのホストモジュールパッケージが古くなっていることです。このモジュールには、各ディストリビューション向けのVirtualBoxホストカーネルモジュールが含まれています。数個のコマンドを実行するだけで簡単に解決できます。
パッケージを更新するには、以下の手順を行います。
- Linuxディストリビューションでターミナルウィンドウを開きます。
- パッケージを更新する前に、まずパッケージデータベースを更新しておきましょう。Archユーザーの場合は次のコマンドを実行します。
sudo pacman -Syyu

- Ubuntuの場合は、代わりに以下のコマンドを使用します。
sudo apt update
- その後、次のコマンドを実行します。
sudo /sbin/rcvboxdrv setup
- これにより古いカーネルモジュールがアンインストールされ、新しいVirtualBoxカーネルモジュールが再コンパイルされます。
- これで問題が解決するはずです。
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