Raspberry Pi OS 11(Bullseye)リリース!注目の新機能を徹底解説
Debianは約2年ごとに新しい安定版OSをリリースします。Raspberry Pi OSはDebianをベースとしているため、DebianのLTS版が登場するたびに、開発チームもそれに合わせて新バージョンを公開してきました。今回の最新アップデートには、便利な変更点が数多く盛り込まれています。
Debian Linux 11(コードネーム「Bullseye」)は、最新のRaspberry Pi OSをより洗練され、多機能なものにするさまざまな改善をもたらしました。本記事では、最新版Raspberry Pi OSの注目すべき新機能をご紹介します。
GTK+3への移行
すべてのLinuxアプリケーションとデスクトップ環境が、更新されたGTK+3ユーザーインターフェースツールキットを使用するようになりました。アプリはGTK+ソフトウェアを使ってボタンやメニューなどのUIコンポーネントを描画しており、バージョン2からの移行により、OS全体でより統一感のある外観と操作感が実現されます。
この移行は大きな変更ですが、開発者たちはインターフェースができるだけ馴染みのある見た目になるよう配慮しているため、旧スタイルに慣れたユーザーでも違和感なく乗り換えられるでしょう。
新しいウィンドウマネージャー
Raspberry Pi OS 11の新しいコンポジット型ウィンドウマネージャー「mutter」は、個別にアイテムを描画するのではなく、すべてのウィンドウをメモリ上に描画して画面全体の完全なイメージを作成し、その画像全体をディスプレイハードウェアへ送信します。この包括的なアプローチにより、アニメーションや影付けといった高度なウィンドウ効果の利用が可能になりました。
ただし、この機能をスムーズに動作させるには多くのリソースが必要となるため、RAMが2GB未満のRaspberry Piでは、従来のウィンドウマネージャー「Openbox」が引き続き使用されます。
統合通知システム
Raspberry Pi OSにはタスクバーに通知マネージャーが搭載され、OSや各種アプリケーションがこれを利用できるようになりました。通知は画面の右上に表示され、デフォルトでは各アラートは15秒後に自動的に消えます。
また、通知ウィンドウをクリックして手動で消すことも可能です。表示時間はパネルの設定(Panel Preferences)から変更でき、値を0に設定すると、手動で閉じるまで通知が表示され続けます。
アップデータープラグイン
新しいアップデータープラグインは、通知システムを活用して、利用可能なアップデートがあるときにお知らせします。タスクバーに組み込まれたこのプラグインにより、ターミナルウィンドウを開かずに、より迅速かつ直感的にアップデートをインストールできるようになりました。
Raspberry Piを起動すると、プラグインが自動的にアップデートをチェックし、利用可能なものがあれば通知します。タスクバーのアイコンをクリックすれば、アップデートのインストールや、利用可能なソフトウェアの一覧確認が行えます。
シンプルになったファイルマネージャー
新版Raspberry Pi OSでは、ファイルマネージャーの表示オプションが整理され、「アイコン表示」と「リスト表示」の2つのみになりました。サムネイルボタンは削除されましたが、必要な場合は表示(View)メニューから利用できます。
アイコンサイズをさらに細かく調整したい場合は、同じく表示メニュー内にあるズーム(Zoom)オプションを使用してください。
KMSビデオドライバーの標準採用
OSはこれまでのクローズドソースのRaspberry Pi専用ビデオドライバーから、Kernel Mode Setting(KMS)へ移行しました。KMSはディスプレイ接続を制御する仕組みで、標準化された方式への切り替えにより、ディスプレイへのアクセスが必要なソフトウェアを開発する際に、Raspberry Pi専用の設計を行う必要がなくなりました。
新しいカメラドライバー
クローズドソースソフトウェアからの脱却という同様の方針のもと、Raspberry Pi OSは「libcamera」ドライバーへ切り替えました。この変更により、Raspberry Pi向けのカメラ関連ソフトウェアやハードウェアの開発が、これまでよりも格段に容易になります。
最新のRaspberry Pi OSアップデートを楽しもう
最新の「Bullseye」リリースの各機能は、Raspberry Pi OSにさらなる機能性と柔軟性をもたらし、通知システムやアップデータープラグインといった新しいツールは、より快適で使いやすいユーザー体験を実現しています。
他のLinuxベースのシステムと同様に、既存のRaspberry Piも簡単な手順で最新バージョンへアップデートできます。ぜひ新機能を試してみてください。
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