AndroidとLinux間でファイルを転送するのに最適なアプリ8選
デスクトップでLinuxを使用しているAndroidユーザーなら、AndroidスマホとLinux PCの間でファイルを転送する方法はいくつかあります。USBケーブルを使う方法やBluetoothを使う方法などがその代表例です。
しかし、これらの方法でもファイル転送は可能なものの、頻繁にファイルをやり取りする必要がある場合には非効率になりがちです。その点、ファイル転送アプリはデバイス間の素早く効率的なファイル転送を実現できるため、はるかに優れた選択肢といえます。
ここでは、AndroidとLinux間のファイル転送に役立つおすすめアプリを厳選してご紹介します。
1. GSConnect
GSConnectは、マルチプラットフォーム対応のファイル転送アプリ「KDE Connect」をGNOME Shell向けに実装したものです。ワイヤレスでデバイス間のファイル転送が可能で、Android側では同等のアプリ「KDE Connect」をPlay StoreまたはF-Droidから入手して利用します。
GSConnectはKDE Connectと同様に動作しますが、ツールキットや依存関係、デスクトップ環境を気にせずに済むのが大きな特徴です。そのため、幅広いLinuxディストリビューションで問題なく使用できます。
ファイル共有機能としては、ケーブル不要でAndroidデバイスとLinuxデスクトップ間のファイル、リンク、テキストを共有できます。さらに、メッセージの送受信、システム設定の一部操作、通知の同期などもこのアプリひとつで実現可能です。
加えて、GSConnectは拡張機能にも対応しています。Nautilusファイルマネージャー向けの拡張機能でファイル転送をより便利にしたり、Chrome・Firefox用のWebExtensionでリンクを開いたりSMSを送信したりすることが簡単になります。
2. Warpinator
Warpinatorは、同一ローカルネットワーク上のAndroidとLinuxデバイス間でファイルやフォルダを移動するための、軽量かつミニマルなファイル転送アプリです。オープンソースとして公開されており、Linux Mintの開発チームが手掛けているため、公式フォーラムでの継続的なサポートも期待できます。
使い方はとてもシンプルです。両方のデバイスにインストールし、同じグループコードを設定し、ファイアウォールで接続を許可すれば、すぐにファイルを送受信できます。
万が一接続の問題が発生した場合でも、登録用・転送用のポート設定の変更、グループコードの変更、ファイアウォールルールの更新などを行うことで解決できます。
Warpinatorのユニークな機能のひとつが、複数デバイスへの同時接続です。複数の端末へ同時にファイルを転送したい場面で特に便利です。また、グループコードを使って、ファイルの送受信を許可する相手を制限することもできます。
3. Feem
Feemは、Wi-Fi Directを利用してオフラインで動作するクロスプラットフォームのファイル転送アプリです。クラウドやサーバーを介さない仕組みのため、転送できるデータ量に上限がありません。また、すべての転送がオフラインで完結するため、ファイル共有時に通信帯域を消費することもありません。
オフラインでクラウドを経由しないもうひとつのメリットは、機密性の高いファイルの転送にも安心して使える点です。セキュリティ面では、Feemはすべてのローカル転送をTLSで暗号化することを謳っており、安全性にも配慮されています。
転送速度はBluetoothの50倍、Dropboxの2倍と高速であることが特徴で、中断したファイル転送を途中から再開する機能も備えています。
さらに、Feemにはチャット機能も搭載されており、デバイス間でテキストやリンクを直接やり取りできます。このチャット履歴は48時間後に自動的に削除されるため、プライバシー面でも安心です。
4. EasyJoin
EasyJoinは、PushbulletやJoinに似た高機能なファイル転送アプリです。AndroidデバイスとLinuxデスクトップ間のファイル共有はもちろん、ホットスポットを作成してすべてのデバイスを接続すれば、デバイス間でシームレスにファイルやメッセージを交換することもできます。
基本的にはローカルネットワークのみでファイルを転送しますが、オンラインに切り替えればリモートデバイスともファイルを交換可能です。すべての転送やアプリ内の通信は、エンドツーエンド暗号化によって保護されています。
ファイル共有以外にも多彩な機能を備えています。たとえば、接続デバイスのメディア再生の操作、P2Pメッセージの送信、クリップボードの自動同期によるデバイス間のコピーペースト、SMSの閲覧・送信、さらには電話の発着信まで行えます。
5. Syncthing
Syncthingは、無料で使えるオープンソースのファイル同期アプリです。Linuxでは主にWeb UIからアクセスしますが、Web版が使いづらいと感じる方向けに、コミュニティ開発によるGUIラッパーも複数提供されています。
SyncthingはP2P接続を採用しており、ローカルネットワーク上のデバイス間はもちろん、インターネット経由でリモートデバイス間のファイル同期にも対応しています。デバイス間で転送されるデータはすべてTLSで暗号化され、各デバイスは暗号証明書によって識別されるため、明示的に許可したデバイスしか接続できません。
Syncthingの大きな魅力は、転送ファイル数や接続デバイス数に制限がないことです。好きなだけ多くのファイルやフォルダを、好きな台数のデバイスと同期できます。
さらに、重複ファイルを防ぐためのファイルバージョン管理システムが組み込まれており、同じファイルやフォルダのコピーがデバイス上に散乱するのを防ぎます。
6. Send Anywhere
Send Anywhereは、人気のクロスプラットフォームファイル共有アプリです。AndroidやLinuxをはじめ、さまざまなモバイルOS・デスクトップOS向けのクライアントが提供されています。画質や音質を劣化させることなく、AndroidスマホとLinux PCの間であらゆる種類のファイルを転送できます。
通常、Send Anywhereでは6桁のキーを入力してファイルを転送します。ただし、特定のデバイスと頻繁にやり取りする場合は、そのデバイスに対して認証をスキップする設定が可能で、よりスピーディーな転送が実現します。
また、複数のデバイスに一度にファイルを共有したいときは、共有リンクを生成する機能も利用できます。このリンクには有効期限があり、期限が切れるとリンク先のコンテンツは自動的に削除されます。
Linux用クライアントが用意されていますが、Web UI経由でAndroidにファイルを転送することも可能です。
7. AirDroid
AirDroidも、LinuxとAndroid間のファイル転送に使えるアプリのひとつです。ただし、他のアプリとは異なり、単なるファイル転送アプリではなく、本来はデバイス管理ツールとして設計されており、無料アカウントにはいくつかの制限があります。
とはいえ、すでにAirDroidでデバイス管理をしているユーザーにとっては、ファイル転送機能も使えるのは嬉しいポイントです。ファイル共有機能をフル活用するには、プレミアムプランへのアップグレードが必要になります。
そのファイル共有体験は非常に快適で、あらゆる種類のファイルを最大20MB/sという高速かつスムーズにデバイス間で転送できます。
さらに、Linux PC上のAirDroidクライアントからAndroidを管理でき、メッセージの送受信、通話、各種アプリの通知確認・返信などをデスクトップから直接行うことも可能です。
8. Snapdrop
Snapdropは、デバイス間のファイル転送に特化した軽量なWebアプリです。ブラウザ上で動作するため、LinuxやAndroidを含むほぼすべてのデスクトップ・モバイルプラットフォームで利用できます。
SnapdropはP2P接続によってファイル転送を実現しており、ファイルを共有するにはデバイスが同じネットワーク上にある必要があります。何より魅力的なのは、アカウント登録が一切不要な点です。
頻繁に利用する場合は、ショートカットをデスクトップ(Linux)やホーム画面(Android)に保存しておけば、素早くアクセスできます。また、通知を有効にすれば着信ファイルを即座に把握でき、テキスト機能を使えばファイル共有前に相手とメッセージを交わすこともできます。
プライバシーとセキュリティの面では、SnapdropはWebRTC技術を採用しており、暗号化が必須となっているため、共有されるすべてのファイルは転送中に自動的に暗号化されます。
まとめ:LinuxとAndroid間のファイル転送をもっと手軽に
適切なソフトウェアを選べば、AndroidとLinux間のファイル転送は驚くほど簡単になります。本記事で紹介したアプリの中から、自分の用途に合ったものを見つければ、今後のAndroidデバイスとLinuxデスクトップ間のファイルやり取りが格段に快適になるはずです。
なお、アプリのインストールを避けたい方は、ブラウザだけで使えるSnapdropを選べば、Linux PCとAndroid(またはiOS)デバイス間の手軽なファイル共有が実現できます。
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