GNOME 41ついに登場――新機能と変更点を徹底解説
GNOME 40は、10年以上にわたってGNOMEを象徴してきた「アクティビティ画面(Activities Overview)」を大胆に刷新した、大きな節目となるリリースでした。GNOME 41はその変更を受け継ぎながら、初心者からベテランユーザーまで、あらゆる層にとって使いやすいフリーデスクトップへと進化しています。本記事では、注目すべき主要な新機能を詳しく見ていきましょう。
刷新された「GNOMEソフトウェア」
多くのユーザーが最初に体感する変更点のひとつが、生まれ変わった「GNOMEソフトウェア」です。新しいバージョンでは、トップページがより鮮やかなデザインになり、アプリカテゴリも整理し直されました。
個々のアプリページも、より分かりやすく魅力的な構成へと進化しています。スクリーンショットが前面に大きく配置され、アプリの詳細欄には「プロプライエタリ」や各種ライセンスといった専門用語の意味を説明する文章が添えられ、初心者でも迷わず理解できるようになりました。
一方、経験豊富なユーザーにとっても嬉しいポイントがあります。ダウンロードサイズが目立つ位置に表示されるようになったほか、そのアプリがデスクトップとモバイルの両方に対応しているかどうかもひと目で確認できるのです。
ステータスメニューからの電源プロファイル調整
ステータスメニューから、PCの消費電力を直接コントロールできるようになりました。「省電力モード」を有効にすればバッテリーへの負担を抑えられ、ピーク時間帯の電力網からの使用量を減らすことにも役立ちます。逆に、より多くの電力を必要とするアプリやゲームを起動したいときは、「バランス」プロファイルに切り替えればOKです。

GNOME 41はバッテリー駆動時にはデフォルトで低消費電力に設定されますが、アプリ側から特定の電源プロファイルを要求することも可能です。もちろん、ユーザーが手動で好みの設定に切り替えることもできます。
システム設定に追加された新しいオプション
これまで「GNOME Tweak Tool(微調整ツール)」を別途インストールしないと変更できなかった各種設定が、標準の「設定」アプリに統合されました。新しい「マルチタスキング」パネルでは、画面左上のホットコーナーの無効化、ウィンドウを端へドラッグしてリサイズする挙動のオン/オフ、仮想ワークスペースの固定数の指定などが行えます。

さらに、「設定」には「モバイルネットワーク(Cellular)」セクションも新設されました。この項目は対応ハードウェアを備えたデバイスでのみ表示されますが、スマートフォンやセルラー通信対応ノートPCでGNOMEを利用している場合、Wi-Fiと同じ感覚でモバイルネットワークを管理できるようになります。
アプリの改良点
例年どおり、バージョンアップに合わせて付属アプリにも多数の新機能が加わっています。今回はその中から特に注目すべきものをピックアップしました。
カレンダー
「カレンダー」がICSファイルのインポートに対応しました。この追加に伴うメリットとして、カレンダーアプリをデフォルトの予定管理アプリとして設定できるようになった点も見逃せません。
電話(Calls)
GNOME端末から音声通話を行うアプリ「電話」は、SIPアカウントの登録とVoIP通話に対応しました。
接続(Connections)

「接続」は、リモートデスクトップへアクセスするための新アプリです。複数の接続を同時に開いて自由に切り替えられます。GNOME Boxesを使ったことがある方なら、すぐに馴染めるインターフェースでしょう。
ファイル
ファイルマネージャーの「ファイル」には、暗号化ZIPフォルダを作成する機能が搭載されました。右クリックメニューの「圧縮」から利用できます。セキュアな通信手段を使っていない状況で機密情報を送る際、パスワード保護されたアーカイブは非常に有効な選択肢となります。
ミュージック
「ミュージック」に目新しい機能の追加はありませんが、デザインが一新され、より洗練された印象になっています。
GNOME 41を試してみたい方へ
GNOME OSのISOイメージをダウンロードすれば、今すぐGNOME 41をお試しできます。ただし、GNOME OSは日常的な使用を想定したものではないため、GNOME Boxesなどの仮想マシン上で動かして様子を見るのがおすすめです。
実際に普段使いの環境へGNOME 41を導入するには、もう少し時間が必要です。例年どおり、Arch Linuxといったローリングリリース系ディストロが最初に取り込むでしょう。安定性のある基盤の上で比較的純粋なGNOME体験を求めるなら、Fedora Linux 35が引き続き有力候補です。一方、Ubuntu 21.10は独自改変版のGNOME 40を搭載して登場するため、Canonical系ディストロのユーザーが正式サポート付きでこれらの新機能を享受できるのは、半年以上先のことになりそうです。
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