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Windows Server 2016のStorage Spaces Direct(S2D)で障害が発生した物理ディスクを交換する手順

前回の記事では、Windows Server 2016に搭載された分散ストレージの新技術であるStorage Spaces Direct(S2D)について解説しました。S2Dを利用すると、クラスターを構成する各サーバーのローカルディスク上に、ネットワークフェイルオーバー対応の分散型仮想データストレージを構築できます。本記事では、S2Dクラスター内で障害が発生した物理ディスクを検出し、交換するための具体的な手順を紹介します。

S2Dにおける冗長構成のおさらい

まず前提として、S2Dでは主に2種類の記憶域構成を作成できます。
1つ目はMirror(ミラー)タイプで、RAID 1に相当します。2ディスク構成(非推奨)の場合はどれか1台のディスク障害に耐えられ、プール内に3台以上のディスクがあれば、同時に2台が故障してもデータは失われません。
2つ目はParity(パリティ)タイプで、RAID 5に似た構成です。3ディスク構成なら1台のディスク障害に耐えられ、7ディスク構成であれば同時に2台までの障害に対応できます。

ストレージサブシステムの状態確認

S2Dクラスターのストレージサブシステムの状態は、以下のPowerShellコマンドで確認できます。

Get-StorageSubSystem *Cluster* | Get-StorageJob

障害ディスクの特定

記憶域プール内のディスク障害は、GUIのフェールオーバークラスター マネージャー([記憶域]→[記憶域プール])からも確認できます。下図のように、プール内の物理ディスクの1つがUnhealthy(異常)状態になっていることが分かります。

Windows Server 2016のStorage Spaces Direct(S2D)で障害が発生した物理ディスクを交換する手順

PowerShellでもプール内ディスクの状態情報を取得できます。

Get-StoragePool *S2D* | Get-PhysicalDisk

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問題のあるディスクのオブジェクトを変数に保存しておきましょう。例えば次のように実行します。

$Disk = Get-PhysicalDisk |? OperationalStatus -Notlike ok

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障害ディスクの使用停止と削除

まず、このディスクへの以降の書き込みを防止します。

Set-PhysicalDisk -InputObject $Disk -Usage Retired

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続いて、障害ディスクを記憶域プールから削除します。

Get-StoragePool *S2D* | Remove-PhysicalDisk –PhysicalDisk $Disk

しばらくすると、「このデバイスが応答しない」という内容の警告が表示されます。

LEDライトによるディスク識別

サーバーラックの中で対象ディスクを見つけやすくするために、ディスクのLEDライトを点灯させておくと便利です。

Get-PhysicalDisk |? OperationalStatus -Notlike OK | Enable-PhysicalDiskIdentification

注:LEDライトによるディスク識別機能はWindows Server 2016で追加されましたが、利用には物理サーバー側がSCSI Enclosure Services(SES)に対応している必要があります。

ここで実際にサーバールームへ向かい、先ほど点灯させたバックライトを目印に問題のディスクを探します。

Windows Server 2016のStorage Spaces Direct(S2D)で障害が発生した物理ディスクを交換する手順

障害ディスクを新しいディスクと物理的に交換します。

作業が完了したら、バックライトを消灯しておきましょう。

Get-PhysicalDisk |? OperationalStatus -like OK | Disable-PhysicalDiskIdentification

新ディスクの認識確認とプールへの追加

OSが新しいディスクを正しく認識しているかを確認します。

$Disk = Get-PhysicalDisk | ? CanPool –eq True

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注:一部のローエンドサーバーでは、ディスクを正しく認識させるためにサーバーの再起動が必要になる場合があります。

新しいディスクを記憶域プールへ追加します。

Get-StoragePool *S2D* | Add-PhysicalDisk –PhysicalDisks $Disk –Verbose

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これで作業は完了です。S2Dは自動的にクラスター内ディスク間でのデータ再配分を開始します(Windows Server 2012の記憶域スペースでは、Repair-VirtualDiskコマンドを手動で実行する必要がありました)。同期にかかる時間はディスク容量やプールの負荷によって異なりますが、筆者のテスト環境では約30分でした。同期完了後は、再度プールの状態を確認しておくことをおすすめします。

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