Windows 11/10のシステム圧縮機能とは?デバイスのストレージ容量を節約する仕組みを解説
タブレット、ノートパソコン、スマートフォンなど、さまざまなデバイスにおいて、Windows 10はいかにして限られたローカルストレージ上で動作を実現しているのでしょうか。その秘密は、オペレーティングシステムが占有するスペースを可能な限り小さくするための、2つの重要な仕組みにあります。Windowsはストレージ容量の異なる多様なデバイスに搭載される必要があるため、OSが大きな容量を占めてしまうと対応できません。さらに、使用するストレージ領域が少ないほど、システムの動作も高速化されるというメリットもあります。
Windows 11/10がデバイスの空き容量を確保する方法

1つ目の要素はファイルシステムの圧縮(Compact OS)です。そして2つ目は回復機能の強化(Recovery Enhancement)です。この記事では、それぞれの仕組みについて詳しく見ていきましょう。
Windows 11/10のシステム圧縮の仕組み
実は、この技術はWindows 8.1時代から始まっています。Windows 8.1では「Windows Image Boot(WIMBOOT)」と呼ばれる技術により、フットプリント(占有ディスク容量)の大幅な削減を実現しました。この機能により、効率的な圧縮アルゴリズムのメリットをすべて享受しながら、応答速度への影響を最小限に抑えることが可能になりました。そして、Windows 10のシステム圧縮はWIMBOOTの進化版と言えます。
Microsoftによると、Windows 10ではファイル圧縮のための高度なアルゴリズムを採用しています。現在のビルドでは、32ビット版のWindows 10で最大約1.5GB、64ビット版では少なくとも約2.6GBのストレージ容量を節約できるとされています。
Windows 11/10における回復機能の強化
従来、ハードウェアベンダーは静的な回復イメージをデバイスに保存しており、ユーザーは問題が発生した際にこのイメージを使って初期状態へ戻すことができました。しかし、この静的な回復イメージはHDDなどのストレージデバイス上でかなりの容量を占めていました。Windows 10では、この静的な回復イメージが完全に廃止され、OSが占有する容量は大幅に削減されました。
とはいえ、ユーザーが必要なときに初期状態へ戻せなくなったわけではありません。手法が変わっただけで、機能自体は維持されています。「Windowsの更新(Refresh)」および「リセット(Reset)」機能は現在、動的な技術を採用しています。つまり、必要に応じてWindowsが内蔵のアルゴリズムを使って回復イメージを再構築するのです。これにより、静的なWindowsイメージをあらかじめ保存しておく必要がなくなりました。
通常、静的な回復イメージは非常に多くの容量を消費しますが、この動的な回復方式への移行によって、Windows 10では稼働中のドライブ上で最大約12GBものストレージ容量を節約できます。こうして解放された空き容量は、ユーザーが文書、写真、動画、音楽などを保存するために自由に活用できます。
なお、Windowsを圧縮する方法やCompact OS機能を無効化する手順については、別記事で詳しく紹介しています。
Windows 11/10のインテリジェントなシステム圧縮
Windowsのファイル圧縮は、必ずしもOSのパフォーマンスに悪影響を及ぼすものではありません。そのために、Windows 11/10の正常な動作にリスクを与えない範囲で、どれだけファイルを圧縮すべきかを計算する賢明なアルゴリズムが採用されています。
具体的には、Windows 11/10は使用しているコンピューターの利用可能なRAM容量とプロセッサーの速度を考慮します。これら2つの要素をもとに、システム圧縮アルゴリズムは、ファイルを処理するために解凍するのにかかる時間を算出します。ファイルの取得、解凍、処理にかかる合計時間は、人間が体感できるレベルより十分短くなければなりません。Windowsの圧縮アルゴリズムはまさにそれを実現しています。
つまり、圧縮率はマシンごとに異なるということです。高速なプロセッサーを搭載したマシンでは、OSの占有容量はより小さくなります。一方、性能の低いコンピューターでは、OSがより多くの容量を使用することになります。
このように、Windows 11/10はシステムフットプリントを削減するためのインテリジェントなアルゴリズムを活用するだけでなく、Windowsアプリのファイルにも同じ圧縮を適用することで、ストレージ容量の小さいシステムでも快適に使えるよう配慮されています。
関連記事として、Windows 11/10におけるメモリ圧縮(Memory Compression)の仕組みもぜひご覧ください。
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