Windows 11/10でシャットダウン時にpagefile.sysをバックアップ・移動・削除する方法
Windowsシステムは仮想メモリとしてページファイル(pagefile.sys)を使用しています。これはいわば「追加のRAM」のような役割を果たすもので、システムのパフォーマンスと速度を向上させます。しかし、その動作方法を変更したいと考えるユーザーもいます。というのも、Windowsがいつどのようなデータをpagefile.sysに書き込んでいるのかを把握できないからです。ページファイルにはパスワードなどの機密データが含まれている可能性があり、しかも再起動後もシステムから削除されません。
ここでの危険性は、Cドライブへアクセスできれば誰でもこのファイルを閲覧できてしまう点にあります。不正なユーザーやサーバー上の他のOS、さらにはネットワーク上の他のデバイスも、このファイルを自身のストレージにコピーして解析する恐れがあります。
Windowsはページファイルを適切に保護しています。設定ミスや削除はより大きなリスクにつながるためです。とはいえ、ページファイル上のデータを守るための選択肢はいくつか存在します。本ガイドでは、それらの方法を詳しく解説します。
Windowsでシャットダウン時にpagefile.sysをバックアップ・移動・削除する
ページファイルをコンピューターから直接削除する代わりに、このページで紹介する手順を実践することをお勧めします。本ガイドで扱うステップは以下の通りです。
- 準備段階:ファイルのバックアップ
- エクスプローラーからページファイルを削除する
- 代替案:ページファイルを別のドライブに移動する
- 推奨:シャットダウンごとにpagefile.sysを削除するよう設定する
一部の手順は経験豊富な技術者向けですが、技術レベルに関係なく誰でも実行できるよう、できるだけわかりやすく解説していきます。
1] 準備段階:ファイルをバックアップする
ページファイルはシステムのパフォーマンス向上に欠かせない重要なファイルです。それでも削除したい場合は、まずファイルのバックアップを取っておきましょう。万が一、pagefile.sysの削除によって問題が発生しても、簡単に復元できるようになります。
Windowsのバックアップ方法はいくつかあります。ハードディスクやDVDなどの外部ストレージを接続し、以下の簡単な手順に従ってください。
スタートボタンをクリックし、「コントロールパネル」を検索して開きます。「システムとセキュリティ > バックアップと復元」に移動したら、状況に応じて以下のいずれかを実行します。
- 最近Windowsをアップグレードした場合や初めてバックアップを作成する場合は、「バックアップの設定」をクリックし、ウィザードの指示に従います。
- 過去にバックアップを作成したことがある場合は、「今すぐバックアップ」をクリックします。
- バックアップの履歴はあるものの、改めて新しいバックアップを作成したい場合は、「新規の完全バックアップを作成」を選択し、ウィザードの指示に従います。
2] エクスプローラーからページファイルを削除する
まず、エクスプローラーを開きます。Windowsキー + Eを押すと素早く起動できます。
「表示」メニューから「オプション」をクリックします。
「保護されたオペレーティングシステムファイルを表示しない(推奨)」のチェックを外します。
「隠しファイルと隠しフォルダー」セクションで「すべてのファイルとフォルダーを表示する」を選択し、「OK」をクリックします。
ページファイルは保護されたシステムファイルのため、通常は非表示になっています。上記の手順により、エクスプローラー上でこのファイルを確認できるようになり、削除の準備が整います。
「PC > ローカルディスク (C:)」へ移動します。
ここに「pagefile.sys」ファイルがあるので、右クリックして「削除」を選択します。
ページファイルはサイズが大きいため、ごみ箱を経由せず完全に削除されるのが一般的です。だからこそ、事前のバックアップが重要になるのです。
なお、Windowsはこのファイルを「システムファイル」として分類しています。つまり、コンピューターの安定動作に不可欠なファイルであり、システムが削除を許可しない場合があります。
エクスプローラーではpagefile.sysを表示できても、実際に削除しようとすると「別のプログラムが使用中です」というメッセージが表示されることもあります。
3] 代替案:ページファイルを別のドライブに移動する
ページファイルを削除する代わりに、新しい場所にpagefile.sysを作成するようシステムを設定することも可能です。この方法は、現在のハードドライブと同等以上の性能を持つ別のドライブがある場合に特に有効です。
Windowsキー + Iを押して「設定」を開きます。
「システム > 詳細情報」に移動し、「関連設定」欄の「システムの詳細設定」リンクをクリックします。
左側のペインから「システムの詳細設定」を選択します。
「詳細設定」タブに切り替え、「パフォーマンス」セクションの「設定」ボタンをクリックします。
「パフォーマンス オプション」ウィンドウで「詳細設定」タブを開くと、仮想メモリ欄にページファイルのサイズが表示されます。ここで「変更」ボタンをクリックしましょう。
「すべてのドライブのページングファイルのサイズを自動的に管理する」のチェックを外します。
「C: [システム]」ドライブを選択し、「ページングファイルなし」を選んで「設定」ボタンをクリックします。
ドライブ一覧に戻り、ページファイルを保存したいボリュームを選択します。
一覧を下にスクロールし、対象ドライブに対して「システム管理サイズ」を選択して「設定」をクリックします。最後に、確認ダイアログで「はい」を選びます。
これでプライマリドライブのページファイルが無効化されました。ただし、この操作はあまりお勧めしません。ページファイルが無効になると、システムエラー発生時にクラッシュダンプが作成されなくなるためです。
続いて、ページファイルを保存するドライブを選択します。同じ画面で対象ドライブをクリックし、Cドライブとは逆に「ページングファイルなし」ではなく「システム管理サイズ」を選択します。
「設定」をクリックし、「適用」「OK」の順に押して設定を保存し、ウィンドウを閉じます。
最後に、パソコンを再起動してください。
関連記事: Windowsで仮想メモリやページファイルをリセットする方法
シャットダウンごとにpagefile.sysを削除するよう設定する
ページファイルがシステムに不可欠である以上、ページファイルなしで運用するのは得策ではありません。
しかし、ページファイルは再起動後もデータが残存するため、セキュリティリスクとなり得ます。そこで有効なのが、シャットダウンのたびにページファイルを自動削除するよう設定する方法です。
この設定を行うと、シャットダウン時にページファイルが削除され、次回起動時にWindowsが新しいページファイルを作成します。
注意: シャットダウンごとにページファイルを削除し、起動時に新しく作成する設定にすると、シャットダウンおよび起動にかかる時間が長くなります。
「仮想メモリのページファイルをクリアする」設定が有効になっている場合、システムのシャットダウンに通常より時間がかかることがあります。このポリシーが有効な場合、各ページを消去するために、コンピューターはページファイル内の全ページに物理的に書き込む必要があるためです。クリアにかかる時間は、ページファイルのサイズやディスクハードウェアの性能によって異なります。
1] Ultimate Windows Tweakerを使用する
当サイトのフリーウェア「Ultimate Windows Tweaker」を使えば、ワンクリックでこの設定を変更できます。設定項目は「Customization > File Explorer」以下にあります。
2] レジストリエディターを使用する
Windowsキー + Rを押して「ファイル名を指定して実行」を開き、「regedit」と入力して「OK」をクリックします。
レジストリエディターで、以下のキーへ移動します。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Session Manager\Memory Management
右側のペインにある「ClearPageFileAtShutdown」というDWORD値をダブルクリックし、「値のデータ」を「1」に変更して「OK」をクリックします。
注意: このDWORD値が存在しない場合は、右側ペインの空白部分を右クリックし、「新規 > DWORD (32ビット) 値」から作成してください。名前を「ClearPageFileAtShutdown」とし、値のデータを「1」に設定します。
レジストリエディターを閉じて、コンピューターを再起動します。
3] グループポリシーエディターを使用する
Windowsキー + Rを押して「ファイル名を指定して実行」を開きます。
「gpedit.msc」と入力してENTERキーを押します。
グループポリシーエディターで、左側のペインから「コンピューターの構成」を展開します。
「Windowsの設定 > セキュリティの設定 > ローカルポリシー > セキュリティオプション」へ移動します。
右側のペインで「シャットダウン: 仮想メモリのページファイルをクリアする」を右クリックし、「プロパティ」を選択します。
表示されたウィンドウで「有効」を選択し、「適用」「OK」をクリックして設定を保存します。
繰り返しになりますが、ページファイルの削除はコンピューターに悪影響を及ぼす可能性がある点に十分ご注意ください。ただし、どうしても必要な理由がある場合は、本ガイドの手順に従って正しく設定を行いましょう。
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