Windowsのカーネルモードとユーザーモードの違いを徹底解説
Windowsオペレーティングシステムには「カーネルモード」と「ユーザーモード」という2つの動作モードが備わっています。しかし、その違いを正確に理解しているユーザーは実は多くありません。ほとんどのユーザーはこれらのモードの存在自体を知らないにもかかわらず、日常的に両方を使っています。そんな方のために、本記事で知っておくべき基礎知識をわかりやすく解説します。
ユーザーモードとカーネルモードの概要
Windowsが動作するコンピューターには、「ユーザーモード」と「カーネルモード」という2つの異なるモードが存在します。CPU(マイクロプロセッサ)は、実行されているコードの種類に応じて、これらのモードを自動的に切り替えます。アプリケーションやプログラムはユーザーモードで実行されるよう設計されており、一方、オペレーティングシステムの中核に関わるコンポーネントはカーネルモードで実行されます。ほとんどのドライバーはカーネルモードで動作しますが、ユーザーモードで動作するものも存在します。
Windowsにおけるカーネルモードとユーザーモード
上級パソコンユーザーにとって、ユーザーモードとカーネルモードの重要なポイントを理解することは必須の知識です。この記事では、以下の項目について順番に解説していきます。
- カーネルモードはどのように動作するのか?
- ユーザーモードはどのように動作するのか?
- カーネルモードとユーザーモードの違いは何か?
- Windowsはどのようにしてシステムリソースをユーザーアプリケーションから分離しているのか?
1. Windows 11/10でのカーネルモードの仕組み
Microsoftの公式説明によると、次のとおりです。
カーネルモードで実行されるすべてのコードは、単一の仮想アドレス空間を共有します。つまり、カーネルモードのドライバーは、他のドライバーやオペレーティングシステム自体から分離されていません。カーネルモードのドライバーが誤って別の仮想アドレスに書き込んでしまうと、オペレーティングシステムや他のドライバーに属するデータが損なわれる可能性があります。カーネルモードのドライバーがクラッシュすると、オペレーティングシステム全体がクラッシュします。
つまり、カーネルモードで実行されるすべてのコードは同じ仮想アドレス空間を共有しています。これはどういう意味なのでしょうか? カーネルモードのドライバーは他のドライバーから分離されておらず、オペレーティングシステムについても同様です。
注意すべき点として、カーネルモードのドライバーが誤って間違った仮想アドレスに書き込んでしまうと、オペレーティングシステムに関連するデータが損傷を受ける恐れがあります。同様に、他のドライバーも被害を受ける可能性があります。
さらに重要なのは、カーネルモードのドライバーがクラッシュすると、Windows 11/10オペレーティングシステム全体がクラッシュしてしまうという点です。
関連記事: OSにおけるカーネルとは? カーネルの種類を紹介
2. Windows 11/10でのユーザーモードの仕組み
こちらもMicrosoftの公式説明を見てみましょう。
ユーザーモードのアプリケーションを起動すると、Windowsはそのアプリケーション用のプロセスを作成します。プロセスは、アプリケーションにプライベートな仮想アドレス空間とプライベートなハンドルテーブルを提供します。アプリケーションの仮想アドレス空間はプライベートであるため、あるアプリケーションが別のアプリケーションに属するデータを変更することはできません。各アプリケーションは分離された状態で実行され、あるアプリケーションがクラッシュしても、その影響はそのアプリケーションのみにとどまります。他のアプリケーションやオペレーティングシステムはクラッシュの影響を受けません。
ユーザーがユーザーモードのアプリケーションを起動すると、Windows 11/10 OSはそのアプリケーション用のプロセスを作成します。このプロセスは、アプリケーションに対してプライベートな仮想アドレス空間とハンドルテーブルを提供します。
ここで注目すべきは、あるアプリケーションが他のアプリケーションに属するデータを変更できないという点です。これは、アプリケーションの仮想アドレス空間が常にプライベートであり、外部からアクセスできないためです。すべてのアプリケーションは分離された状態で実行されるため、1つのアプリがクラッシュしても、その影響はそのアプリだけにとどまり、OS上で動作している他のアプリは通常どおり実行され続けます。
3. Windows 11/10におけるカーネルモードとユーザーモードの違い
両者の最大の違いは、提供される特権(権限)のレベルです。ユーザーモードでは、アプリケーションは限られた特権しか持たず、ハードウェアリソースへの直接アクセスができません。
一方、カーネルモードは高い特権を持っているため、単純なクラッシュでもオペレーティングシステム全体をダウンさせる可能性があります。これはユーザーモードでは起こり得ないことです。
4. Windowsはどのようにシステムリソースをユーザーアプリケーションから分離しているのか?
Microsoftは、プロセスの現在の特権レベルを判定するために、階層型モデルを採用したWindowsオペレーティングシステムを設計しました。外側のレイヤーに位置するアプリケーションは比較的少ない特権しか持たず、中核に位置するカーネルははるかに多くの特権へアクセスできる仕組みになっています。
関連記事: Windowsカーネルモード電源マネージャーとは?
カーネルスペースとユーザースペースの違いは何か?
カーネルスペースは、ドライバーを含む特権を持つオペレーティングシステムのカーネルプロセスを実行するために予約された領域です。一方、ユーザースペースは、一般のプログラムやソフトウェアを実行するために予約されたメモリ領域です。
デバイスドライバーはカーネルモードで実行されるのか?
ドライバーもソフトウェアの一種であるため、デバイスドライバーはカーネルモードで実行できます。ただし、デバイスドライバーは保護されたデータへのアクセスを必ずしも必要としないため、カーネルモードで実行する必要性は低く、ユーザーモードでも問題なく動作します。
次の記事: Linuxカーネルのインタラクティブマップ
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