Windowsで管理者として任意のプログラムを実行する4つの方法
Windowsでほとんどのプログラムを開くとき、管理者アカウントでサインインしていても、管理者権限では実行されません。これは「ユーザーアカウント制御(UAC)」という機能によるもので、必要な場合にのみアプリを管理者権限で実行できるようにする仕組みです。
少し面倒に感じるかもしれませんが、これはPCを保護するための重要な機能です。不要な権限をアカウントに与えないことで、セキュリティが侵害されるリスクを回避できます。
しかし、設定変更やトラブルシューティングの際には、プログラムを管理者として実行する必要があることも少なくありません。ここでは、Windowsの任意のプログラムを管理者として実行する方法と、問題が発生したときの対処法を詳しく紹介します。
1. 標準的な方法:右クリックで管理者として実行
デスクトップ、スタートメニュー、エクスプローラーのいずれからプログラムを起動する場合でも、右クリックすると「管理者として実行」というオプションが表示されます。クリックするとUACのプロンプトが出るので、承認すれば管理者権限でプログラムが起動します。
確実な方法ですが、クリック回数がやや多いのが難点です。タスクバーのアイコンでも同様に操作できます。アイコンを一度右クリックしてメニューを表示し、そのメニュー内のアプリ名をさらに右クリックすると「管理者として実行」オプションが現れます。
2. キーボードだけで素早く管理者として開く
多くの操作と同じように、キーボードショートカットを使えば管理者としてプログラムをより素早く起動できます。Windowsキーを押して検索バーを開き、そのまま起動したいプログラム名を入力しましょう。
目的のプログラムがハイライトされたら、Ctrl + Shift を押しながら Enter を押します。UACのプロンプトが表示されるので、左矢印キーを押してから Enter を押せば、マウスに一切触れることなく承認できます。
また、一部の場面では、プログラムのアイコンをクリックする際に Ctrl + Shift を押し続けることでも管理者として起動できます。ただし、実際に検証したところでは動作が不安定でした。
3. タスクマネージャーから起動する方法
少し変わった方法として、タスクマネージャーから管理者としてプログラムを起動することもできます。Ctrl + Shift + Esc ショートカットでタスクマネージャーを開き、簡易表示の場合は「詳細」で展開してください。
「ファイル > 新しいタスクの実行」をクリックし、実行したい実行ファイル名を入力します。場所がわからない場合は「参照」ボタンでPC内を探せます。「このタスクに管理者特権を付与して作成します」にチェックを入れ、「OK」をクリックすれば実行完了です。
4. 常に管理者として実行するよう設定する
特定のプログラムを毎回管理者として実行したい場合もあるでしょう。その場合は、起動のたびに上記の方法を使う代わりに、あらかじめ常時実行の設定をしておくのが便利です。
まず、変更したいアプリを検索します。検索結果の項目を右クリックし、「ファイルの場所を開く」を選択して本体の実行ファイルを表示させます。そこで再び右クリックし、「プロパティ」を選択します。
表示されたウィンドウで「互換性」タブに切り替え、下部にある「管理者としてこのプログラムを実行する」にチェックを入れて「OK」をクリックします。これ以降、アプリを開くたびに管理者権限での起動を求めるプロンプトが表示されるようになります。
ただし、この設定は慎重に行うことをおすすめします。本当に必要でない限りアプリに管理者権限を与えるべきではなく、常に管理者としてアプリを実行していると、マルウェアが権限を奪取しやすくなります。
もう少し安全な解決策として、アプリのショートカットを作成し、そのショートカットだけを常に管理者として実行する方法もあります。まず実行ファイルを右クリックし、「送る > デスクトップ(ショートカットを作成)」を選択してデスクトップにショートカットを配置します。
次に、そのショートカットを右クリックして「プロパティ」を開きます。ダイアログボックスで「ショートカット」タブに切り替え、下部の「詳細設定」ボタンをクリックし、「管理者として実行」にチェックを入れます。
こうすることで、本体の実行ファイルではなく、そのショートカットから起動した場合のみ管理者権限で実行されるようになります。
管理者として実行できないときの対処法
場合によっては、上記のどの方法でもプログラムを管理者として実行できないことがあります。そんなときは、以下の対処法を順番に試してみてください。
UAC設定を見直す
前述のとおり、Windowsのユーザーアカウント制御(UAC)は、プログラムが管理者権限で実行される挙動を制御しています。管理者アカウントでログインしていれば、プログラムが管理者として実行しようとしたときに確認を求められます。標準アカウントの場合は、管理者の資格情報の入力が必要です。
現在の設定を確認するには、スタートメニューに「uac」と入力し、「ユーザーアカウント制御設定の変更」を開きます。ここには4段階のレベルが表示されます。
上から順に以下のとおりです。
- Windowsの設定変更時やアプリによる変更時に常に通知する:Windows Vista当時のオリジナルのUACと同等の動作です。
- アプリが変更を加えようとしたときにのみ通知する:既定の設定で、ほとんどのユーザーにおすすめのレベルです。
- アプリが変更を加えようとしたときにのみ通知する(画面を暗くしない):上記と同じですが、UACウィンドウ表示時にデスクトップが暗くなりません。
- 通知しない:UACのプロンプトを完全に無効化します。管理者アカウント使用時は許可なくすべての要求を自動承認し、標準アカウント使用時は逆にすべての管理者要求を自動的に拒否するため、おすすめできません。
つまり、UACを無効化していると「管理者として実行」コマンドが正しく機能しません。有効になっているかを確認してから、再度試してみましょう。
管理者アカウントにアクセスできるか確認する
UACを正しく使うには、管理者アカウントにアクセスできなければなりません。管理者のパスワードを持っていなかったり、管理者ではないアカウントの資格情報を入力したりすると、正しく動作しません。自分のユーザーアカウントの状態をきちんと把握しておきましょう。
最も簡単な確認方法は、スタートメニューに「netplwiz」と入力して「ユーザーアカウント」パネルを開くことです。PC上の全ユーザーと所属グループの一覧が表示されます。対象ユーザーをダブルクリックし、「グループ メンバーシップ」タブでアカウントの権限レベルを変更できます。
もちろん、この変更を行うには管理者アカウントでログインしている必要があります。すべての管理者アカウントのパスワードを忘れてしまった場合は、Windowsパスワードのリセットが必要です。それでも問題が解決しない場合は、新しいアカウントを作成して挙動を確認してみてください。
SFCスキャンを実行する
SFC(システムファイルチェッカー)スキャンは、破損したWindowsシステムファイルをチェックし、修復を試みるツールです。ここまで試しても解決しない場合は実行する価値がありますが、管理者権限が必要になります。
Win + X を押し、表示されたメニューから「コマンドプロンプト(管理者)」または「Windows PowerShell(管理者)」を選択します。次に、以下のコマンドを入力してください。
sfc /scannow
スキャンが完了すると、修復が行われた場合はその旨のメッセージが表示されます。
セーフモードを試す
上記の内容をすべて確認しても管理者としてプログラムを実行できない場合は、セーフモードでの起動を試してみてください。セーフモードでは必須サービス以外が無効化されるため、サードパーティ製のサービスが管理者実行機能を妨げているかどうかを切り分けられます。
管理者権限は賢く使う
今回は、Windowsのプログラムを管理者として実行する複数の方法と、問題発生時の対処法を紹介しました。管理者権限を使うときは、必ず一呼吸置いて考える習慣をつけましょう。管理者権限を与えることは、プログラムにコンピューター全体のコントロールを許すことに等しいため、承認するのは信頼できるアプリだけにとどめるべきです。
PC上のユーザーアカウントを安全に保ちたい方は、Windowsアカウントをロックダウンするためのガイドも併せてご覧ください。
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