メディア作成ツールでWindowsをクリーンインストールする方法【初心者向け完全ガイド】
古いPCの動作が重くなったり、起動に時間がかかったりする原因の多くは、ハードディスクに長年蓄積された不要データやシステムの破損にあります。そんなときに効果的なのがWindowsのクリーンインストールです。
この記事では、Microsoft公式の「メディア作成ツール」を使ってWindowsをクリーンインストールする手順を、画像付きでわかりやすく解説します。必要なものは、有効なライセンスを持つWindowsとUSBフラッシュドライブだけ。とても簡単なので、ぜひ参考にしてください。
1. まずはファイルのバックアップを取る
クリーンインストールを行うと、すべてのプログラム、設定、ファイルが削除されます。実は「個人用ファイルとアプリを残す」オプションも存在しますが、PCのパフォーマンスを本当に改善したいなら、全データを消去してまっさらな状態からやり直すのがおすすめです。
保存しておくべきなのは、文書ファイル、写真、動画、ブラウザのブックマーク、そして購入済みソフトウェアのプロダクトキーなどです。
別のPCがある場合は、ポータブルHDD/SSDやUSBドライブを接続してバックアップを取りましょう。LANケーブルを使って2台のWindows PC間で直接データを転送する方法もあります。また、Office 365サブスクリプションでWordやPowerPointを利用しているなら、クラウドストレージのOneDriveも便利なバックアップ先になります。
2. メディア作成ツールをダウンロードしてインストールする
まず、Microsoft公式サイトからWindowsメディア作成ツールをダウンロードします。このツールを使って、USBドライブにインストールメディアを作成します。USBドライブは余裕をもって8GB以上の容量が必要ですが、トラブルを避けるために16GBのフラッシュドライブを使うのがおすすめです。
ダウンロードが完了したら.exeファイルを実行し、ライセンス条項に同意します。するとメディア作成ツールが、「このPCをアップグレードする」か「別のPC用のインストールメディア(USBまたはISOファイル)を作成する」かを尋ねてきます。ここでは後者を選択しましょう。
続いて、言語、アーキテクチャ、Windowsエディションを選択します。基本的には、PCに推奨されている設定と同じもので問題ありません。
次の画面で、インストールメディアの種類として「USB」か「ISOファイル」を選択するよう求められます。「USB」を選びましょう。
フラッシュドライブがPCに挿入されていることを確認してください。ドライブ内の既存のファイルやデータはすべて消去され、そこに最新のWindowsインストールメディアが書き込まれます。
ここからWindows OSのUSBドライブへのダウンロードが始まります。回線速度にもよりますが、多少時間がかかります。
ダウンロードの検証が完了すると、USBドライブへのWindowsインストールメディアの作成が行われます。完了までしばらく待ちましょう。
処理が終わると、「USBフラッシュドライブの準備ができました」というメッセージが表示されます。「完了」をクリックして終了します。
作成したWindows USBインストールメディアは、エクスプローラー上で確認できます。クリーンインストールを実行する前に、PCでUEFIセキュアブートが有効になっているかどうかも確認しておきましょう。
3. Windowsプロダクトキーを確認する
最初に入力したWindowsのプロダクトキーを忘れてしまった方も多いはず。以下の方法で、いつでも再確認できます。
注意:「ProduKey」などの無料ユーティリティの使用は避けましょう。Windows Defender(Microsoft Security)にマルウェアとして検出される可能性があります。コマンドプロンプトなどWindows標準の機能からキーを取得する方が、はるかに簡単で安全です。
Windowsのスタートメニューから、管理者モードでコマンドプロンプトを開きます。以下のコマンドを入力すると、元のWindowsプロダクトキーが出力されます。
wmic path SoftwareLicensingService get OA3xOriginalProductKey
結果として、5文字ごとにハイフンが挿入された25文字のプロダクトキーが表示されます。このキーを二度と紛失しないよう、安全な場所に書き留めておきましょう。
補足: 新しいバージョンのWindows 11ではwmicコマンドが廃止予定となっているため、使えない場合はPowerShellで以下のコマンドを試してみてください。
(Get-CimInstance -Query "SELECT * FROM SoftwareLicensingService").OA3xOriginalProductKey
4. 起動可能なUSBを使ってWindowsをクリーンインストールする
最後のステップが最も簡単です。PCのブートキー(F2、F10、F12など、メーカーによって異なります)を押しながらPCを再起動し、Windows USBインストールドライブから起動します。言語とキーボードの設定を選択し、「今すぐインストール」をクリックしましょう。
ライセンス条項に同意すると、「アップグレード」か「カスタムインストール」の2つの選択肢が表示されます。カスタムインストールを選ぶと、すべてのファイル、設定、アプリケーションが削除されます。クリーンインストールを確実に行うために、必ず「カスタムインストール」を選択してください。
次に、Windowsをインストールするパーティションを選択します。一般的には、最大容量の「ドライブ0」を選べばOKです。下の画像を参考にしてください。
パーティションを選択すると、Windowsのインストールが自動的に開始されます。あとは何もする必要がありません。ただし、場合によってはプロダクトキーの入力を求められることがあります。その際は、前のセクションで控えておいたキーを入力してください。続いてWindowsエディションの選択画面が表示され、その後はインストールが完了するまで待つだけです。完了後、新しいユーザー名とパスワードの作成を求められます。
よくある質問
1. Windowsのクリーンインストールはやる価値がある?
定期的なアップデートと適切なセキュリティ対策(SmartScreenを「オン」にしておくなど)で普段からWindowsをきちんと管理していれば、システムは高速で安定した状態を保ち、時間とともにさらに快適になっていきます。その場合は、無理に再インストールする必要はありません(ただし、再インストールしてもPCに害はありません)。
一方、システムが明らかに遅くなったり、プログラムが頻繁にクラッシュしたりするようになったら、クリーンインストールの出番です。スマートフォンの「初期化(工場出荷状態に戻す)」と同じイメージだと考えるとわかりやすいでしょう。
2. クリーンインストールするとファイルは削除される?
Windows 10のクリーンインストールで、必ずしもファイルを削除する必要はありません。Windows USBインストールドライブから起動すると、「アップグレード」か「カスタムインストール」の2つの選択肢が与えられます。前者(アップグレード)を選べば、ファイルやプログラムを削除せずにWindowsを再インストールできます。
3. Windowsのクリーンインストールの主な目的は?
クリーンインストールの目的は、長年の使用で蓄積されたファイル破損やハードディスクの問題の痕跡をすべて取り除くことです。だからこそ、すべてのファイルとアプリケーションを削除する「カスタムインストール」が推奨されます。そのため、最初に全ファイルのバックアップを取ることが重要になります。詳細は本ガイドの最初のセクションを参照してください。
4. 再インストールせずにWindowsをクリーンアップするには?
Windowsは公式アップデートのたびにPCのパフォーマンス改善が続けられているため、手動での「クリーンアップ」は以前ほど必要なくなっています。ファイルの掃除方法を探すよりも、Windowsシステムを常に最新の状態に保つ方が効果的です。
とはいえ、システムの復元は、突然のアップデート失敗、動作の遅延、起動の遅さ、ドライバーの不具合などの問題からPCを守る非常に信頼性の高い手段です。PCの調子が良い今のうちに、復元ポイントを作成しておくのも良いアイデアです。
5. PCを新品同様にするには?
計画的なアップデートと常時有効なWindowsセキュリティがあれば、デバイスは事実上新品以上の状態へと進化します。パフォーマンス向上を実感できるはずです。さらに、RAMの増設やストレージ・電源などの主要ハードウェアの計画的な交換を行えば、システムの寿命は今後何年にもわたって延びます。
まとめ
Windowsメディア作成ツールを使えば、誰でも簡単にPCへクリーンなWindowsを再インストールできます。再インストール後は、ドライバーの更新やWindows Updateの適用など、初期設定の手順を忘れずに行いましょう。
なお、Windowsを再インストールせず、緊急時用の起動可能なメディアだけ準備しておきたい場合は、Windowsに組み込まれた「回復」機能を使って回復ドライブを作成するという選択肢もあります。用途に合わせて使い分けてください。
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