PCのオプティカルアウト(S/PDIF)ポートの使い方【接続設定から5.1chサラウンドまで】
PCとオーディオシステムを接続する方法は数多くありますが、そのすべてが同じ音質をもたらすわけではありません。最高のサウンドを追求するなら、光デジタルケーブル(オプティカルケーブル)を使った接続がおすすめです。この記事では、PCのオプティカルアウト(S/PDIF)ポートを使ってオーディオシステムと接続し、PCのオーディオ環境が持つポテンシャルを最大限に引き出す方法を解説します。
注意:この接続を行うには、PC側とオーディオシステム側の両方に光デジタル端子(S/PDIF)が搭載されている必要があります。
PCでオプティカル(S/PDIF)オーディオを有効にする方法
まず最初に、スピーカーとPCの両方に光デジタル端子(S/PDIF)があることを確認しましょう。確認できたら、光ケーブルでPCとスピーカーを接続します。
注意:スタンドアロンのスピーカーではなく、アンプを含む本格的なオーディオセットアップを使用している場合は、接続する端子をよく確認してください。機器によっては「光入力(OPTICAL IN)」と「光出力(OPTICAL OUT)」の端子が別々に用意されていることがあります。PCの出力端子は、スピーカー(またはアンプ)の入力端子に接続してください。
ケーブル選びについてですが、メーカーは「金メッキ採用」「高品質」などのマーケティング用語で自社ケーブルの優位性を主張しがちですが、こうした宣伝文句は気にする必要ありません。ケーブルを無理に結んだり折り曲げたりする予定がない限り、安価な光ケーブルでも十分です。光ケーブルはHDMIと同様にデジタル信号を伝送する仕組みで、信号劣化の影響を受けにくいのが特徴です。しかもオーディオデータはHDMIよりも必要な帯域が少ないため、ケーブルの品質が多少低くても実用上問題になることはほぼありません。
光ケーブルを接続したら、Windowsタスクバー右下のスピーカーアイコンをクリックし、音量スライダーの上にあるスピーカー名をクリックします。「Optical」や「Digital」といったサウンド出力が表示されていれば、それをクリックして有効にしましょう。
もしリストに表示されない場合は、タスクバーのスピーカーアイコンを右クリックして「サウンド」を選択し、「再生」タブを開きます。
「再生」タブの一覧内で右クリックし、「無効なデバイスの表示」をクリックします。
すると、「デジタル出力」や「光デジタル出力」のような名前のデバイスが表示されるはずです。そのデバイスを右クリックして「有効化」を選択し、オンに切り替えます。さらに、もう一度右クリックして「既定のデバイスとして設定」をクリックすれば、光デジタルオーディオが有効になります。
PCでオプティカル5.1chサラウンドを有効にする方法
ステレオ2chの構成であれば、アナログ接続でも十分満足できるかもしれません。しかし、5.1chサラウンドやDTSといった現代のサウンドフォーマットを活かすには、デジタル接続が不可欠です。デジタル接続がない場合、デコード処理はオーディオ機器側の専用ハードウェアではなくPC側で行われ、音声は低品質なアナログ信号として転送されることになります。
接続の確立は必ずしも簡単ではありませんが、それでもオーディオにはHDMIポートではなく独立した光デジタル接続を使うことをおすすめします。HDMIの方がセットアップは簡単かもしれませんが、大きな制約を伴います。
HDMIは帯域が限られており、本来は映像伝送が主体の規格です。高ビットレートの動画を再生したり、超高解像度・60fps超でゲームをプレイしたりしていると、HDMIの帯域が圧迫され、非圧縮の5.1chデジタルオーディオまでスピーカーに送れなくなる可能性があります。
映像と音声にそれぞれ専用ケーブルを使えば、それぞれに独立した伝送経路が確保され、AV環境全体で最良の結果が得られます。ただし、いくつか注意点もあります。
まず、マザーボードが5.1chサラウンド出力に対応しているかどうかです。光出力端子が搭載されていても、すべてのゲームや映画でサラウンドが再生できるとは限りません。マザーボードの光出力が5.1chに対応している必要がありますが、これはWindowsのバージョンや、Dolby対応出力として認識されるかどうかなどによって大きく異なります。
お使いの環境がDolby 5.1形式に対応しているかどうかは、「サウンド」ウィンドウの「再生」タブで確認できます。デバイスを右クリックして「プロパティ」を開き、「詳細」タブに移動しましょう。ドロップダウンメニューから「DTS Interactive」など使用したい5.1chサラウンド形式を選択して「OK」をクリックします。(PCがDolby Digitalを検出しない場合は、追加の対処が必要になることがあります。)
また、「サポートされている形式」タブも開き、レシーバー(アンプ)が処理できる形式にチェックが入っていることを確認しておきましょう。
アプリ側の設定を確認する
すべて正しく設定したはずなのに、一部のアプリからだけスピーカーに音が出ないことがあります。さらに奇妙なことに、マルチスピーカー構成を完全に無視して、前面左右の2つのスピーカーからしか音が鳴らないケースもあります。そんなときは、アプリ側の設定を見直しましょう。
Windows上の各ソフトウェアは、システムの既定のオーディオ設定を独自に上書きできる仕組みになっています。お気に入りのメディアプレイヤーがアナログ出力に「固定」されたままになり、新しく設定したデジタル出力へのシステム全体の変更を検知できていない可能性があります。
同様に、Kodiのようなアプリにはオーディオ出力を管理するためのオプションが用意されています。そこから通常、オーディオ出力デバイス、エンコーディング方式、チャンネル数などを変更できます。
特定の音源がステレオでしか再生されない場合、解決策はスタンドアロンのスピーカー、アンプ、あるいはPCのオーディオソフトウェアのいずれかにあります。デフォルトでは、マルチスピーカー構成でもステレオ音源は2つのスピーカーからのみ再生されます。それは「そのように録音された」音源だからです。ステレオで収録されたものは、2つのスピーカーだけでステレオ再生されるのが基本です。
2chステレオの音声をすべてのスピーカーから鳴らしたい場合は、「ステレオ拡張」「チャンネルリダイレクション」「サラウンド効果」などの名前のオプションを探してみてください。
まとめ
以上が、Windows 10で光ケーブルを使うための基本です。ただし、実際には細かなニュアンスが多く、トラブルにつながりやすい変数も数多く存在します。対応が必要なのはサウンドカードとスピーカーだけではなく、再生する個々のメディアも関係してきます。さらに、最近のWindowsバージョンでは光出力のサポートが不安定になっている点にも注意が必要です(例:「サウンド」ウィンドウの「構成」ボタンを使って5.1chスピーカーを有効化することができなくなっています)。
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