Genie Timeline 2.0レビュー:MacのTime MachineのようなWindows向けバックアップソフト
バックアップは、パソコンのメンテナンスにおいて最も重要な作業です。どれだけ安全だと感じていても、大切なデータや思い出を確実に守るためには、すべてのデータの完全なコピーを別の場所に持っておくことが不可欠です。
筆者のバックアップ手法は、昔ながらの「コピー&ペースト」から、rsyncなどのコマンドラインツールを使った増分バックアップへ、そして最近ではDropboxなどのクラウドストレージへと進化してきました。Windows 7に移行してからは、無料版の「Genie Timeline 2.0」を使い始めました。
バックアップアプリを選ぶ際に筆者が求めていたのは、安全かつ高速に動作し、PCへの負担が最小限で、しかもファイルの古いバージョンも保持してくれる――つまり、いつでも以前の状態に戻せるソフトでした。理想としていたのは、まさにAppleの「Time Machine」のようなバックアップ方式です。しかしWindows PCではTime Machineが使えないため、それに非常によく似たアプリケーション「Genie Timeline」に行き着きました。
Genie Timeline 2.0には、「Free(無料)」版、「Home」版、「Pro」版の3つのエディションが用意されています。無料版は機能がかなり絞られていますが、有料版に投資したくないユーザーにとっては十分に強力です。筆者は現在まで無料版を使用していますが、その有用性を実感しており、近いうちにHome版へアップグレードする予定です。
インストールと初期設定
基本インストールが完了すると、通知領域(タスクトレイ)にGenie Timelineのアイコンが表示され、「Select Backup Drive(バックアップドライブの選択)」というウィンドウが開きます。バックアップ先としては、外部ハードディスクドライブの使用が推奨されています。

ドライブを選択すると、次にバックアップしたいファイルの種類を選べます。

残念ながら無料版では、大まかなファイルカテゴリ単位でしか選択できません。特定の拡張子を細かく指定したい場合は、上位版へのアップグレードが必要になります。
几帳面な性格ゆえに、筆者はバックアップ対象のフォルダを細かく管理したいタイプです。ファイルの種類別にバックアップすると、不要なものまで誤って含めてしまったり、逆に重要なものを見落としたりする恐れがあります。そこで「Customize selections(選択項目のカスタマイズ)」を選びました。これにより、バックアップしたくないファイル種類のチェックを外したり、「My Computer」タブからバックアップしたい特定のフォルダを直接指定したりできるようになります。


以上でバックアップの設定は完了です。ダッシュボードが表示され、バックアップの進行状況をリアルタイムで確認できます。

バックアップが開始されると、「Smart Mode(スマートモード)」か「Turbo Mode(ターボモード)」を選択できます。Smart Modeは、バックアップ処理がPCのリソースに過度な負荷をかけないよう自動的に制御してくれるモードです。一方、とにかく素早くすべてをバックアップし終えたい場合は、Turbo Modeへ切り替えるのがおすすめです。
バックアップするデータ量やバックアップ先ドライブの速度にもよりますが、完了までにかかる時間は数分から数時間程度です。
ファイルの復元
バックアップはあくまで第一段階。Genie Timelineの真価は、視覚的で直感的な「タイムラインビュー」を使ったファイル復元機能にあります。
復元プログラムを起動するには、エクスプローラーの「お気に入り」バーにある「Timeline Explorer」を選択します。

または、Genie Timelineのダッシュボードから「Restore from Timeline」を選択しても構いません。

エクスプローラーで復元タイムラインが起動すると、アドレスバーの下にタイムラインが表示されます。このタイムラインを操作すれば、まるで過去へさかのぼるように、削除済みのファイルやフォルダ、ファイルの旧バージョンを閲覧できます。任意のファイルやフォルダは、右クリックメニューから簡単に復元可能です。

さらに「Show Versions」をクリックすれば、同じファイルの過去のバージョン一覧を表示し、目的の時点のものを個別に復元することもできます。

高度な設定
基本設定だけでもデータのバックアップは十分行えますが、より細かく自分好みに調整したい方向けに、いくつかの高度な設定も用意されています。
「File > Preferences」をクリックして設定パネルを開きます。
「General」タブでは、自動更新の有効/無効を切り替えられます。

「Windows Explorer Enhancement」タブでは、特定のファイルやフォルダの表示・非表示を設定できます。特に便利なのは、隠しファイルや隠しフォルダの表示・非表示を切り替えられる点です。

「Auto-Exclude」タブでは、特定のファイルやフォルダをバックアップの除外対象に登録できます。「hidden files(隠しファイル)」のオプションもここにあります。AppDataフォルダなど隠しファイルもバックアップしたい場合は、このチェックを外しておく必要があります。自動除外リスト自体は非常に便利な機能ですが、筆者の環境では常に正しく機能しない場面もありました。フォルダを除外設定する際は、意図しないデータが漏れていないか一度確認しておくと安心です。

まとめ
Genie Timelineは、すべてのデータを手軽かつスピーディーにバックアップできる堅実なアプリケーションです。多くの場合、無料版でも十分実用的ですが、Home版やPro版には追加のメリットがあります。例えば、データの暗号化・圧縮、バックアップ頻度の指定、ディスク容量が一杯になったときの自動データ削除、そしてPCが完全にクラッシュした際に役立つ「Smart Disaster Recovery」ディスクの作成など、多彩な機能が利用可能になります。
筆者にとって特に有用だと感じたのは、やはりタイムラインビューです。復元したいデータを視覚的に確認でき、「過去へ戻る」ような感覚で操作するだけで、以前削除したファイルやフォルダを簡単に見つけて復元できます。この優れた使い勝手こそが、Genie Timelineを筆者のデフォルトのバックアップアプリにしている最大の理由です。
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