Microsoft、機密メールがCopilotに勝手に読み取られる重大バグを修正
Microsoftは、コーディング上の不具合により、Copilot Chatがユーザーの意図に反して機密性の高いメールへアクセスし、要約できてしまう状態になっていたことを認めました。
ITメディアBleepingComputerの報道によると、この問題は、データをMicrosoftのAIから保護したい顧客が有効化している「データ損失防止(DLP)」ポリシーを迂回するものだったといいます。不具合は1月21日に最初に報告され、Copilot Chatの「Work」タブが該当しました。この機能は、Word、Excel、PowerPoint、Outlook、OneNoteを通じてMicrosoft 365ビジネスユーザー向けに提供されているものです。
原因は送信済み・下書きフォルダを拾ってしまうコードの不具合
Microsoftは調査の結果、原因をCopilot側のコーディングバグだと特定しています。「送信済みアイテムおよび下書きフォルダ内のアイテムが、秘密度ラベルが設定されているにもかかわらず、Copilotによって取得されてしまう」と同社はBleepingComputerの取材に説明しています。
Microsoft 365では、ユーザーがファイルやメールを手動で「機密」とマークすることも、システムに自動的にラベル付けさせることも可能です。ラベルが適用されたデータは、本来なら組織の情報保護ポリシーに準拠した形で扱われるはずですが、今回のバグによりその保護が機能しないケースが発生していました。
修正は展開中も、完全解決の時期は未定
この問題への対応策は今月初めから段階的に展開が開始されましたが、すべての環境で解決される具体的な時期は明らかにされていません。Microsoftは現在も修正の効果を監視しており、影響を受けたユーザーに個別に連絡を取り、正常に動作しているかどうかを確認しているといいます。
このバグによって影響を受けた組織の総数は不明ですが、英国の国民保健サービス(NHS)も被害を受けた組織の一つであるとみられています。医療機関が扱う情報には極めてセンシティブなデータが多く含まれるだけに、深刻度の高さがうかがえます。
相次ぐAI機能をめぐるプライバシー問題
Microsoftによる製品へのAI機能の統合は、決して順調な道のりだったとは言い切れません。スクリーンショットを継続的に記録する「Windows Recall」や画面を見て対話する「Copilot Vision」などは、プライバシーへの懸念から批判を浴びてきました。また、同社がWindows 11の各種アプリでCopilotの機能を縮小する計画を持っているとも報じられています。
企業にとってAIアシスタントの利便性と情報保護の両立は重要な課題です。機密情報を扱う組織は、秘密度ラベルやDLPポリシーの設定状況を改めて点検し、AI機能がどのようなデータにアクセスしているかを確認することが推奨されます。
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