Windows 11「Home」と「Pro」の違いを徹底比較!どちらを選ぶべきか解説
Windows 11は、6年ぶりのメジャーバージョンアップとなる最新OSとして、ついに一般ユーザー向けの販売が開始されました。刷新されたUI・UXをはじめとする大規模な変更点に加え、数々の新機能が盛り込まれており、公開初日からすべての機能が利用できるわけではないものの、非常に魅力的な仕上がりとなっています。
これまでのWindowsと同様、Windows 11にも複数のエディションが用意されています。それが「Windows 11 Home」と「Windows 11 Pro」です。では、この2つのエディションには具体的にどのような違いがあるのでしょうか。そして、あなたはどちらを選ぶべきなのでしょうか。本記事で詳しく解説します。
なぜWindowsには複数のエディションが存在するのか?
Windowsは、OSとしての歴史の大部分において、複数のエディションを提供してきました。その理由はシンプルです。単一のOSですべてを賄うこと自体は可能ですが、必要な機能はユーザーごとに異なり、すべてのPCがすべての機能に対応しているわけでもないため、複数のバージョンを用意する方が理にかなっているからです。
Windows XPの時代を振り返ると、主要なエディションは「Home Edition」と「Professional」の2つで、その他の多くのバリエーションはこの2つから派生したものでした。ところが、Windows VistaやWindows 7になると、「Starter」「Home Basic」「Home Premium」「Enterprise」「Business」「Ultimate」と、機能セットの異なる多数のエディションが登場し、状況は一気に複雑になりました。
端的にまとめると、StarterはローエンドPC向け、Home BasicとHome Premiumは家庭用PC向け、EnterpriseとBusinessはビジネス環境のPC向け、そしてUltimateは全エディションの機能を網羅した最上位版という位置づけでした。正直なところ、少し混沌とした時代だったと言えるでしょう。
Windows 10ではこの構成が大幅に整理され、一般消費者向けには「Home」と「Pro」の2つのエディションが中心となりました。Sモード搭載版やPro for Workstations、Education、Enterpriseなども存在しますが、ほとんどのユーザーが意識すべきはHomeとProの2つだけです。
Windows 10 Homeは一般的なPCに標準搭載されるエディションで、Windows 10 Proは追加機能を備え、より高性能なPCやビジネス向けシステムに採用されています。Windows 11もこの構成をそのまま引き継いでおり、両者の違いもWindows 10の頃とほぼ同様です。
Windows 11 HomeとProの違いは何?
Microsoftは公式サイトで両バージョンの比較表を公開しており、一目見るだけでそれぞれの違いが把握できます。実は、Windows 11 HomeとProは、想像している以上によく似ているのです。
Windows 11 Homeには、Windows Hello、セキュアブート、Windowsセキュリティ、ペアレンタルコントロール、デバイス暗号化など、Windows 11に期待できる基本機能がすべて搭載されています。
さらに、WSL(Windows Subsystem for Linux)といった開発者向け機能もHomeで利用可能ですし、今後のアップデートで提供される予定のAndroidアプリサポートも、Homeエディションで使える見込みです。
一方のWindows 11 Proは、Homeの全機能に加えて、主にプロフェッショナル環境向けの機能が追加されています。最も注目すべきはBitLockerでしょう。これは、128ビットまたは256ビットのAES暗号化とTPMを活用してドライブ全体を暗号化できる、フルボリューム暗号化ツールです。加えて、Azure統合、割り当てアクセス(Assigned Access)、動的プロビジョニング、キオスクモード設定、Hyper-V、Windowsサンドボックス、完全なリモートデスクトップ対応など、ビジネス管理・展開のためのツール群も揃っています。
ローカルアカウントへの対応の違い
公式サイトではひと目ではわかりませんが、重要な相違点がもう1つあります。それがローカルアカウントの扱いです。Windows 11 Homeではローカルアカウントによるセットアップができなくなり、Microsoftアカウントとの連携が必須となりました(Windows 10 Homeまではローカルアカウントがサポートされていました)。一方、Windows 11 Proでは、Microsoftアカウントに紐付けることなくローカルアカウントを使用できます。
ハードウェア上限の違い
ハードウェアに関する制限にも差があります。最小要件(RAM 4GB、ストレージ64GB、AMD/Intel/Qualcomm製の1GHzデュアルコアCPU、TPM 2.0、DirectX 12対応GPU)は両者共通ですが、対応上限が異なります。
Windows 11 Homeは最大64コアのCPU、最大128GBのRAMまでしかサポートしておらず、2基のCPUを搭載するシステムには対応していません。通常の用途では十分すぎるスペックですが、それ以上が必要な特殊な環境では、Windows 11 Proが選択肢となります。Proは各CPU 64コア(合計128コア)のデュアルCPU構成と、最大2TBのRAMまでサポートしています。
どちらを選ぶべきか?
ここまでの違いを見ると、「迷わずProでいいのでは?」と思う方も多いかもしれません。確かにシステム要件は同じですし、ビジネス環境で使う予定がなくても、BitLockerやローカルアカウント機能の恩恵を受けられる可能性があります。ただ、価格の話をする前に結論を急ぐのは待ちましょう。
現在、Windows 11はWindows 10からの無料アップグレードとして提供されています。新規購入する場合、Windows 10 Proのライセンスは199ドル(約2万4000円)、一方Windows 10 Homeのライセンスは139ドル(約1万7000円)です。Homeの方がかなり安価に抑えられます。また、Homeを購入した後にProへアップグレードすることも可能ですが、Microsoft Storeでのアップグレード料金は99ドル(約1万2000円)で、最初からProライセンスを購入するよりも結果的に高くついてしまいます。
結局のところ、どちらを選ぶべきかは、あなたの使用目的とニーズ次第です。とはいえ、大多数のユーザーにとっては、Windows 11 Homeで十分満足できるはずです。BitLockerなど特定のPro機能が必要な場合のみProを選び、その際は60ドル(後からアップグレードするなら99ドル)の追加費用に見合う価値があるかどうかを検討するとよいでしょう。
ほとんどの人にはWindows 11 Homeで十分
以上、HomeとProの主な違いを解説しました。ProはHomeの全機能に加えてさらなる機能を備えていますが、一般的なユーザーであれば、Windows 11 Homeで十分です。すべてのアプリは同じように動作し、BitLockerといくつかのビジネス向け機能を除けば、使い勝手はまったく変わりません。仮に何らかの理由でProが必要になったとしても、システム要件は同一で、ローカルアカウントのサポートや追加機能が手に入る点は安心材料です。
この記事が、あなたに最適なエディションを選ぶための参考になれば幸いです。
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