TextWrangler:Mac用のシンプルなのに超強力なテキストエディタ
テキストエディタは、コンピュータ史上最も古いアプリケーションのひとつです。初登場から長い年月を経て大きく進化を遂げ、現在では数え切れないほどの選択肢が存在します。その中でも、Mac向けの定番テキストエディタとして名高いのが「TextWrangler」です。
単なるテキストエディタにとどまらない実力
TextWranglerは、本格的なワープロソフトほど多機能ではありません。軽量で、余計な書式設定に頼らずプレーンなテキストを扱うことに特化した設計です。場合によっては、そうした装飾機能はむしろ邪魔になりますよね。しかし、他のプレーンテキストエディタと比べると、TextWranglerには明確な優位点がいくつもあります。
1. コードのカラー表示(シンタックスハイライト)
誰もがプログラマーというわけではありませんが、今では多くの人がブログを書いています。そしてブログ運営では、ときおり軽めのコード編集が必要になるもの。従来のテキストエディタやワープロでそれをやろうとした経験があれば、あの作業がどれほど苦痛かよくご存じでしょう。

TextWranglerはコードの各部分に異なる色を割り当てるため、プレーンテキストや別種のコードとの区別がひと目でわかります。どこに何があるか探し回る必要がなくなり、編集スピードも格段に向上します。

ときには、TextWranglerがテキストを単なるプレーンテキストとして認識してしまうこともあります。コードを色分け表示したい場合は、画面下部のバーにあるオプションからテキストの種類を選択して、「これはコードです」と教えてあげましょう。あとはTextWranglerが自動的に処理してくれます。
読みやすさを高めるには、「Text Display → Soft Wrap」メニューでテキストの折り返し表示を有効にするのも忘れずに。
2. 構造・階層の認識とセクションへのジャンプ
TextWranglerはファイルの構造と階層を自動的に認識します。ナビゲーションバーからシンボルを選択するだけで、目的のセクションへ素早くジャンプ可能です。

見出し(h1、h2など)が並ぶシンプルなテキストであれば、狙いのセクションもすぐに見つけられます。一方、「style.css」のような複雑なファイルでは、セクション間を自由に行き来できるだけで編集効率が大きく変わってきます。
3. 複数ファイルをまとめて管理できるコンテナ
ほとんどのテキストエディタとは異なり、TextWranglerはテキストファイルのコンテナとして機能し、多数のファイルを同時に開けます。好きなだけテキストファイルを作成・編集し、それらを切り替えながら作業できます。フォルダを開けば、中にある編集可能なファイルがすべてサイドバーに一覧表示されます。

さらに、FTPアカウント情報さえ準備しておけば、Webサーバー上のファイルなど、リモート環境から直接ファイルを開くことまで可能です。

この機能は、Webサイト、WordPressテーマ、プラグインなど、多数のファイルを扱うプロジェクトで特に威力を発揮します。
4. 強力な検索&置換機能
TextWranglerを選ぶ理由をひとつだけ挙げるとするなら、それは圧倒的な検索・置換能力でしょう。
検索・置換機能自体は多くのアプリに搭載されていますが、TextWranglerは複数のファイルに対して一括で実行できます。例えば、1000ページある会社のウェブサイトを編集中に、全ページの会社住所を変更したい場面を考えてみてください。ひとつずつ手作業で直すのは論外です。TextWranglerなら、1000ページの中から旧住所を検索し、すべて新住所へ一括置換できます。
通常の検索・置換には「Search → Find」メニュー(Command + F)を使います。複数ファイルへの検索・置換には「Search → Multi-File Search」メニュー(Command + Shift + F)を活用しましょう。

5. 名前を指定してファイルを開く
特に大量のファイルを扱うプロジェクトでは、似たような名前のファイルだけをまとめて開きたい場面があります。そんなときは「File → Open File by Name」メニュー(Command + D)の出番です。例えば、テーマ内のCSSファイルだけを開いたり、HTMLファイルのみに絞ったり、執筆中の推理小説でX氏が登場するシーンだけを抽出したりと、柔軟に使いこなせます。

TextWranglerにはここで紹介しきれないほど多くの機能が備わっていますが、個人的に最も有用だと感じたのはこの5つでした。あなたのお気に入りのTextWrangler機能は何ですか?ぜひコメント欄で教えてください。
補足:現状について
なお、TextWranglerは2017年に開発・配布が終了し、その機能は開発元Bare Bones Softwareのフラッグシップ製品「BBEdit」へと統合されました。BBEditの無料モードには、かつてTextWranglerが提供していた機能の多くが引き継がれているため、同様の環境をお探しの方はBBEditの利用を検討してみてください。
画像クレジット:Joe Buckingham
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