iPhoneとiPadでSiriをオフラインで使う方法|対応機種とできること・できないこと
SiriはAppleの音声アシスタントで、長年にわたりiOSに欠かせない存在となっています(MacやApple Watchでも利用可能)。アプリの起動、リマインダーやカレンダーの予定作成、質問への回答など、画面やキーボードに触れることなく、音声だけでさまざまな操作ができます。
では、インターネットに接続していない状態でもSiriを使えるのでしょうか?結論から言えば「使えます」。ただし、いくつかの制限があります。この記事では、Wi-Fiやモバイル通信が利用できない環境で、Siriがどれほど賢く動作するのかを詳しく解説します。
オフラインでSiriを使えるのはどのiPhone?
これまでSiriは、音声コマンドを理解・実行可能なアクションに変換するために、Appleのサーバーへ接続する仕組みでした。たとえば「Hey Siri、今日の天気は?」と話しかけると、その質問はサーバーへ送信されて処理され、回答がiPhoneに返され、Siriが読み上げていたのです。
しかし2021年末に配信されたiOS 15では、Appleは音声認識機能をサーバーから端末本体側へ移行しました。これにより、サービスの安全性とプライバシーが向上するとともに、オフライン状態でも一部のタスクが実行できるようになったのです。
つまり、お使いのiPhoneが対応していれば、iOS 15へアップデートするもうひとつの大きなメリットになります。ただし、重要なのは「対応しているかどうか」という点です。
音声認識には高い処理性能が必要なため、AppleはiOS 15でオフラインのSiriを利用できる機種を、A12 Bionicチップ以降を搭載したモデルに限定しています。現時点でこの機能に対応しているiPhoneは以下の通りです。
- iPhone XS / XS Max
- iPhone XR
- iPhone 11 / 11 Pro / 11 Pro Max
- iPhone SE(第2世代・2020年モデル)
- iPhone 12 / 12 mini / 12 Pro / 12 Pro Max
- iPhone 13 / 13 mini / 13 Pro / 13 Pro Max
さらに、以下のiPadでもこの機能を利用できます。
- iPad mini(第5世代以降)
- iPad Air(第3世代以降)
- iPad(第8世代以降)
- iPad Pro 11インチ(第1世代以降)
- iPad Pro 12.9インチ(第3世代以降)
なお、執筆時点ではApple WatchやmacOS Montereyでは、オフラインでのSiri利用には対応していません。
また、「Hey Siri」機能が有効になっている必要があります。設定方法については、iPhoneの画面が見えない状態でもSiriを呼び出す方法のガイド記事をご参照ください。
オフラインでSiriにできることは?
まず押さえておきたいのは、iOS 15でiPhone内に保存されているのはSiriの「音声認識」部分だけだということです。コマンドの処理や質問への回答といった多くの機能は、依然としてサーバー側で担われています。
そのため、オフライン状態では普段通りの全機能を使うことはできません。たとえば「スイスの首都はどこ?」や「今日の午後に雨は降る?」といった一般的な質問を投げかけると、冷たい反応が返ってきます。具体的には、「それにはインターネット接続が必要です」というエラーメッセージが表示されるのです。オフライン時にSiriの手の届かないタスクがどれほど多いかに、驚かされるかもしれません。
たとえば、Siri経由でカレンダーアプリを起動することはできますが、新しい予定の登録はできません。メモアプリも同様で、新規メモを開くことはできますが、キーボードを表示するには画面をタップし、マイクボタンを押してから音声入力を始める必要があります。
これまで確認できている範囲では、オフラインでもSiriで実行できるタスクは以下の通りです。
- アプリの起動
- 新しいアラームの作成
- タイマーの設定(ただし、なぜかストップウォッチは使用不可)
- 一部のシステム機能の操作(低電力モードのオン/オフ、懐中電灯の点灯、画面の明るさ調整など)
- 最後に使用した音楽・ポッドキャストアプリでの曲の再生、前後の曲へのスキップ
- 音量の調整
- 電話の発信
- メッセージの作成と送信
オフライン時のSiriにはどんな制限がある?
上記のリストからも分かるように、オフラインでもSiriはいくつかの操作が可能ですが、その能力はかなり限定的です。アプリを開くことはできても、音声操作だけでアプリ内で何かを実行することは、ほぼできないと言えます。
リマインダー、カレンダー、マップなどの便利なアプリでは、新しい項目を作成できません。音楽やポッドキャストもメイン画面以上の操作ができず、ダウンロード済みのアルバムやエピソードを選択することもできません。
もちろん、インターネット接続そのものが必要な操作はすべて実行不可ですが、これは言うまでもありません。
オフライン音声コントロールの搭載は確かに便利な機能ですが、Siriの真価はやはりインターネット接続があるときにこそ発揮されます。フル機能のApple音声アシスタントで何ができるのかを知りたい方は、「iPhoneとiPadでのSiriの使い方」「MacでのSiriの使い方」の記事もあわせてご覧ください。
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