Windows 10を2030年まで安全に使い続ける方法:LTSC移行の詳細プラン
Windows 10は2025年10月14日にサポート終了(EOL)を迎えます。私のセカンドPCはまだ十分に使える状態なのに、Windows 11へのアップグレード要件を満たしていません。Microsoftに年間30ドルを支払って延長セキュリティ更新(ESU)を受ける代わりに、シンプルな回避策によって2030年までこのPCを安全に使い続けることにしました。
2030年まで使えるWindows 10のエディション
公式サポートの終了が迫る中、選択肢はいくつかあります。まず真っ先に思いつくのはWindows 11へのアップグレードですが、私のノートPCでは設定アプリに「このPCではWindows 11を実行できません」という警告が表示されます。古いPCに回避策を使ってWindows 11を導入することも不可能ではありませんが、快適さには欠けます。
そこで現実的な選択肢となるのが、Microsoftから年間30ドルのESU(Extended Security Updates)を購入するか、Windows 10のセキュリティ更新を2030年まで提供すると謳う0Patchのようなサードパーティ製セキュリティサービス(年額約25ドル)に登録する方法です。
しかし、もうひとつ、あまり知られていない選択肢があります。しかもそれを提供しているのは、他でもないMicrosoft自身なのです。
Windows 10 Enterprise LTSCとは何か
Windows 10 Enterprise LTSC(Long-Term Servicing Channel/長期サービスチャネル)は、コンピュータの突然の仕様変更を許容できない企業向けにMicrosoftが用意した特別なエディションです。銀行のATMや病院のMRI装置を制御するコンピュータのように、毎日安定して動作し続けることが絶対条件のシステムを想像してみてください。LTSCはまさにそのために作られた、余計な機能をすべて取り除いたWindows 10であり、セキュリティ修正以外の更新は一切行われません。
2021年版のLTSCは2027年1月までセキュリティパッチが提供され、IoT版なら2032年までサポートが延長されます。さらに嬉しいことに、LTSCは完全なブロートウェアフリーです。PCメーカーがプリインストールする余計なソフトは一切含まれず、Xbox Game Barすら入っていません。Microsoft Storeもありませんが、こちらは後から手動で追加可能です。
もちろん、LTSC版Windows 10をライセンス認証するには有効なプロダクトキーが必要です。信頼できるオンラインリセラーなら安価なキーを見つけるのは容易で、価格は20〜30ドル程度が相場です。LTSCは本来エンタープライズ向けですが、評判の良い第三者販売者のキーであれば、個人利用でも問題なくアクティベートできます。
注意:本記事で紹介する上書きアップグレード手法は、Microsoftが公式にサポートするものではありません。LTSCについてはクリーンインストールのみが推奨されており、レジストリ編集にはリスクが伴い、最悪の場合システムが起動しなくなる可能性もあります。筆者自身はこの方法でアップグレードに成功しましたが、必ず事前にフルバックアップを作成し、自己責任で実施してください。
クリーンインストールせずにLTSCへアップグレードする手順
Microsoftが公式にサポートしているのはクリーンインストールのみですが、Windowsレジストリを少し調整することで、アプリやファイルを失うことなくWindows 10 ProからLTSCへ移行できます。
まず、PCの完全なバックアップを作成しましょう。標準のWindowsバックアップ機能を使ってもよいですし、Macrium Reflectなどのツールでディスクイメージ全体を取得しても構いません。加えて、復元ポイントも作成しておきましょう。レジストリ編集の途中で問題が発生した場合、変更を元に戻せるようになります。
次に、Microsoftの評価センター(Evaluation Center)またはボリュームライセンスポータルから、LTSC 2021のISOファイルをダウンロードします。
ここで重要なのは、ISOの言語が現在のWindows 10環境と完全に一致していることです。確認するには、管理者権限でWindowsターミナルを開き、dism /online /get-intlと入力します。「システムロケール」の項目を確認して言語をメモしてください。私の環境はen-US(英語・米国)だったため、English US版のISOをダウンロードしました。
上書きアップグレードを実行するには、レジストリを編集してインストーラーに「このPCには既にEnterprise LTSC版が入っている」と認識させる必要があります。Win + Rキーを押し、「regedit」と入力して「OK」をクリックしましょう。
レジストリエディターでHKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersionへ移動し、以下の値を変更します。各エントリをダブルクリックして値を書き換えてください:
- EditionID:「Professional」→「EnterpriseS」
- ProductName:「Windows 10 Pro」→「Windows 10 Enterprise LTSC」
- ReleaseID:「22H2」→「21H2」。そう、LTSC版は最新ビルドではなく、Windows 10 21H2ベースなのです。
- CurrentBuild:19045 → 19044(21H2のビルド番号)
- CurrentBuildNumber:19045 → 19044
編集が完了したらレジストリエディターを閉じます。続いて、ダウンロードしたISOファイルをダブルクリックしてマウントし、その中にあるsetup.exeをダブルクリックしてWindowsセットアップウィザードを起動します。ここで「個人用ファイルとアプリを引き継ぐ」を選択し、画面の指示に従って進めましょう。アップグレードには約1時間かかり、処理中にPCが数回再起動することがあります。
アップグレード完了後、設定アプリからWindows 10のライセンス認証を行えば完了です。クリーンインストールも選択肢のひとつですが、上書きアップグレードならアプリや個人ファイルをそのまま残したままLTSC版Windows 10へ移行できる点が大きな魅力です。
LTSCは完璧ではない(それでも十分に価値がある)
どんな回避策にも限界はあります。たとえば、一部の新しいアプリケーションはWindowsのバージョン番号をチェックし、古いビルドへのインストールを拒否します。Adobeの最新Creative CloudスイートやMicrosoft Teamsなどがその代表例です。
また、機能が2021年時点で固定されるため、ゲームの互換性に影響が出ることもあります。私のノートPCでは、ほとんどの旧作は問題なく動作しましたが、最新タイトルでは不具合が起こりがちです。LTSCが最も輝くのは、メール、Web閲覧、オフィス作業、そして少し前のゲームをこなすセカンドPCだと感じています。
私のセカンドラップトップは、まさにこうした用途に使っています。Microsoftの最新の実験的機能は必要ありません。必要なのは、ハードウェアの強制的な買い替えや追加のサブスクリプション費用を要求されることなく、できるだけ長く確実に動作し続けることです。
というわけで、これが私のWindows 10マシンを2025年を大きく超えて使い続けるための計画です。最新機能は求めていません。私のノートPCは既に必要な仕事をすべてこなしてくれています。どうしても受け入れられないのは、セキュリティパッチの当たっていないシステムを脅威に晒し続けることです。LTSCは、ただ確実に動き続けてほしいセカンドPCにとって、まさに理想の解決策となってくれるのです。
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