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グループポリシーADMXテンプレートでGoogle Chromeを構成・一元管理する方法

本記事では、Googleが提供するGoogle Chrome用のグループポリシー管理テンプレート(ADMXファイル)について詳しく解説します。これらのテンプレートを活用すれば、Active Directoryドメイン環境においてブラウザの設定を一元的に管理できるようになります。ChromeのADMXテンプレートを利用することで、企業ネットワークへのブラウザの展開や設定作業が大幅に簡素化されます。さらに、GPOを使った典型的なChrome設定の管理方法や、拡張機能の一括インストール手順についても具体的に紹介します。

Google Chrome用GPO ADMXテンプレートのインストール

グループポリシーでChromeの設定を管理するには、まず専用の管理用テンプレート(ADMXファイル)をダウンロードしてインストールする必要があります。

  • Google Chromeのグループポリシーテンプレート(ADM/ADMX)を含むアーカイブをダウンロードして展開します(https://dl.google.com/dl/edgedl/chrome/policy/policy_templates.zip、ファイルサイズは約13MB)。
  • policy_templatesフォルダには、次の3つのディレクトリが含まれています。グループポリシーADMXテンプレートでGoogle Chromeを構成・一元管理する方法
    1. chromeos:Chromium OS向けの管理テンプレート
    2. common:すべてのChromeポリシー設定を詳しく説明したHTMLファイル群(chrome_policy_list.htmlを参照)グループポリシーADMXテンプレートでGoogle Chromeを構成・一元管理する方法
    3. windows:ADM形式とADMX形式の両方のChromeポリシーテンプレートを格納(ADMXはWindows Vista/Windows Server 2008以降でサポートされる新しい管理ポリシー形式)。同じディレクトリにはchrome.regファイルも含まれており、GPO経由で設定可能なChromeのレジストリ設定例が記載されています。このregファイルの内容を、グループポリシーの基本設定(GPP)を使って直接インポートすることもできます。
  • Chromeの管理テンプレートファイルを、C:\Windows\PolicyDefinitionsディレクトリにコピーします(ローカルの管理用GPOテンプレートはこのディレクトリに保存されます)。Chromeのグループポリシー設定を日本語などの各言語で表示するには、対応するADMLテンプレートファイル(ja-JP、en-USなどのフォルダ)も併せてコピーしてください。
    注意:Active DirectoryドメインでChromeポリシーを使用する場合は、ADMX/ADMLファイルを個別のGPOディレクトリにコピーするか(非推奨)、ドメインコントローラーのSYSVOL内にあるPolicyDefinitionsフォルダ(中央ストア/Central Store)にコピーします。
  • ここでは、ADMX形式のテンプレートとドメインの中央ポリシーストアを使用するケースを想定します。chrome.admxファイルとローカライズ用ディレクトリを、\\woshub.loc\SYSVOL\woshub.loc\Policies\PolicyDefinitions\PolicyDefinitionsにコピーします。グループポリシーADMXテンプレートでGoogle Chromeを構成・一元管理する方法
  • ドメインのグループポリシー管理コンソール(gpmc.msc)を開き、既存のGPOを編集するか、新規にGPOを作成します。[コンピューターの構成]と[ユーザーの構成]の両方の[ポリシー]→[管理用テンプレート]配下に、Googleフォルダ(Google ChromeおよびGoogle Chrome – 既定の設定(ユーザーによる上書き可)の2つのサブセクションを含む)が表示されていることを確認します。グループポリシーADMXテンプレートでGoogle Chromeを構成・一元管理する方法

ヒント:中央ストアを使用していない環境では、ChromeのGPOテンプレートを手動で追加することもできます。[管理用テンプレート]を右クリックして[テンプレートの追加と削除]を選択し、表示されたウィンドウでChromeの.admファイルのパスを指定します。UNC形式での指定が推奨されます(例:\\woshub.loc\SYSVOL\woshub.loc\Policies\{60553A6F-2549-4C9E-B522-D3CF668E56B4}\Adm\chrome.adm)。グループポリシーADMXテンプレートでGoogle Chromeを構成・一元管理する方法

これらの管理テンプレートには300以上のGoogle Chrome設定項目が含まれており、自社の環境に応じて必要なブラウザ設定を柔軟に行うことができます。

Chrome用の管理テンプレートのインストールが完了したら、続いてユーザーのコンピューターに対するChrome設定の構成に進みましょう。グループポリシーADMXテンプレートでGoogle Chromeを構成・一元管理する方法

GPOによるGoogle Chromeの一般的な設定

まず押さえておきたいポイントとして、Google Chromeの設定はグループポリシーの2つのセクション([コンピューターの構成]と[ユーザーの構成]の両方)に格納されています。

  • Google Chrome:このセクションで指定された設定は、ユーザー(ローカル管理者であっても)がコンピューター上で変更できません。
  • Google Chrome – 既定の設定(ユーザーによる上書き可):推奨されるブラウザ設定として適用され、ユーザーが後から変更できます。

それでは、企業環境でよく一元管理される基本的なChrome設定を見ていきましょう。

  • Google Chromeを既定のブラウザに設定:有効
  • ディスクキャッシュディレクトリの設定:Chromeのディスクキャッシュの保存先パス(通常は「${local_app_data}\Google\Chrome\User Data」)
  • ディスクキャッシュサイズの設定:ディスクキャッシュのサイズ(バイト単位)
  • Google Chrome Frameユーザーデータディレクトリの設定:ユーザー設定を格納するChromeのディレクトリ「${local_app_data}\Google\Chrome\User Data」
  • 管理対象ブックマーク(Managed Bookmarks)
  • Chromeの自動更新を無効化:[インストールを許可]を無効に、[更新ポリシーの上書き]を有効にし、ポリシー欄で[更新を無効にする]を指定
  • 特定のサイトを信頼済みサイトリストに追加:[ポリシーHTTP認証]→[認証サーバーの許可リスト]
  • 特定のサイトでKerberos認証を許可:HTTP認証ポリシーの[Kerberos委任サーバーの許可リスト]と[認証サーバーの許可リスト]に、サーバーおよびサイトのアドレスリストを追加グループポリシーADMXテンプレートでGoogle Chromeを構成・一元管理する方法
  • 匿名の使用統計情報とクラッシュ情報の送信:False(無効)
  • 一時的なChromeプロファイルを使用(ユーザーセッション終了後にデータは削除):[一時プロファイル(Ephemeral profile)]→有効
  • URLリストへのアクセスをブロック:ブロック対象のWebサイトのリストを追加
  • ダウンロードフォルダの場所を変更:[ダウンロードディレクトリの設定]:c:\temp\downloadsグループポリシーADMXテンプレートでGoogle Chromeを構成・一元管理する方法

なお、${local_app_data}は%username%\AppData\Localフォルダに、${roaming_app_data}は%username%\AppData\Roamingフォルダにそれぞれ対応します。

詳細な説明付きのChromeポリシー設定の完全なリストは、https://cloud.google.com/docs/chrome-enterprise/policies/ で確認できます。

Chrome GPOによるプロキシサーバーとホームページの設定

次に、Chromeでプロキシサーバーを設定してみましょう。対象となるのは[Google Chrome]→[プロキシ サーバー]ポリシーセクションです。

  • プロキシサーバーのアドレス:[ProxyServer] – 192.168.123.123:3128
  • プロキシの例外リスト:[ProxyBypassList] – https://www.woshub.local,192.168.*, *.corp.woshub.local

グループポリシーADMXテンプレートでGoogle Chromeを構成・一元管理する方法

ホームページを設定するには、[Google Chrome]→[スタートアップ、ホームページ、新しいタブページ]→[ホームページURLを構成]で、https://woshub.com/ のように目的のURLを指定します。

グループポリシーADMXテンプレートでGoogle Chromeを構成・一元管理する方法

あとは、ポリシーをActive Directoryの目的のコンテナー(OU)にリンクするだけです。クライアント側で以下のコマンドを実行して、グループポリシーを即時適用します。

gpupdate /force

クライアントでChromeを起動し、GPOで指定した設定が正しく適用されていることを確認します(下のスクリーンショットの例では、管理者が割り当てた値をユーザーが変更できない状態、「この設定は管理者によって管理されています」と表示されています)。

デスクトップPCにおけるグループポリシーの適用状況をトラブルシューティングする際は、gpresultコマンドが便利です。

グループポリシーADMXテンプレートでGoogle Chromeを構成・一元管理する方法

また、Chromeの設定ページには「お使いのブラウザは組織によって管理されています」というメッセージが表示されます。

グループポリシーADMXテンプレートでGoogle Chromeを構成・一元管理する方法

GPO経由で設定されたすべてのGoogle Chrome設定を一覧表示するには、chrome://policyにアクセスします(レジストリまたはADMXテンプレート経由で指定されたパラメーターがここに表示されます)。

グループポリシーADMXテンプレートでGoogle Chromeを構成・一元管理する方法

グループポリシーを使ったGoogle Chrome拡張機能の展開

ADMXテンプレートを利用すると、ドメイン内のすべてのユーザーに対して特定のGoogle Chrome拡張機能を自動的にインストールできます。たとえば、全コンピューターにAdBlock拡張機能を強制インストールしたいケースを考えてみましょう。まず、chrome://extensionsの設定ページを開き、必要な拡張機能を自分のコンピューターにインストールします。

次に、その拡張機能のIDと更新元のURLを取得する必要があります。拡張機能IDは、拡張機能のプロパティ画面で確認できます(事前に開発者モードを有効にしておいてください)。

グループポリシーADMXテンプレートでGoogle Chromeを構成・一元管理する方法

取得したIDをもとに、ユーザープロファイル内の拡張機能フォルダ C:\Users\%Username%\AppData\Local\Google\Chrome\User Data\Default\Extensions\{id_here} を探します。

拡張機能フォルダ内にあるmanifest.jsonファイルを開き、update_urlの値をコピーします。ほとんどの場合、次のようなURLが確認できるはずです:https://clients2.google.com/service/update2/crx

グループポリシーADMXテンプレートでGoogle Chromeを構成・一元管理する方法

続いて、GPOエディターのコンソールで[コンピューターの構成]→[ポリシー]→[管理用テンプレート]→[Google]→[Google Chrome]→[拡張機能]に移動し、[強制インストールする拡張機能のリストを構成する]ポリシーを有効にします。

グループポリシーADMXテンプレートでGoogle Chromeを構成・一元管理する方法

[表示]ボタンをクリックし、インストールしたい拡張機能ごとに1行ずつ追加します。書式は次のとおりです。

{extension_id_here};https://clients2.google.com/service/update2/crx

ポリシーがユーザーのコンピューターに適用されると、指定したすべてのChrome拡張機能が、ユーザーとの対話なしにサイレントモードで自動インストールされます。

グループポリシーADMXテンプレートでGoogle Chromeを構成・一元管理する方法

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