Windows 7インストールメディアにUSB 3.0ドライバーを追加する方法【DISMで手動統合する手順】
Windows 7インストール時のUSB 3.0問題とは
Windows 7(RTM版)は標準状態ではUSB 3.0に対応していません。そのため、USB 3.0ポートのみを搭載したパソコンやノートPC(2015年以降に発売された多くの最新機種が該当します)では、インストール中にさまざまなトラブルが発生します。代表的な症状は以下の通りです。
- Windows 7のセットアップ画面で、USB接続のキーボードやマウスが反応しない
- 「A required CD/DVD drive device driver is missing.(必要なCD/DVDドライブのデバイスドライバーが見つかりません)」というエラーが表示され、インストールを先へ進められない

このような環境では、周辺機器がすべてUSB 3.0ポートに接続されているコンピューターに対して、USBメモリからWindows 7(またはWindows Server 2008 R2)をインストールすることができません。
原因:Intel 100/200シリーズ以降のチップセットはEHCI非対応
Intelの100シリーズおよび200シリーズチップセット(B150、H110、H170、Q150、Q170、Z170、Intel Apollo Lakeなど)、ならびに同世代のAMD製チップセットやその他ベンダーのチップセットでは、従来の「Enhanced Host Controller Interface(EHCI)」がサポートされていません。その結果、Windows 7のインストーラーはUSB 3.0ポート自体を検出できないのです。
回避策1:BIOSでUSB 2.0互換モードに切り替える
一部の機種では、BIOS設定でUSB 3.0モードを無効化し、「Legacy USB 2.0」互換モードに切り替えることで、Windows 7を正常にインストールできる場合があります。ただしこの方法が使えない環境では、Windows 7のインストールイメージ自体を修正し、マザーボードのチップセット向けUSB 3.0ドライバーをブートイメージ(boot.wim)とインストールイメージ(install.wim)に組み込む必要があります。
回避策2:ベンダー提供ツールを使う方法
一部のマザーボードメーカーは、自社製品向けUSBドライバーをWindows 7インストールイメージに統合する専用ツールを公開しています。主なものは以下の通りです。
- ASRock:「Win 7 USB Patcher」
- MSI:「MSI Smart Tool」
- Intel:「Windows USB Installation Tool for Windows 7」
- Gigabyte:「Windows USB Installation Tool」
本記事では、こうしたサードパーティ製ユーティリティに頼らず、DISMコマンドを使って手動でUSB 3.0ドライバーを統合する方法を紹介します。なお、以下の手順はWindows 10が動作するパソコン上で実行することを前提としています。
ステップ1:USB 3.0ドライバーの入手とフォルダ準備
まず、お使いのチップセットに対応したUSB 3.0ドライバーをベンダーの公式サイトからダウンロードします(本記事の例では「Intel USB 3.0 eXtensible Host Controller Driver for Intel 7 Series/C216 Chipset Family」を使用します)。
次に、新しいフォルダc:\tmpを作成し、その中にmountとUSB3という2つのサブフォルダを作成します。ダウンロードしたドライバーのアーカイブはUSB3フォルダに展開してください。複数のチップセットに対応させたい場合は、USB3フォルダ内にチップセットごとのサブフォルダを作成し、それぞれ異なるUSB 3.0ドライバーを格納しておくことも可能です。
ステップ2:WIMファイルの取り出し
続いて、Windows 7のインストールイメージ(ISOファイル、またはインストールUSBメモリにコピー済みのイメージ)から、以下の2つのWIMファイルをc:\tmpフォルダにコピーします。
- sources\boot.wim:Windowsのインストールに使用されるWinPEブートイメージ
- sources\install.wim:実際にPCへインストールされるWindows 7イメージ

ステップ3:boot.wimへのUSB 3.0ドライバー統合
管理者権限でコマンドプロンプトを起動し、DISMツールを使ってWinPEブートイメージ(boot.wim)をマウントし、USB 3.0ドライバーを組み込みます。
dism /mount-wim /wimfile:c:\tmp\boot.wim /index:2 /mountdir:c:\tmp\mount
dism /image:c:\tmp\mount /add-driver:"c:\tmp\usb3" /recurse

以下のようなメッセージが表示されれば、指定したUSB 3.0ドライバーがWindows 7インストール環境のboot.wimイメージに正常に追加されています。
Installing 1 of 6 — c:\tmp\usb3\Drivers\HCSwitch\x64\iusb3hcs.inf: The driver package was successfully installed.
変更を保存してboot.wimをアンマウントします(DISMエラーを防ぐため、実行前にc:\tmp\mountフォルダを開いているエクスプローラーやファイルマネージャーのウィンドウをすべて閉じてください)。
dism /unmount-wim /mountdir:c:\tmp\mount /commit
dism /cleanup-wim
ステップ4:install.wimへのUSB 3.0ドライバー統合
同様の手順で、OS本体のインストールイメージであるinstall.wimも更新します。ここでの主な違いは、install.wimには異なるインデックス番号を持つ複数のWindows 7エディションが含まれている場合がある点です。そのため、実際にインストール予定のエディション(または利用可能な全エディションを順番に)に対してドライバーを追加する必要があります。
install.wimに含まれるWindows 7エディションの一覧は、以下のコマンドで確認できます。
dism /Get-WimInfo /WimFile:c:\tmp\install.wim

この例では、install.wimには4つの異なるWindowsエディションが含まれています。ここでは、インデックス3の「Windows 7 PROFESSIONAL」にUSB 3.0ドライバーを追加します(DISMでエディションを指定する際は、この番号を使用します)。
あとは、boot.wimの場合と同じ要領でドライバーを組み込みます。
dism /mount-wim /wimfile:c:\tmp\install.wim /index:3 /mountdir:c:\tmp\mount
dism /image:c:\tmp\mount /add-driver:"c:\tmp\usb3" /recurse
dism /unmount-wim /mountdir:c:\tmp\mount /commit
dism /cleanup-wim
なお、DISMを活用すれば、最新のセキュリティ更新プログラムをWindowsインストールイメージに統合することも可能です。
最後に:更新済みイメージの書き戻し
残りの作業は、更新したinstall.wimとboot.wimをインストール用USBメモリに書き戻すか、ISOファイルを更新することだけです。これで、USB 3.0コントローラーを搭載したコンピューターにも、このイメージを使ってWindows 7をインストールできるようになります。
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