ネットワークセキュリティ
 Computer >> コンピューター >  >> ネットワーキング >> ネットワークセキュリティ

出会い系サイト大手「AdultFriendFinder」がハッキング被害、約400万件の会員データが流出

オンライン出会い系サイト「Adult FriendFinder(アダルトフレンドファインダー)」およびその傘下にある各種サイトの利用者たちが、大きな不安に直面しています。同サービスを運営するデータベースから約400万件に及ぶ会員情報がハッキングされ、外部へ流出したことが明らかになったのです。

AdultFriendFinderとは? 大人向けソーシャルネットワークの実態

Adult FriendFinderをご存じない方のために簡単に説明すると、これはいわゆる出会い系サイトの一つです。男性向けの色合いが強いサービスとして知られており、一つのブランドの下に複数のサブサイトを擁し、それぞれが異なる性的な関心事項に対応しているのが特徴です。

具体的には、Alt.com、Senior FriendFinder、Amigos.com、BigChurch.comなどのサイトが含まれます。「旧ウェブ時代」からの遺物的な存在でありながら、Match.comやTinderといった競合サービスの台頭にもかかわらず、今なお根強い人気を保っています。

利用者は登録時にユーザー名と写真を提供し、他の会員とのチャットを開始します。マッチングは地域、性的な興味、年齢などを基準に行われ、有料プランにクレジットカード情報を登録すれば、追加機能のアンロックも可能になります。

問題は、Adult FriendFinderが保存している情報の中身です。クレジットカードの詳細(番号、有効期限、名義人名、請求先住所)に加え、年齢、身長、瞳の色、体重、身体的特徴、さらには性的な嗜好までが記録されています。

こうしたデータの組み合わせが犯罪者の手に渡ることは、決して望ましい状況ではありません。

情報漏洩の規模とその影響

同ネットワーク全体の会員数は6,400万人に上るとされており、今回流出した390万件は全体の16分の1程度にとどまります。もちろん、だからといって状況が良い方向にあるわけではありません。

さらに深刻なのは、盗み出されたデータがすでに闇市場に出品されているという点です。販売価格はビットコイン換算で約17,000ドル。このデータベースに含まれる可能性のある機微な情報を考えれば、むしろ安価に感じられるほどです。データ自体は、一部を黒塗りしたプレビュー形式で各種のデータベースダンプ公開サイトでも閲覧可能な状態になっています(当サイトでは該当ページへのリンクは控えます)。

運営会社の対応

BBCの取材に対し、Adult FriendFinderは以下のような声明を発表しました。

「FriendFinder Networks Inc.はこの潜在的な問題をようやく認識したところであり、その深刻さを理解し、十分に重く受け止めています。調査が完了するまで、事件の全容を確定することは困難ですが、この潜在的な問題への対応に向けて警戒を怠らず取り組み続け、調査で新たな事実が判明次第、最新情報をお伝えしてまいります。これ以上の憶測は差し控えますが、影響を受けた顧客を守るために必要な適切な措置を講じることをお約束いたします」

声明ではまた、法執行機関に連絡済みであること、セキュリティフォレンジック企業Mandiantの専門家と協力して調査を進めていることも明らかにされました。

しかし、気になるのは会員への情報伝達方法です。なんと、ログインページにさりげなく設置されたリンク一枚だけだったのです。重大なインシデントの告知としては、決して理想的とは言えません。

その後、Adult FriendFinderは新たな見解を示し、「金融データやパスワードは漏洩していない」と主張しました。

「現時点において、金融情報またはパスワードが侵害されたことを示す証拠はないことに留意してください」

同社は社内調査を開始するとともに、漏洩の影響を受けた人物の詳細が検索結果に表示されないよう、ユーザー名検索機能を無効化しました。

恐喝が心配な場合の対処法

ここまで読んでくださった方の中には、過去にAdult FriendFinderやその関連サイトを利用した経験がある方も少なくないでしょう。酔った勢いでヌード自撮り写真を投稿したことや、普段は口にしないような性的な興味をプロフィールに記載したことがあるかもしれません。

私たちはあなたを批判するつもりはありません。しかし、そうした情報を含むプロフィールの内容すべてが、あなたに対して悪用される可能性があるのは事実です。では、どうすればよいのでしょうか。

1. 漏洩の有無を確認する

まず、https://haveibeenpwned.com/ にアクセスし、自分のメールアドレスやAdult FriendFinder登録時のユーザー名で検索してください。このサイトは過去の情報漏洩事件でも有用性が証明されており、唯一信頼できるアカウント照会ツールです。該当する漏洩が検出された場合は、以下の手順も実施しましょう。仮に該当しなくても、流出データは今後別の用途(例:「パートナーは浮気しているか?」を調べる検索エンジンなど)に使われる恐れがあるため、油断は禁物です。

2. 登録していたクレジットカードを停止する

第二に、Adult FriendFinderの釈明にかかわらず、サイトに登録していたクレジットカードは必ず停止・再発行の手続きを行ってください。カード情報はすでに売りに出されている状態であり、クローンカードを作られ、思いもよらない場所で不正利用されるリスクがあります。運営側が「カード情報は漏洩していない」と主張しても、今回のような状況下でそれを鵜呑みにすることはできません。

3. クレジット記録を監視する

第三に、自身の信用情報(クレジットヒストリー)を定期的に確認しましょう。ハッカーやデータの買い手は、Adult FriendFinderから入手した情報を使って「あなた本人」になりすまし、あなたの名義で金融口座を開設する可能性があります。なりすまし被害(ID窃盗)の警告サインについても、常に注意を払うことをおすすめします。

4. 恐喝された場合は警察に通報する

第四に、万一恐喝を受けたら、直ちに警察に相談してください。金銭を支払うのは絶対に避けましょう。支払いは犯人を増長させるだけで、さらなる要求を招くことになります。

ただし、希望の光もあります。Adult FriendFinderによれば、同社はデータを積極的に削除(クリーニング)しているとのことです。数年以上サイトを利用していない場合、恥ずかしいユーザー名やヌード写真、甘いメッセージ、クレジットカード情報といった個人情報はすでに破棄されている可能性が高く、今回のハッキングによる被害を免れているかもしれません。

あなたはこの漏洩の影響を受けましたか? 性的な嗜好が売り物になっていることへの懸念ですか、それともクレジットカードや個人情報の流出の方が心配ですか? ぜひコメント欄でお聞かせください。

  1. WordPressバックドアハッキングとは?症状・発見方法・修正手順を徹底解説

    WordPressバックドアとは? 毎年何千ものWordPressサイトがマルウェアに感染しており、その数は年々増加しています。ハッキングされたサイトは、詐欺やスパムの拡散に利用されることが多く、サイトオーナーや開発者自身が感染に気づいていないケースも少なくありません。感染は一時的な場合もあれば、長期にわたり潜伏する場合もあります。この「持続性」を支えているのが、まさにWordPressバックドアなのです。 WordPressバックドアとは、攻撃者にサーバーへの不正かつ永続的なアクセスを許してしまうコードのことです。多くの場合、どこかに隠された悪意あるファイルとして存在し、感染したプラグインで

  2. 「検証ツール」を悪用した新たなハッキングで、Instagramのプライバシーが脅かされる

    今年開催されたFacebookの開発者会議「F8」では、マーク・ザッカーバーグ氏が、Instagramを含むFacebook傘下のすべてのソーシャルメディアサービスにおけるプライバシー保護の強化について語りました。しかし、そのビジョンを実現するための取り組みは必ずしも順調ではないようです。新たに発見されたハッキング手法により、非公開アカウントへの不正アクセスによってInstagramのプライバシーが脅かされる可能性があることが判明しました。BuzzFeedの報道によると、ブラウザの「検証(Inspect)」ツールを悪用することで、Instagram Web上で非公開アカウント保有者のプロフィー