NextDNSで実現する、より安全でプライベートなブラウジング

NextDNSは導入を検討する価値のあるDNSサービスです。悪意のあるウェブサイトや広告、トラッカーをブロックし、プライバシーを完全にコントロールできるだけでなく、検閲機構の回避、通信のセキュリティ強化、ペアレンタルコントロール、リアルタイム分析など、多彩な機能を提供します。さらに、その多くがオープンソースである点も、自分のデータを預けるソフトウェアとしては大きな魅力といえます。
これまでプライバシーやセキュリティという抽象的な概念だけではDNSを変更する動機にならなかった人も、NextDNSが一般ユーザー向けに用意した豊富な機能を目にすれば、話は変わるかもしれません。CloudflareやGoogleといった企業も、各種の保護機能付きで高品質な名前解決を提供していますが、NextDNSが実現するレベルのプライバシーとコントロールは、以前は自前でPi-holeをセルフホストしない限り手に入れるのが難しいものでした。
DNSとは何か、なぜ重要なのか

DNS(Domain Name System)は、いわばインターネットの電話帳です。ブラウザにサイト名を入力すると、あなたの端末はDNSサーバーに対して、その名前に対応するIPアドレスを問い合わせます。サーバーはリストから該当する番号を調べ、コンピュータに対して接続先を正確に伝えます。

問題は、従来こうしたリクエストが保護も暗号化もされてこなかった点です。名前解決を担う相手(多くの場合は契約中のISP)は、たとえ接続自体が暗号化されていても、あなたの閲覧傾向をかなり正確に把握できてしまいます。さらに、第三者が通信を覗き見したり、DNSを乗っ取ってルーティング先を書き換えたりするケースもあります。すると、正規のページにいるように見えて実際には悪意あるクローンサイトへ誘導され、ログイン情報を盗まれる恐れがあるのです。
NextDNSの始め方
NextDNSには、Windows、macOS、Android、iOS、Linux、Chrome OSといった主要OSに加え、主要ブラウザやルーター向けのセットアップガイドが用意されています。暗号化されたDNSと強化されたプライバシー保護を利用するには、バックグラウンドで常駐してDNSリクエストを処理する、非常に軽量なプログラムをインストールします。

プログラムやアプリを導入したら、Webインターフェース(my.nextdns.io)から設定を行います。アカウント作成は任意ですが、設定の保存や今後の管理、分析機能の活用を考えると、作成しておくことをおすすめします。
『Setup Guide』セクションには『Configuration ID』が表示されているはずです。このIDをインストール済みのアプリに入力してください。アプリはこのIDをもとに、適用すべき設定やログ・分析の扱い方を認識します。設定が完了すると、Setupページの上部に、デバイスがNextDNSを使用中である旨の確認表示が現れます。
セキュリティ(Security)

ここでは、ブロックしたいサイトのリストを選択できます。継続的に更新される脅威インテリジェンスフィードから、タイポスクワッティング(類似ドメイン詐欺)や国際化ドメイン名を悪用して他サイトになりすますサイトまで、多彩なリストが揃っています。デフォルト設定のままでも十分安全ですが、意図せず訪れたい正当なサイトまでブロックされることがあります。その場合もセキュリティ保護を無効化する必要はなく、数タブ先にあるホワイトリストにそのサイトを追加すれば解決です。
プライバシー(Privacy)
最上位のオプションは広告・トラッカーブロックリストです。ウェブサイト上の広告表示を防ぎ、サードパーティトラッカーが外部へデータを送信するのを阻止します。デフォルトのブロックリストはかなり網羅的ですが、それでもすり抜けてくるコンテンツがある場合は、内蔵の選択肢からさらに厳格なリストを追加できます。

また、『アフィリエイト&トラッキングリンクを許可』を有効にしておくのも一案です。これらによるプライバシーコストはさほど大きくなく、特定の特典を受け取ったり、応援したいサイトに還元させたりするために必要になることがあります。
ペアレンタルコントロール(Parental Control)

ネットワーク上のユーザーに、特定のウェブサイト・アプリ・ゲーム、あるいはカテゴリ全体へのアクセスをさせたくない場合は、事前定義されたリストから選択できます。TikTok、Fortnite、Steam、Netflix、Amazonなどの個別アプリや、ポルノ、海賊版、SNSといったサイトカテゴリ単位でのブロックが可能です。さらに、検索エンジンをセーフサーチモードに強制したり、YouTubeの成人向けコンテンツをブロックしたり、VPNやTorといった回避手段の使用を防止したりすることもできます。
ブラックリスト/ホワイトリスト(Blacklist/Whitelist)

この項目は直感的です。アクセスしたいのにブロックされてしまうドメインはホワイトリストへ、アクセスを許可したくないのに通ってしまうドメインはブラックリストへ追加します。
分析/ログ(Analytics/Logs)

ログ設定次第で、訪問した全サイトの記録を残すことも、完全に何も残さないことも可能です。ログを有効にしている場合、分析セクションでは、どのサイトに最も多くリクエストを送信しているか、いくつのリクエストがブロックされたか(およびその行き先)、どのデバイスがクエリを発行しているか、トラフィックが世界のどこへ向かっているか、クエリのうちどれだけが暗号化されているか、などを一目で確認できます。
さらに便利なのがGAFAMメーターです。Google、Microsoft、Facebook(Meta)、Amazon、Appleが所有するサービスに、どれほどの割合でトラフィックが流れているかを可視化してくれます。プライバシー重視の方でも、1か月ほどログをオンにしてみると、自分の閲覧傾向について興味深い発見があるかもしれません。
設定(Settings)

このページは決して飛ばさないでください。最重要のプライバシー設定の一つである『ログ』がここにあります。完全に無効化すればNextDNSはアクティビティに関する情報を一切保存しませんし、有効化して好みに調整することもできます。保持期間は最短1時間から最長2年まで選択でき、保存地域も米国、EU、スイス(プライバシー保護法制の観点で有力な選択肢)から指定可能です。
EDNS Client Subnetの有効化もおすすめです。通信速度を向上させながら、プライバシーをほとんど犠牲にしません。Block Pageは主に見た目に関する設定で、わずかに速度が低下する可能性はあるものの、サイトがブロックされた理由を確認できるようになります。
NextDNS設定のテスト方法

設定を希望どおりに整えたら、DNSリークがないか、DNSリクエストが正しい場所へ向かっているかを確認しましょう。DNSLeakTest.comにアクセスし、『Extended Test』を実行します。理想的な状態では、ISPのサーバーは一切表示されないはずです。もし表示される場合は、ブラウザ側のDNS設定、さらにはルーターのDNS設定も見直すとよいでしょう。なお、Firefoxは標準設定の中でNextDNSをサポートしているため、ブラウザ上で簡単に有効化できます。
なぜNextDNSなのか?
まだ無料でベータ段階ながら、NextDNSはQuad9やCloudflareといった確立された競合よりも優れた価値提案をすでに実現しています。既存のほぼすべてのサービスと比べて、低コスト・短時間のセットアップで、より高いプライバシーとより細かなコントロールを提供してくれるのです。無料プランでも月間30万クエリまで利用できるため、個人用途なら十分実用的でしょう。セットアップにかかるのは10分程度とわずかな時間、費用はゼロ。試してみて、生活が悪くなることはまずありません。
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