モデムとルーターの違いとは?役割・選び方を徹底解説
「モデム」と「ルーター」という言葉は、何度も耳にしたことがあるでしょう。インターネットに接続するにはどちらも欠かせない存在で、意識していなくても私たちは日常的にこの2つの機器を使っています。しかし、両者の違いは意外と曖昧で、混同している人も少なくありません。この記事では、モデムとルーターそれぞれの役割をわかりやすく解説し、自分に合った機器の選び方についてもご紹介します。
モデムとは?
モデムとは、インターネットへの接続を可能にする機器のことです。回線の種類によって、さまざまなタイプのモデムが存在します。
代表的なものには、ADSLモデム、ケーブルモデム、光ファイバー対応モデムなどがあります。それぞれ仕組みは多少異なりますが、利用者が細かい技術的な違いを気にする必要はありません。大切なのは、自分が契約しているインターネット回線の種類を把握し、それに対応したモデムを選ぶことです。
インターネット料金を自分で支払っているなら、自宅にすでにモデムが設置されているはずです。通常は契約先のインターネットサービスプロバイダー(ISP)から貸し出されるか、提供されています。モデムにはISP側につながる回線ポートと、パソコンなどの機器を接続するためのポートが備わっています。
なお、ISPが提供する機器の中には、モデムとルーターが一体化したタイプもあります。ルーターについては次のセクションで詳しく見ていきましょう。
ルーターとは?
ルーターとは、インターネットの通信を自宅内のさまざまな機器へ振り分ける機器のことです。ISPから提供されたモデムにルーターを接続することで、複数のパソコンやスマートフォン、タブレットなどを同時にネットへつなげられるようになります。最近のルーターのほとんどは、無線LAN(Wi-Fi)環境の構築にも対応しています。
ルーターには、モデムと接続するためのEthernet(LAN)ポートが1つあり、さらに有線接続するデスクトップPCなどのために複数のLANポートを備えています。無線ルーターであれば、自宅内にWi-Fiネットワークを構築でき、ノートパソコンやタブレットなどでのワイヤレス接続が可能になります。
無線規格には802.11ac、802.11n、802.11gなどさまざまな種類があります。現在の主流は高速な802.11acですが、無線規格は数年ごとに新しく策定され、通信速度や到達距離が向上していきます。
ただし、無線ルーターの電波は届く範囲に限りがあります。広い住まいでは、電波が届きにくく通信が不安定になるエリアが出てくることもあるでしょう。そんなときに便利なのがメッシュWi-Fi(メッシュルーター)です。複数の機器を家中に配置して同じネットワークを共有するため、家のどこにいても安定した接続を保てます。
また、近年の家庭用ルーターには、ファイアウォールをはじめとするセキュリティ機能が搭載されており、ネットワーク内の機器を外部の脅威から守る役割も担っています。
モデムとルーターの違い
ここまで技術的な違いを見てきましたが、次に実用的な観点から両者を比較してみましょう。
どちらの機器も外見はよく似ています。前面に点滅するランプがあり、背面からいくつかのケーブルが伸びている、というスタイルです。では、どう見分ければよいのでしょうか。多くのルーターには無線通信用のアンテナが付いていますが、単体のモデムにアンテナが付くことはありません。
ケーブルの差し込み口の数でも判別できます。モデムの接続端子はシンプルで、ISPとの接続用と、パソコンまたはルーター接続用の2つ程度です。一方、ルーターにはモデム接続用のポート1つに加え、自宅内の機器を接続するためのポートが4つ以上備わっているのが一般的です。
厳密に言えば、インターネットに接続するだけならモデム1台で十分です。ただし、モデムに直接接続できるのは同時に1台のみ。ルーターを介せば、複数の機器が同じ回線を共有できるようになります。前述のセキュリティ機能面でのメリットも忘れてはいけません。
また、単体のモデムはインターネット接続を無線で飛ばすことができません。Wi-Fiで接続したいなら、ルーターが必要です。
モデム・ルーター一体型(2in1)機器とは
モデムにルーター機能が内蔵された一体型機器は、一見すると理想的に思えます。実際、1台で済むのは便利ですが、常に最適な選択とは限りません。2つの機能が1つの筐体に収まる反面、柔軟性に欠ける場合があるのです。
一体型機器の多くはISPから提供されるもので、幅広い顧客に対応できるよう作られています。その反面、内蔵されているモデム部分もルーター部分も、性能は平均的で突出したスペックではないことが多いのが実情です。
一方、自分で別々に購入するつもりなら、一体型を選ぶのも合理的です。この場合は自分の用途に合わせて選べるため、モデム機能とルーター機能の両方において、必要な性能や機能を備えた製品を確実に手に入れられます。
どちらを買うべき?
より快適なインターネット環境を求めて、モデムやルーターの買い替えを検討している方もいるでしょう。どちらをアップグレードすれば効果を実感しやすいのか、そもそも買い替えるべきなのか、判断の目安を整理します。
モデムの買い替えが向いているケース
- ISPがモデムの変更・アップグレードを許可している
- 現在使用中のモデムに内蔵されているルーター機能が古い、または性能不足である
- より自由度の高いネットワーク構成を組みたい
- ルーター機能を持たない純粋なモデム単体が欲しい
ルーターの買い替えが向いているケース
- モデムに接続する機器を増やしたい
- 自宅内の機器同士でデータをやり取りしたい
- 新しいWi-Fi規格に対応した機器を持っているが、現行のルーターが対応していない
- ホームネットワークのセキュリティを強化したい
よくある質問
Q1. 新しいモデムに変えると、インターネットは速くなりますか?
なる可能性はあります。ただし、インターネット速度を最終的に決めるのはISP側です。現在のモデムが契約中の最大速度に対応しているなら、新しいモデムに変えても速度は変わりません。逆に、古いモデムで速度が制限されている状況であれば、買い替えることで速くなることがあります。
最近上位プランに変更したのに速度が上がらないと感じているなら、モデムの更新が解決策になるかもしれません。
Q2. 新しいモデムは遅いWi-Fiを速くしてくれますか?
モデムにWi-Fiルーター機能が内蔵されていない限り、基本的にはいいえ。Wi-Fiの速度は、インターネット回線の速度より先に頭打ちになることが多いものです。speedtest.netのようなスピードテストサイトを有線接続時と無線接続時の両方で測定して比較すれば、ボトルネックの所在を確認できます。
Q3. 新しいルーターは遅いWi-Fiを速くしてくれますか?
場合によっては、はい。たとえば最新のWi-Fi規格に対応したタブレットを使っていても、ルーターが旧規格までしかサポートしていないと、端末は古い規格の速度でしか通信できません。ルーターを新しくすれば、端末が持つ高速な通信能力をフルに活かせるようになります。
Q4. 自分の使っている機器がどちらのタイプか知る方法は?
これまで挙げた違い以外に、最も確実なのは本体の型番を確認し、メーカーの公式サイトで検索することです。製品名からモデムかルーターか、どんな機能を持つかがすぐわかります。
大切なのはルーター選び
セキュリティ、通信速度、使い勝手——自宅のネット環境で私たちが重視する要素のほとんどにおいて、実はモデムよりもルーターのほうが重要です。モデムはインターネットへの入り口を作るだけですが、ルーターは各機器との重要な接続すべてを担っているからです。
もしルーターの調子が悪いなら、トラブルシューティングガイドを参考に原因を探ってみましょう。新しいルーターの購入を検討しているなら、選ぶ前に確認しておきたい8つのポイントをチェックすることをおすすめします。
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