モニター設定のテストと調整方法|キャリブレーションで画質を最適化する
グラフィックデザイナーや動画編集者、あるいはパソコンで動画を視聴する機会が多い方にとって、モニターの表示が鮮明でクリアであることは非常に重要です。しかし使用期間が長くなるにつれ、画面がくすんだり、ぼやけたり、明るすぎたりすることがあります。そんなときは、モニターの設定を見直すことで、より良い画質と快適な視聴体験を取り戻せる可能性があります。
この記事では、モニターをテストし、ディスプレイ設定を調整して、最適な表示状態へキャリブレーションする方法をご紹介します。
※注意: 本記事の内容は、さまざまな種類のPCモニターに幅広く適用できます。詳細については、お使いのデバイスの取扱説明書またはメーカー公式サイトをご確認ください。
押さえておきたいモニター用語の解説
モニターの設定でよく見かける用語には、紛らわしいものや意味が重複して感じられるものがあります。ここでは、代表的なモニター設定項目について解説します。
- カラー(Color):値を上げ下げすることで彩度が変わり、色の深みや鮮やかさが変化します。
- 輝度(Brightness):画面全体の明るさを調整します。周囲が暗い環境と明るい環境の両方で確認し、どちらの状況でも見やすい設定を見つけましょう。
- シャープネス(Sharpness):値を上げると画像の輪郭がくっきりと際立ちます。逆に低すぎると、画像が柔らかく霞んだ印象になります。
- ティント(Tint/色合い):メーカーによって仕様が異なります。一部のディスプレイでは、色味や暗さに影響を与えます。
※ヒント: 調整できる範囲はモニターの種類によって異なります。たとえばCRTとLCDでは最大表示品質が異なり、IPS方式LCDとTFT方式LCDの間にも品質の違いがあります。
モニターの手動調整
ほとんどのモニターには手動調整機能が備わっています。簡単な調整であれば、モニター本体の物理ボタンを使って色や輝度を変更できます。また、メニューボタンを備えたディスプレイなら、画面上により多くのオプションを表示できます。ノートパソコンの場合は、キーボードに輝度やコントラストを調整するキーが搭載されていることが多いです。
調整を行う前に、まずはお使いのモニターの性能と限界を把握しておきましょう。
※ワンポイント: Windows PCでは、コントロールパネルから画面の向き、既定の文字サイズ、デュアルモニター構成などの各種設定を管理できます。
モニターをキャリブレーションする方法
MacとWindows PCには無料のモニターキャリブレーションツールが標準搭載されており、モニター設定のテストとして最初に試すのに最適です。さらに高度な調整が必要な場合は、オンラインのキャリブレーションツールを利用すると、詳細な分析と設定ガイダンスが得られます。
Macのモニターキャリブレーションツールを使う
macOSに内蔵された「ディスプレイキャリブレータアシスタント」は、表示される画像が元の画像にできるだけ近づくようモニターを調整します。特にグラフィックデザイナーや、画像を扱う業務に携わる方にとって重要な機能です。手順は以下の通りです。
Appleメニューからシステム環境設定を選択します。

ディスプレイを開きます。

カラータブを選択します。

キャリブレーションを選択して、ディスプレイキャリブレータアシスタントを起動します。

続けるを選択します。

ディスプレイキャリブレータアシスタントが調整プロセスを順番に案内してくれるので、画面上の指示に従って操作します。
完了すると、キャリブレーション済みのカラープロファイルが作成され、自動的にディスプレイのカラープロファイルとして割り当てられます。
※注意: キャリブレーション中の調整項目数は、ディスプレイの種類によって異なります。一部のディスプレイには、追加の色精度・キャリブレーション機能が内蔵されている場合があります。詳しくはディスプレイのドキュメントをご確認ください。
Windows 10のカラーキャリブレーションツールを使う
Windows 10の「ディスプレイ カラー キャリブレーション」ユーティリティは、色、明るさ、彩度など、ディスプレイのさまざまな側面を調整できます。使い方は以下の通りです。
Windows 10の設定アプリを開き、システムを選択します。

ディスプレイタブが開いていない場合は選択します。

下にスクロールしてディスプレイの詳細設定を選択します。

キャリブレーションしたいディスプレイのディスプレイ アダプターのプロパティを選択します。

カラー管理タブに移動します。

カラー管理ボタンを選択します。

詳細タブに移動します。

ディスプレイのキャリブレーションを選択します。

画面の指示に従ってキャリブレーションを進めます。
無料のオンラインツールでモニターをキャリブレーションする
業務用途でモニターを使用している場合は、完璧な映像・画像品質を確保するために、さらなる対策を講じたいところです。「Lagom」や「EIZO Monitor Test」などの無料オンラインモニターテストツールを使えば、カラーチャートやテストパターンといった客観的な素材をもとに、設定を細かく微調整できます。
Lagom オンラインモニターテストツール
Lagomは、LCDモニターの設定を調整し、最高の画質を実現するためのツールです。
Lagomの公式サイトにアクセスし、モニターキャリブレーションの説明を読みます。

上部のドロップダウンメニューから、実行したいテスト(コントラスト、シャープネス、ガンマ補正など)を選択します。
※ヒント: Lagom.nlのツールはダウンロードも可能なので、インターネットに接続できない環境でも利用できます。
EIZO オンラインモニターテストツール
EIZOのツールは、Lagomと同様の機能を提供しています。
EIZOのサイトにアクセスし、利用可能なテスト(Color Distances(色距離)、Gradients(グラデーション)、Defective Pixels(ドット抜け)など)を確認します。
実行したいテストを選択し、Start Test(テスト開始)を選択します。

必要なモニターテストを実施して、設定を調整します。

プロ向けモニターキャリブレーションツール
より本格的なモニターキャリブレーションを求める方には、有料のプロ向けモニターテストソフトウェアがあります。その多くは無料トライアル版を提供しているので、購入前に試してみるのもよいでしょう。
PassMark社の「MonitorTest」は、さまざまなテストを全画面表示できるソフトウェアです。35種類のテストパターンを生成し、タッチスクリーンやHDRに対応しながら、利用可能なすべての解像度と色深度をサポートしています。MonitorTestはあらゆる解像度およびマルチモニター環境で動作し、繰り返しテスト(ループテスト)にも対応しています。
「DisplayMate」もプロ向けのモニターキャリブレーションツールの一つで、モバイルディスプレイ、パソコンやビデオモニター、プロジェクター、テレビなど、幅広い機器の画像品質向上を目指したツールです。
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