C++でvectorから部分ベクトル(サブベクトル)を抽出する方法
C++では、元の std::vector の一部を切り出して、新しいvector(部分ベクトル)を作成できます。本記事では、イテレータと範囲コンストラクタを活用して、指定した開始位置・終了位置の要素を取り出す方法を、アルゴリズムとサンプルコード、実行結果とともにわかりやすく解説します。
アルゴリズム
Begin 開始位置 m と終了位置 n を引数に取る関数 s(vector const &v, int m, int n) を宣言する。 auto first = v.begin() + m;(m番目の要素を指すイテレータ) auto last = v.begin() + n + 1;(n番目の次の要素を指すイテレータ) vector型の変数を宣言し、first と last を渡して 範囲内の要素で初期化する。 作成した vector を返す。 テンプレート型 T を宣言する。 関数 show() を宣言する。 vector v を引数として受け取る。 for (auto i : v) で各要素 i の値を出力する。 vector v を宣言し、初期値を設定する。 変数 a = 3、b = 6 を初期化する。 「Sub vector is:」というメッセージを出力する。 別のvector sub_vector を宣言する。 sub_vector = s(v, a, b) として、開始位置と終了位置を 指定して部分ベクトルを初期化する。 show() 関数を呼び出して sub_vector の値を表示する。 End.
サンプルコード
#include <iostream>
#include <vector>
using namespace std;
template<typename T>
vector<T> s(vector<T> const &v, int m, int n) {
auto first = v.begin() + m;
auto last = v.begin() + n + 1;
vector<T> vector(first, last);
return vector;
}
template<typename T>
void show(vector<T> const &v) {
for (auto i: v) {
cout << i << ' ';
}
cout << '\n';
}
int main() {
vector<int> v = {7,6,2,4,1 ,9,10,15,17};
int a = 3, b = 6;
cout<<"Sub vector is:"<<endl;
vector<int> sub_vector = s(v, a, b);
show(sub_vector);
return 0;
}
実行結果
Sub vector is: 4 1 9 10
コードのポイント
このプログラムの動作を理解するうえで重要な点は以下の通りです。
- イテレータによる範囲指定:
v.begin() + mはインデックス m の要素を指すイテレータです。同様にv.begin() + n + 1はインデックス n の次の要素を指します。 - 半開区間の扱い: STLの範囲は一般的に
[first, last)という半開区間で表されます。そのため、インデックス n の要素まで含めたい場合はn + 1を指定する必要があります。 - 範囲コンストラクタ:
vector<T> vector(first, last)により、イテレータが示す範囲の要素が新しいvectorにコピーされます。 - 元のvectorは変更されない: 引数は
const参照で受け取っているため、元のvectorの内容は一切書き換えられず、安全に部分ベクトルだけを取り出せます。
上記の例では、{7, 6, 2, 4, 1, 9, 10, 15, 17} というvectorから、インデックス3〜6の要素(4, 1, 9, 10)が抽出され、新しいvectorとして出力されています。
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