C++のratio_less()関数とは?2つの比を比較する方法を解説
C++のratio_less()関数とは
本記事では、C++標準ライブラリに含まれるratio_less()関数の動作について詳しく解説します。
ratio_less()関数は、2つの比(ratio)をコンパイル時に比較し、ratio1の値がratio2の値より小さいかどうかを判定するテンプレートです。判定結果はブール定数「value」として取得でき、ratio1がratio2より小さい場合にはtrue(整数値の1)、そうでない場合にはfalse(整数値の0)が返ります。
使用例
入力: 1/3 と 3/9 出力: 1/3 は 3/9 より小さくない(両者は等しいため) 入力: 1/4 と 1/8 出力: 1/4 は 1/8 より小さくない
構文
template <class ratio1, class ratio2> ratio_less
パラメータ
このテンプレートは、比較対象となる2つのテンプレート引数を受け取ります。1つ目が比較される側のratio1、2つ目が比較する相手のratio2です。
動作の説明
ratio1の値がratio2の値より小さい場合、このテンプレートはtrue(整数値の1)を返します。小さくない場合(等しい場合や大きい場合を含む)は、false(整数値の0)を返します。
typedefについて
typedefは、既存のデータ型に新しい名前(別名)を付けるためのキーワードです。本プログラムでは、比を宣言するためにtypedefを使用しています。typedefで作成した別名は、プログラム内のどこでも元の型名の代わりに使えます。また、同じ行で複数の識別子を宣言できるだけでなく、配列型・関数型・ポインタ・参照・クラス型などの宣言にも利用できます。
プログラムの流れ
まず2つの比(ratio)をtypedefで宣言します。
それぞれの比に分子と分母の値を設定します。
ratio1の値がratio2の値より小さいかどうかを判定します。
この判定にはratio_lessを使用します。
サンプルコード
// ratio_lessの動作を確認するC++コード
#include <iostream>
#include <ratio>
using namespace std;
int main() {
typedef ratio<1, 3> ratio1;
typedef ratio<1, 2> ratio2;
if (ratio_less<ratio1, ratio2>::value)
cout << "ratio1はratio2より小さい";
else
cout << "ratio1はratio2より小さくない";
return 0;
}実行結果
上記のコードを実行すると、次のような出力が得られます。
1/3 は 1/2 より小さい
この例では、1/3 ≒ 0.333、1/2 = 0.5 であるため、ratio_less<ratio1, ratio2>::value はtrueとなり、「ratio1はratio2より小さい」が出力されます。一方、仮に1/5 = 0.2 と比較した場合には、1/3の方が大きいためfalseとなり、「ratio1はratio2より小さくない」と表示されます。
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