C++で解く「単語の梯子(ワードラダー)」問題:ターゲット単語に到達する最短チェーンの長さ
この問題では、辞書と2つの単語「スタート(start)」と「ターゲット(target)」が与えられます。目的は、スタート単語からターゲット単語へと到達する「単語の梯子(ワードラダー)」と呼ばれるチェーンを生成することです。チェーンを構成する各単語は、隣り合う単語とたった1文字だけ異なり、かつすべて辞書に存在しなければなりません。なお、ターゲット単語は辞書に含まれており、すべての単語の長さは同一であるとします。プログラムの出力として、スタートからターゲットまでの最短経路の長さを求めます。
まずは具体例を見ながら、問題の内容を確認しましょう。
入力例
Dictionary = {'HEAL', 'HATE', 'HEAT', 'TEAT', 'THAT', 'WHAT', 'HAIL', 'THAE'}
Start = 'HELL'
Target = 'THAE'出力例
6
解説
HELL → HEAL → HEAT → TEAT → THAT → THAE
上記の例では、「HELL」を出発点として、各ステップで1文字だけ変更しながら進み、6段階目でターゲットである「THAE」に到達しています。これが最短のチェーンとなり、答えは6です。
解決のアプローチ
この問題を解くには、幅優先探索(BFS)を利用します。辞書内の単語に対して幅優先探索を実行し、直前の単語から1文字だけ異なる単語をレベルごとに順番に見つけていくことで、スタートからターゲットへの梯子(チェーン)を構築できます。
アルゴリズムのポイント
- BFSはチェーンの長さ(レベル)ごとに探索を進めるため、最初にターゲットへ到達した時点の経路が自動的に最短経路になります。
- 一度キューに追加した単語は辞書から削除することで、同じ単語を繰り返し探索する無駄を防いでいます。
- 各文字の位置について「a」~「z」の26文字を試すため、計算量は O(N × L × 26)、つまり約 O(N × L) です(Nは辞書内の単語数、Lは単語の長さ)。
それでは、この解法を実装したC++プログラムを見てみましょう。
実装例
#include <bits/stdc++.h>
using namespace std;
int wordLadder(string start, string target, set<string>& dictionary) {
if (dictionary.find(target) == dictionary.end())
return 0;
int level = 0, wordlength = start.size();
queue<string> ladder;
ladder.push(start);
while (!ladder.empty()) {
++level;
int sizeOfLadder = ladder.size();
for (int i = 0; i < sizeOfLadder; ++i) {
string word = ladder.front();
ladder.pop();
for (int pos = 0; pos < wordlength; ++pos) {
char orig_char = word[pos];
for (char c = 'a'; c <= 'z'; ++c) {
word[pos] = c;
if (word == target)
return level + 1;
if (dictionary.find(word) == dictionary.end())
continue;
dictionary.erase(word);
ladder.push(word);
}
word[pos] = orig_char;
}
}
}
return 0;
}
int main() {
set<string> dictionary;
dictionary.insert("heal");
dictionary.insert("heat");
dictionary.insert("teat");
dictionary.insert("that");
dictionary.insert("what");
dictionary.insert("thae");
dictionary.insert("hlle");
string start = "hell";
string target = "thae";
cout<<"Length of shortest chain from '"<<start<<"' to '"<<target<<"' is: "<<wordLadder(start, target, dictionary);
return 0;
}出力
Length of shortest chain from 'hell' to 'thae' is: 6
このように、幅優先探索(BFS)を用いることで、1文字ずつ変化させながらターゲット単語へ到達する最短チェーンの長さを効率的に求めることができます。単語変換パズルだけでなく、グラフの最短経路問題全般にも応用できる基本的な手法なので、ぜひマスターしておきましょう。
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